録画ではない、”今この瞬間”を届ける──LapisCast公開テストに注目【寄稿】

VRChatにおけるライブイベントは年々大規模化が進む一方で、インスタンス上限や同期負荷といった技術的な制約が課題となっています。

そうした中、リアルタイムのパフォーマンス情報を複数インスタンスへ配信し、同じライブ体験を共有することを目指したシステム「LapisCast」が、300~400人規模を想定した公開負荷テストを実施!

今回のテストでは、実際のライブイベント形式で運用を行い、本番環境を想定した安定性や運用性を検証。VRChatにおける新たなライブ体験の可能性に挑戦します!

イベント概要

日時/参加方法

  • イベント名:LapisCast パブリックテスト ミニライブ 
  • プラットフォーム :VRChat(PCVR・Desktop・Quest対応)
  • 日時:2026年6月17日(水)22:00開場 
  • 参加方法:LapisCast公式グループに加入、当日グループインスタンスに入場

LapisCast公式グループ

イベントに参加するには、予めこちらのグループに加入が必要となります。
https://vrchat.com/home/group/grp_ee0c7f19-e4c6-493f-823d-195025b80fcd

出演/パフォーマンス

  • Ambientflow×アメミヤチカ 22:35~ 
  • メルシュ-Malstrøm- 23:00~

ここに注目!

LapisCastとは?

LapisCastは、VRChatのインスタンス間通信に最適化された情報配信システムです。
つまり、複数インスタンスを繋いだイベント開催などを可能とするための仕組みとなります。

使用例として、インスタンスを跨いだアバターの動き(モーション)の同期や、ライブ演出のためのスイッチ操作、ワールドギミックのオンオフ、ゲームのフラグなど、幅広い情報を安定してかつ、軽量にやり取りできます。
また、VRChatではUdonを使用して簡単に使用することができます。

これらの汎用性によって、幅広い形式のイベントを複数インスタンス化することが可能になります。

LapisCastについての詳細資料も、こちらで公開されています。
https://drive.google.com/file/d/1tK-7QifUlaTENpQQTt9QYwDt-q1MiXbp/view

VRライブの未来を体験できる実証イベント

LapisCastは、インスタンス上限によって分断されがちなVRライブ体験に対する新たなアプローチとして開発されています。

今回の公開テストは、将来的な大規模VRライブや多様な視聴方法の可能性を体験できる貴重な機会となるでしょう。

LapisCast開発者より

ついにお披露目です!
VRChatのイベントなどで、インスタンスの人数制限や遅延に「もどかしさ」を感じたことがある人は多いはず。
LapisCastは、その限界を突破します。 
これからの新しいライブの可能性を一緒に確かめてほしいです。
インスタンス間同期が動いているところを見てみたい方、新しいインスタンス間同期システムに興味がある方、イベンター、アーティストの方々、ぜひぜひ遊びに来てみてください!
(やっさん)

ゲネプロ公演レポート

筆者もパブリックテストに先駆け、6/10に行われたゲネプロ(本番想定の最終リハーサル)に参加してきましたので、その様子を記しておきます。

全く新しい技術のリハーサルにも関わらず、時間通りに事もなくスタート。
主催者からの説明を受けた後、通常のライブイベントのように自然にライブがはじまりました。
(主催者からの説明もLapisCastの将来性や、未来を感じさせる非常に興味深いものだったので、ぜひ本番で注目してみて欲しいです)

リハーサルでは観客数が限られていたこともあって、出演者のいるメインインスタンスとLapisCastでの同期配信が行われているサブインスタンスを自由に行き来できたのですが、時折若干FPSが落ちたときのようなカクツキがあるかな…?という程度。

サブインスタンスでも音と動きのズレを感じることもなく、「出演者が同じインスタンスにいないことがわからなくなる」ほどでした。
今いるのがサブインスタンスかわからなくなって、出演者のネームプレートの有無を確認してしまったくらい。これはすごい…!!

モーションなどが録画ではなく、リアルタイムのパフォーマンスであることを証明するために、ワールドに用意されたコメント機能も活用したり、別インスタンスの映像をモニターに映してのパフォーマンスなどがあったり。

インスタンス間の同期システムのテストである部分も上手くパフォーマンスに取り入れ、観客参加型のエンタメとして盛り上げていて、技術面でもライブとしても非常に面白いものになっていました!

予想通りアフターの交流会では、システムについての質問や「こんなことに使ってみたい」といった意見などが熱気に包まれた参加者から噴出。今後、色々なイベントなどで活用されていきそうです。
興味を持った方は、ぜひ6/17に行われるパブリックテスト本番に参加してみてくださいね!

クレジット

  • LapisCast運用:yassan
  • 配信サーバー運用:みるみる_V
  • 音響担当:SUSABI
  • 会場運営:寺子屋みるらじ、有志の皆様
  • ライブ出演:Ambientflow 、アメミヤチカ、メルシュ-Malstrøm-

主催者紹介

やっさん (LapisCast開発)

VRChatを主な活動拠点とするクリエイター・技術者。 
QuestMaker所属。
サンリオVfes 2025, 2026 パフォーマンス製作。
マルチインスタンス同期システム「LapisCast」開発者。

X:https://x.com/yassann357
LapisCast公式:https://lapis.yassann.net/

みるみる_V (合同会社みるらじ代表)

VRChatプラットフォーム上で主催イベントの企画・運営を通じたクリエイター支援活動を行うとともに、自社開発の配信プラットフォームの研究・検証を進めている団体。
今回のLapisCastパブリックテストでは、安定した低遅延配信を実現する「MILC(Milraji Interactive Live Channel)」ストリーミング基盤を提供し、LapisCastのバックエンドシステムを支えている。

X:https://x.com/milradio_radio

寄稿者紹介

ふわらゆら

VRの様々な楽しさをもっともっと広げたい!
VR演劇ユアクトの主宰をはじめとして、VRChatでのVR演劇を中心に、様々な界隈・ジャンルを繋ぐ活動などを行ってます。

投稿者プロフィール

バーチャルライフマガジン編集部
バーチャルライフマガジン編集部