VRのキャバクラは童貞にも優しいのか?【バーチャルクラブ『LaMer(ラメール)』体験レポート】

キャバクラ。
それは可愛い女の子とお話しが出来る夢の空間。
と同時に童貞にとってはベルリンの壁のごとく立ちはだかる存在でもある。

煌びやかな店内、シャンパンタワー、金をばらまく石油王な男たち、そしてその様子を静かに監視する黒服の用心棒…。

自分とは住む世界の違う、ウェイな人種が楽しむ世界。

第一、店が立っている場所自体が足を運びにくい。
東で言えば新宿歌舞伎町、西で言えばミナミ辺りにギラギラとそびえ立っているイメージだ。
そこはルール無用の裏社会。
ひとたび足を踏み入れようもんなら『オウ、うちの嬢に何すんじゃ!』と難癖つけられてカツアゲされそうだ。

ちなみに筆者もこれまで人生で1度もキャバクラに行ったことはない。
…いや、Xboxから発売されている美少女ゲーム『ドリームクラブ』くらいはやったことがある。
亜麻音ちゃんいいよね。

だがその程度の知識しかないのだ。
先の述べたイメージも『龍が如く』『ウシジマくん』なんかのフィクション作品で学んだ知識だし、実際のキャバクラの様子は全くの無知であると言える。

そんなキャバクラ童貞とも言える筆者にとある会社から声掛けを頂いた。


『VRのキャバクラに遊びに来ませんか?』

VRで遊びに行けるキャバクラ『LaMer(ラメール)

バーチャルクラブ『LaMer(ラメール)』

こちらは株式会社ABYSS(アビス)が手掛ける、アバターをまとったキャストと特別な時間が過ごせるサービスだ。

リアルの身体は自宅という“絶対的安全空間”に居ながら、バーチャル空間で美少女とお話しが出来たり、チェキやお絵描き、一緒にお酒を飲むことも出来る。

つまり馴れない夜の繁華街に足を踏み込まずとも気軽にキャバクラ体験ができるという、筆者のようなキャバクラ未経験者にも優しいサービスとなっている。

もちろんキャバクラ・風俗大好きな熟練者でも楽しめるサービスだ。

姿はアバターであれ、そこにいるのはリアルの女性。
決してロールプレイゲームのキャラクターと会話するのではない。

現実と同じように席の隣に女の子が座り、酒のお供をしてくれる。ホンモノのキャバクラである。

現在はβテスト中という事であるが、値段もかなり良心的だ。
支払いは事前決済なので、夜の店の噂によく聞く金銭トラブルの心配もないのが嬉しい。

来店予約は公式ホームページ『ベータテスト参加』から可能。
予約に関して特に難しい操作は無く、一般的なネットの受付予約をする感覚でパパっと席を取れる。

サイト内には在籍キャストの一覧が公開されているので、どんな女の子がいるのか事前にチェックしておこう。

豪華な店内を貸し切り!2人だけのドキドキ空間

予約完了後、入店当日1時間前に「席ID」と「パスワード」の2点がメールで送られてくる。
こちらが実質的な入店証となる。

事前にインストールした専用ソフトを起動し、IDとパスワードを入力。
簡単な店内ルールと音声テスト案内が済むといよいよメインホールへ移動だ。

机の上のベルを『チリーン』と鳴らすと、パッと目の前の景色が移り変わり…

???『初めまして、こんばんは~!』

声のする方へ顔を向けると、そこにはセクシーな女性が座っているではないか!
とにかく距離が近い!普通に手を伸ばせば触れるくらいの距離感だ。

もちろんVR技術により、そこに立体的に“存在”しているのだから、緊張感が半端ない。
ちょっとした仕草、目くばせ、そういった動作1つ1つがリアルに感じられる。

初対面同士、ひとまず筆者も挨拶せねばならないのだが、
開口一番に筆者の口から出た言葉は『おっぱいの谷間ヤバいすね…!』だった。

客用のアバターはキャストに比べ少し身長が高めに作られているのか、やや俯瞰視点でキャストを見下ろす形となっている。

角度的にちょうど視線に入ってきてしまうのだ。

そんな失礼な発言にも『あははは!』と笑って返してくれたキャストの寛容さに感謝したい。

セクシーな谷間がチャームポイントなこちらのキャストは『練みるく』ちゃん。

ダイナマイトなむっちりボディに着飾らないおっとりした声のギャップが魅力的なキャストだ。
話によるとお酒もけっこうイケる口らしい。

アバターはキャスト自身が自分で作ったものなのだとか。
『自分の好きな、着たいアバターを作ったんです。だからそう言ってくれると谷間を作った甲斐があります(笑)

…ふむふむ、ということはこの姿はみるくちゃん自身が望んで手に入れた身体という事か。
むちむちボディが大好きな筆者とかなりセンスが合いそうだ。

店内は海底をイメージしたラウンジで、時折『ポコポコ…』とくぐもった水の音が聞こえる。
大理石の床の艶が重厚感を放っていて思わず背筋が伸びてしまう。
よく見ると店内上空にはロボットのようなカメラも巡回しており、どことなくSFチックな雰囲気もある。

数分前までは7畳半の散らかった自室でPCを弄っていたのに、今では高級ラウンジのソファに腰かけているのだから不思議だ。

しかも店内はキャストと筆者の貸し切り。

キャバクラを貸し切りなんて現実ではなかなか実現できないのではなかろうか。

筆者は今回フリー席で予約をさせてもらったのだが、追加料金で指名をするとさらに近い距離でキャストとコミュニケーションを楽しめるのだという。

フリー席でも十分距離近いのに、これ以上近づいたら肌と肌が触れ合ってしまうじゃあないか!

…いや、バーチャルなので物理的には触れてないのだが、みるくちゃんの豊満なムニムニ肌が視界一面に広がったなら思わず窒息した気分になってしまいそうである。

取材のため、みるくちゃんに一瞬だけ特別に指名席に座ってもらった図がこちらである。

“いいこいいこ”をされたら視界がミルクちゃんの手で埋まってしまうくらいの距離感。
これで顔を近づけられ、耳元をフーっとされようもんなら全身鳥肌間違いなしだ。

『そうそう、お店では一緒に写真が撮れるんですよ。
この距離でお写真撮ったらきっと仲良しな写真が撮れますよ。良かったら撮りませんか?』

なんと『LaMer(ラメール)』ではキャストとのチェキを撮ることが可能なのだそうだ。

チェキ料金は特にかからない。

キャストに頼むとVR上で撮影できるカメラを持ってきてくれて、今日の思い出を写真に残すことが出来る。
撮った写真は自動的にダウンロードしたソフト内のピクチャフォルダに保存されるので、その場で撮影して画像を確認する事も可能だ。

更にすごいのがこちらのチェキ、ペンで文字を描き込むことが出来るのだ。
キャストと一緒にプリクラ感覚で文字を書き込んだり、イラストを描いたり…。

目の前で女の子が写真に文字を書いてくれるのは感激だ。

筆者はスタバでコーヒーを頼んだ時、女性店員がカップに『thanks』メッセージを描いてくれただけでその日1日ドキドキしてしまうくらいピュアなのだ。

今日みるくちゃんが描いてくれたメッセージチェキは一生の宝にするし、多分将来老人ホームに入居した時にベッド際の写真たてに大事に立掛けて飾っているだろう。

その他にもキャストと楽しい時間を過ごすオプションがいくつか用意されている。

『ドリンクオプション』では女の子にお酒をおごりたい時に+900円支払えば、女の子と一緒に乾杯が出来るのだという。

缶の裏には店からの特別なメッセージが書かれている。
来客が贅沢な時間を過ごせるようにと配慮された細かな気配り。
どのようなメッセージが書かれているかはぜひアナタも来店して確かめてみてほしい。

最近実装されたサービスとしては女の子と一緒にオンラインゲームが出来るオプションもおススメだ。お店でキャストとお喋りを楽しみながら、一緒にオンラインでゲームを遊ぶことが出来る。
キャストと触れ合いたいけど何を話したらいいか分からない、キャストと一緒に何か同じ事をして盛り上がりたいという人にはうってつけのサービスである。

対応ゲームは随時更新される予定で、現在、一部キャストはVRChatにも対応しているのだとか。

2021年9月時点での対応ゲーム
https://note.com/vrclub_lamer/n/nc4ae39f2eeaf

バーチャル空間に居ながらバーチャル空間に遊びに行くとはまた奇妙な話であるが、さながら店外デートと言ったところか。

ちなみに今回はみるくちゃんと1対1の接客を楽しませてもらったが、『マルチキャスト』というオプションを選べば複数人の女の子とお喋りする事も可能だし、自分の友達を連れてきて女の子を挟んで喋るという相席オプションも存在する。

席はキャストと客の合計で最大8席まで用意可能で、
たとえばキャスト4、客4という組み合わせも出来るそうだ。

こうするとなんだかコンパみたいだが、今のご時世、飲酒や風俗なんか言語道断な世の中なのだから、バーチャル上でソーシャルディスタンスを保ちながらコンパを楽しむのもアリだろう。

サポートも万全!

バーチャルならではのメリットを存分に生かした『LaMer(ラメール)』
客としてもキャストとしても、安全を守りながら交流が出来るのはメリットではあるが、1点、読者の皆様が心配するのは機材トラブルではないだろうか。

デスクトップモードで楽しむことも可能ではあるが、VR機材で遊ぶ際、万が一来店中に機材トラブルが発生したらどうなってしまうのか。

だがそのような場合も安心してほしい。

先ほど記事冒頭にも書いた、ラウンジ上空をぐるぐると循環するカメラロボット。
実はあのロボットは店舗のオペレーターの姿なのだ。

客側の機材トラブル時はもちろん、キャスト側でマイク入力の不具合が発生したり、何かトラブルが起こった場合にはこのロボット姿のオペレーターが登場し、サポートをしてくれる。

キャストさんも可愛いが、オペレーターもSF作品に出てくるマスコットロボみたいでちょっぴり愛らしい。

誰かの居場所になれる空間を目指して

オペレーター姿の社長、上野さん

今回、みるくちゃんとのキャバクラ体験が終わった後、株式会社ABYSS(アビス)の社長 上野さんに『LaMer(ラメール)』についての詳しいお話しを聞く機会を頂けた。

上野さん曰く、『LaMer(ラメール)』は対面で人と会うのも難しい現代、誰かの居場所になれればという事で開店したそうだ。

バーチャル空間で一緒に何かをするという事を重視したサービスになっていて、先ほども紹介したチェキサービスやドリンクオプション、オンラインゲームを楽しむオプションもそうした意図で用意されているのだとか。

現在の客層としては男性8割、女性2割の比率だそう。
キャバクラと言うと男性特有の遊びなイメージだが、意外にも女性客の来店が多いのが面白い。

それから、ほとんどのお客さんは当日予約でフラッと遊びに来ることが多いらしい。
『今日は早めに仕事終わったし寄っていくか~』とか『1人で飲んでても退屈だなぁ』という時、思い立ったらすぐに来れる。

店舗予約は来店の1時間前まで受付しているそうなので、気軽さという点ではかなり優れている。

店内ではキャストと一緒にお酒をのみながら過ごすといった使い方をしている客が一番多いそうなのだが、そのほかにもマルチキャストで複数の女の子に囲まれて遊んだり、はたまた仲のいいキャスト同士をマルチキャストで呼び、自分は女の子の会話をひたすら聞いている…というユニークな使い方をしている客もいるらしい。

誕生日を誰かに祝ってほしい時、仲間同士と騒ぎたい時などにも活用されるようで、使われ方としては現実のキャバクラと相違ない感じだ。

VRでの来店は現在はOculus Rift、Oculus Rift S、そしてOculus Quest/Oculus Quest2をリンクケーブルにつないだ来店が可能である。
近日中にVIVEシリーズにも対応するそうなので、VR機器をお持ちの方はぜひとも足を運んでみてほしい。

バーチャルクラブ『LaMer(ラメール)』
公式サイト https://vrclub-lamer.jp/#information