
VR劇団『maropi工房』がVR演劇作品『間取りズム』を上演しました。本作は第6回の公演となり、VRならではの表現方法を最大限に活かした、常識を覆すような革新的な演劇体験でした。
物語は1Kの一室から始まる

物語は、主人公が何の気もなしに投げていたショート動画がバズったところから始まります。

芸能事務所の社員がどこからともなく彼の家に押し掛け、タレントとしての契約を迫ります。
事務所から彼に提示するメリットは、なんと「間取り」。「部屋の広さがステータスになる」という奇妙な世界観に引き込まれながら、主人公は理想の暮らしを求めて、さまざまな芸能事務所が提示する「より良い間取り」を巡る競争に巻き込まれていきます。
VRならではの驚きの演出
この作品の最大の見どころは、VR空間をフル活用した圧倒的な演出です。

- 空間の変形: 物語の進行に合わせて、部屋の壁がスライドし、狭い1Kの部屋が一瞬にして広大な4LDKへと変貌します。口頭で説明されるだけでなく、実際に空間が広がる様子を目の当たりにするのは、VR演劇ならではの臨場感です。

- アバターの表現力: 演劇の冒頭で登場するキャラクターのビシっと決まった「お辞儀」を含め、モーションキャプチャーの精度の高さがアバターの表現力をそこにいるかのように感じさせます。細かな動き一つ一つがキャラクターの感情を雄弁に物語り、観客を惹きつけます。
あなたは「間取り」に何を求める?

作品は、より広い間取りを求める主人公の姿を通して、現代社会の価値観や承認欲求の罠を巧みに描き出します。理想の暮らしを追い求める中で、彼は次第に周囲との軋轢を生み、最終的には予期せぬトラブルに巻き込まれてしまいます。
彼の辿り着く結末は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。『間取りズム』は、エンターテイメントとして楽しめるだけでなく、現代を生きる私たちに深く問いかける、メッセージ性の強い作品です。
YouTubeにて、千秋楽公演のアーカイブが配信されています。この機会に、ぜひ『間取りズム』の世界を体験してみてはいかがでしょうか?
『間取りズム』千秋楽公演アーカイブはこちらから!
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投稿者プロフィール

- 広報部隊長(元二代目編集長)
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