色改変に初挑戦!3Dアバター フィーちゃんのススメ

アバター、それがVRSNSの楽しさのひとつであることは間違いない。

美しいビジュアルのアバターはVRSNSの華であり、見た目という要素は他者との会話のきっかけにもなる。
それだけに、肉体から解き放たれたバーチャルではどのようなアバターを選ぶかというのはあなたの精神的パーソナリティを表す大きな指標だということに異論はないだろう。

つまり、精神が美少女ならアバターも美少女であるべきだ。

そして今日、精神的美少女のあなたにひとつの選択肢を紹介しよう。それが『CCD-0500 [FEE] 』、その名前から「フィーちゃん」と親しまれている彼女だ。

改変って、簡単に出来るの?

彼女の魅力に、ひとつ「改変が簡単」という点がある。

「改変」、自作アバターを用意できなかったとしても、アバターモデルの一部を変更することでオリジナリティを発揮することが可能ということだ。
改変することで元のモデルから印象も変わり、自分自身の好きなデザインに近づけることでアバターに対する愛着も高まる。更にVRライフが楽しくなるという寸法だ。

しかし……私は改変というものについてこう思っていた。

「改変って、サイバーとコンピューターに精通したスーパーハッカーの人がするものでしょう? 私には無理だ……」

自己紹介が遅れた。
私はカエサル、イラストが描けるくらいでVRに関するスキルなどほとんど何もないユーザーだ。

VRChatを遊ぶことはできても、Unity等は説明書通りにアバターをアップロードするのがせいぜいだ。
なんならややビビっている。

Unityは灰色の画面に英語がたくさん書いてあって怖いし、操作をミスると出てくるポップアップに怒られそうでいやだ。

UnityだけじゃなくモデリングソフトのBlenderも怖い。
アイコンが目みたいだし、しかもこっちを覗き込んでくるため宇宙的恐怖を感じざるを得ない。

だが先日私はとある筋から耳よりの情報をキャッチした。
それは「色改変だったら簡単だよ」というものだ。

……しかし、それを聞いてすぐに飛びつくほど私は愚かではない。
「簡単」と聞いて軽率に取り組んだ私がUnityアイコンの立方体に押しつぶされてぺしゃんこになっているところを笑うための罠かも知れない。
常にそういった警戒心が私の心にあったが、改変もやってみたい……。
この情報が天使の知らせか毒蛇の罠かを確かめるため、私は慎重にグーグル検索を始めた……。


そしてわかったことがある。どうやら、色改変というのは簡単に言うと「3Dアバターのテクスチャ(画像データのことだ)を変更すること」つまり、Blenderなどのモデリングソフトを操作する必要はないということだ。これは助かる!

上記例の右下の画像だけを加工する。サイコロの面を書き換えて、オリジナルのサイコロをつくろうということだ。

↑色改変イメージ図

確かに、画像データを差し替えるだけだったら私にもできるかもしれない。

私はそう思い、フィーちゃんの色改変に挑戦し始めた。
そしてこの記事では簡単な改変の流れを紹介し、詳細な手法や参考にしたページについては記事の末尾にリンクを張ることにする。
今回変更するのは彼女の上着とインナー、そして髪の毛の色だ。

まず服装から改変していく。こちらが彼女と衣服のテクスチャ画像だ。

右側にあるペーパークラフトみたいなのがテクスチャだ。この画像の上着にあたる部分の色を変更していく。

赤色が好きなので、上着の黒い部分を赤色に変えていこうと思う。画像編集ソフトで上着のレイヤーを選択し、赤色を重ねてみる。

謎の黒ズミが残ってしまった。
どうして? 油汚れなの? と思ったが、その上の「光_1」という元の色の彩色に使われていたレイヤーが残っていただけだった。

そちらも赤く塗っていく。

綺麗に赤く染めることができた。この要領で、それぞれのパーツを好きな色に染めていく。

一時間ほど作業して、気になる箇所を調整すると……

上記のように色彩を改変した。「ブルー・ブラック・ホワイト」の配色を「ブラック・レッド・ホワイト」に変え、ラベンダーカラーだったインナーをスカイブルーに変更している。

こうして作成した画像データを、アバターを組み込んだときに元々あった画像と差し替えると……

アバターをアップロードすると……このように!

どうだろうか? かなり印象が変わっているだろう。

ワインレッドのエネルギッシュなイメージが伝わっていれば私の目論見は大成功だ。

ヘアカラーについては元からアバターに同梱されていたブロンドヘアー用画像ファイルに差し替えただけなので、色を塗ることすらしていない。
それでも、私はこの色改変にとても満足している。

色改変によって得られるのは、自分でカラーバリエーションを作ったという達成感とアバターに対する強い愛着だ。
スクリーンショットを撮るのもより一層楽しみになるし、アバター文化を一段深く学ぶことができて嬉しかった。

また、アバターの販売モデルには以下のような色改変用のサンプルも同梱されているおり、それを使用することでより簡単に色改変が可能だ。

アウターの色改変用サンプルは銀・赤・黄・緑の4種類(上記画像は黄&緑)、瞳と髪のテクスチャにも色改変用のサンプルがあらかじめ同梱されているため、格闘ゲームのキャラクターカラーセレクトのような気軽さで色改変が可能だ。

CCD-0500[FEE]

さて、今回はこのフィーちゃんという美少女の色改変を行った。

つまり、これを読んでいる精神的美少女のあなたにもひとつの選択肢が増えたことになる。
それこそが『CCD-0500[FEE]』、まさにこのハイグレードアバター・フィーちゃんだ。

彼女の魅力、それを一言でいうと「高次元」ということになるだろう。

「高次元……? まぁ確かに見た目は可愛いけれど、ちょっと言い過ぎじゃない?」あなたはそう思ったかもしれない。だが言い過ぎなどではないということを、今から説明しよう。

このモデルを高次元・ハイグレードと言ったのは、もちろん見た目のクオリティが高いということだけではない。

リップシンク・アイトラッキング・自動まばたきやフルトラッキングなどの対応はもちろんのこと、彼女には一般的な販売アバターには無い様々な機能があるのだ。

VRChat内で服装&ヘアカラーを変更することができる。

本アバターをセットアップさえしてしまえば、Unity等を使わずともVRChat内で衣服の着脱が可能である。
つまり……「暑かったら脱ぐ」という行為が可能になり、よりワールドにマッチした姿に切り替えられるのだ。どういうことかは以下のGIF画像を見てもらえれば一発で理解するだろう。

↑上記GIFでは脱いでいないが、更にインナーを脱ぐことも可能である。

TPOに合わせた着衣が可能ということだ。バーチャルにおけるTPOとは、T:とっても P:プリティーな O:おようふく のことだ。

独自のスタンプやアバターペン、コミュニケーション手段も搭載。

上記のようにキュートなイラストのスタンプが25種収録、!マークやハートマークなどのスタンプも別途7種搭載で言葉を介さずとも多彩な感情表現が可能になる。

人間の感情は喜怒哀楽とお腹空いたなぁの5つくらいしかないので、25種もあるスタンプを使いこなせば単純計算であなたの感情は5倍になるということだ。



まとめると、以下のようになる

アバターが多機能ということで、あなたは「使いこなせるだろうか…」と心配になるかもしれない。しかし「住めば都」という言葉があり、つまりバーチャルでは「着れば自分」だ。

誰に教わったわけでもないのに我々は簡単に心臓を動かしている。それと同じように、フィーちゃんを使いこなすのも簡単ということだ。

本アバターはU-Stella Inc. の公式Boothで販売中。さらに公式によるサポートも充実しており安心だ。

先日行われたフィーちゃんファン集会の様子

フィーちゃんアバターが実際にどういった雰囲気で使われているのか、4月14日に行われた「フィーちゃんファン集会」の写真をいくつか入手したので、それを紹介しよう。

様々なフィーちゃんが集合した一枚。カラーリングのバリエーションや大胆な服装の改変などで各々のオリジナリティが発揮されている。

髪色、服装、アクセサリなどどれかひとつ違っただけでも印象は異なり、まさに十人十色といった風体だ。しかも全員美少女の十人十色…………よく数えたらぜんぜん十人以上居るが、有史以来、可憐な少女が多すぎて困ったことはないので完全に問題ない。

怒って頬を膨らませるフィーちゃん。
表情が多彩なのも彼女の魅力の一部である。

19世紀ロシアの画家イリヤ・レーピンが描いた油彩画「皇女ソフィア」も、女性の怒り顔を描いた芸術的傑作という点でフィーちゃんと共通点があるが、可愛らしさという点で大きな差が存在している。筆者の個人的な見解ではフィーちゃんの方が可愛いと感じる。

イリヤ・レーピン(1844~1930)『皇女ソフィア』(wikipediaより)

↑空中に描かれたイラストとVサインのフィーちゃん。
快活な表情と背中の羽が軽やかな妖精を思わせ、耳を澄ませばマーチ「プロヴァンスの風」が聞こえてくるようである。青みがかった瞳はモルディブの透き通った海のようであり、可能なら彼女を誘ってビーチリゾートに繰り出したい気分だ。

↑二人の肩を抱くフィーちゃん。まるで姉妹のように仲睦まじくしている姿はキュートさの極致だ。

このように、様々な人々が各々のオリジナリティをもってフィーちゃんというアバターを楽しんでいる。

あなたの中に眠るオリジナリティを発揮する手段のひとつとして、またシンプルにVRSNSを楽しむためのハイグレードなアバターとして、今回は CCD-0500 「FEE」を紹介した。「どう接するかはあなた次第」という本アバターのキャッチコピーを引用し、本記事の結びとする。