『VRC Connections API Project』がVketとコラボ!その内容をお届けします!

VR空間上に新しい価値を提供する試みを行っている技術者集団『VRC Connections API Project』(以下、VCAP)。組織されてから2ヶ月ほどしかたっていないVCAPですが、この度株式会社HIKKYが主催する『バーチャルマーケット2023 Summer』(以下、Vket)とコラボすることが決定しました!

今回はVCAPの中で何が作られているのか、Vketとどのようなコラボをするのかを伺いました。

『VRC Connections API Project』とは?

『VRC Connections API Project』(旧『VRC World API Project』)は、VRChatと外部サービスをつなぐシステムを作ろうというプロジェクトです。
発足時の様子はこちら!

QvPenの保存、インスタンスを横断する投票システム…徐々に明らかになるプロダクト!

今回は特別に、デモワールドにご案内いただきました。

VCAP代表のHarukaさん、そしてKuretanさん、あらいさんのお三方です。

左から順にKuretanさん、Harukaさん、あらいさん

まだ未完成の物が多くあるものの、その開発は急ピッチで進んでいるとのこと。本記事ではその一部をご紹介します!

ChatGPTとの連携

まず紹介いただいたのは、世間をにぎわせている生成系AIの火付け役、ChatGPTを使ったチャットボットです。一定の手順を踏んでテキストを入力すると、ChatGPTが回答してくれます。VRChatの中で会話が成立するため、皆でわいわい言いながら会話できるのが楽しいところです。
写真のようにチャットボットとして表示することはもちろん、ワールドのNPCに仕込むことで、案内やロールプレイも可能になります。

QvPenで書いた軌跡の保存

次に紹介いただいたのは、なんとQvPenの軌跡を保存できるシステムです。

ワールドに設置されているボタンを押すと…

何の変哲もないバランが登場!これは以前このワールドに訪れた方が残していった落書きだそう。VCAPのシステムによって保存された落書きが、時とインスタンスを越えて再登場したことになります。

もちろん、保存できるデータは一つだけではありません。色々な人が描いた物を保存・再生することができます。

これを使えばワールドの落書きや書置きの保存も可能ですし、アップロードしたワールドを後からQvPenで彩ることも事もできます。入室と同時に再生することもできるので、ワールドの装飾として使用する事も可能です。
さらにこの機能、理論上はVRChatの外に持ち出すことが可能!将来的には別のサービスやUnity上に持っていくこともできるかもしれません。

投票システム

最後にご紹介いただいたのは、インスタンスをまたいで集計が出来る投票システムです。
デモとして見せていただいたのは、「どういう機能を追加したいか」といったアンケートです。
時間やインスタンスを越えて広く集計することが可能なので、その場限りではない、継続した人気投票やアンケートを取ることができます。

Vket×VCAPのコラボ内容をご紹介!

Vketでは3つの機能が予定されています。

ChatGPTとの連携システム

1つめはChatGPTとの連携システムです。先ほど紹介したシステムから少し発展させて、ChatGPTを搭載した「会話ができるAIキャラクター」として、試験的に導入されます。このキャラクターは案内役として、来場者の問いかけに対し自然な会話で受け答えすることが可能です。

ブースの「いいね!」システム

2つ目は投票システムの応用です。
各ブースに投票システムを設置して、良いブースに「いいね」をするような機能が想定されています。イメージとしては前回のVketで登場した「たこ焼き」。たこ焼きのシステムは、訪れた人が押したボタンの数に応じてたこ焼きが大きくなっていくというものでした。それを各ブースに拡張させたようなイメージです。

他インスタンスの様子が分かる!『時空を超えるメッセージ』

最後にご紹介するのは、これまでに紹介されたものとは一味違うシステム。とあるインスタンスで設置したッセージを、他のインスタンスに反映させる『時空を超えるメッセージ』です!

たとえば「アイテムを手に入れた」や「ゲームオーバーとなった」といったメッセージが浮かび上がることで場を盛り上げるような仕掛けが可能となります。

株式会社HIKKY CVO、動く城のフィオさんコメント

今回は株式会社HIKKYのCVO(Chief Virtual Officer)である動く城のフィオさんからもコメントをいただきました!

ーーVCAPとの共同開発の経緯をお聞かせください

 バーチャル空間での行動や思い出を記録できないことに問題を感じていました。
そこで、VCAPが提案するセーブAPIのアイデアに共感しました。具体的な実装の試験として、VketとのコラボレーションをVCAPに依頼しました。

ーーVCAPへの期待と注目ポイントはどこになりますか?

 VCAPを通じてバーチャル空間での生活に連続性をもたらすことを期待していますまた、その仕組みを誰でも簡単に導入できるようにすることも重要です。VketやHIKKYとしても、VCAPの成功に向けて積極的に支援したいと思っています!

まとめ

VRChatワールドの可能性が大きく広がっていくような機能を、沢山開発しているVCAP。Vketとの連携も楽しみですが、その後も施策を検討中とのことです。
情報は公式Twitterで発信されますのでこちらもチェックしてみてくださいね!