技術者集団が立ち上げるVRChatの新しい試み『VRC World API Project』が目指すものとは?

2023年3月、VRChatに「String loading」と「Image loading」という機能が実装されました。その名の通り、Webサーバーからテキストや画像を受け取ることが出来る機能となります。こちらの機能を活用して、VRChatと、TwitterやYoutubeなどの外部サービスをつなぐAPI(※)を作ろうというプロジェクトが始動しました!

※API:Application Programming Interfaceの略。
サービスに入力と出力の窓口をつくり、データのやり取りが出来るようにする機能。
例えば、SNSのタイムラインを取得したい時には、SNSから提供されているAPIへ「タイムライン取得」の命令を送り、APIからタイムラインのデータを受け取る…といった流れとなる。

『VRC World API Project』とは?

『VRC World API Project』は、VRChatのワールドからインターネット上のサーバーや外部サービス(TwitterやYoutube、ChatGPTなど)を利用可能になるAPIをサービスとして提供しようという試みです。

どういう仕組みなの?

VRChatに実装された「String loading」と「Image loading」。その名の通り、Webサーバーからテキストや画像を受け取ることが出来る機能となります。

VRChatから送受信する先を『VRC World API Project』で用意したAPIサーバーに設定することで、あらかじめ設定された写真や文字を読み込んだりするだけではない、幅広い応答が可能に。
その性質から、利用者はワールド製作者を想定しています。

データの保存や呼び出しをAPIサーバーが代わりに行ってくれるので、今までデスクトップやスマホからやっていた行為が、簡単にできるようになるかもしれません。
他にもVRChatでは基本的に、インスタンスを閉じてしまうと状況がリセットされてしまいますが、セーブが可能になったり、ベストスコアの表示が可能になり、ある種の連続性が担保された状態を作ることができます。

始まったばかりのプロジェクトですので、何を作っていくかは決まってませんが、例として、以下のような機能が考えられます。夢が広がりますね!

・ゲームワールド等でのユーザーデータの保存(いわゆるセーブ)
・インスタンスを超えたデータの共有(ベストスコアの表示など)
・Youtube動画検索
・Twitter検索
・クイズゲームなどでのChatGPTによるお題生成
・謎解きワールドでの総クリア人数集計
・ゲームワールドでの実績解除システム
・複数ワールドでの通貨共有
などなど…

Twitterもアイデアを募集しています!「こういう機能はどうだろう?」と思う方はぜひリプライをしてみて下さい!

キックオフミーティングに潜入!

今回はプロジェクトのスタートとなる、キックオフミーティングにお邪魔してきました!
主催のnHarukaさんによる企画概要説明が行われた後、質疑応答に入っていきました。


技術的な細かい部分の質問や、組織、今後の進め方などにも言及されていき、その様子は本格的なサービス開発の現場に立ち会っているよう。
サービス開発をする技術者が中心ですが、広報やVRChatの規約に違反していないかチェックする担当など、エンジニア以外の担当もあるようです。

質疑応答の後は4,5人のグループに分かれ、各々で交流を深めていました。最後は皆で記念撮影!どういったサービスが登場するのか、楽しみです!

組織情報

Twitterアカウント:@VCApi_Proj