【VRChat 2025.4.2】共有機能の強化・共通のフレンド機能の追加など。Steam Audioの実装で聞こえ方が変わる…?

12月4日朝(JST)、VRChatはバージョン2025.4.2(Build 1768)をリリースしました。

今回のアップデートでは、グループ・イベントの共有や共通のフレンド機能の追加、音響システムの変更などが行われました。
この記事では、バージョン2025.4.2(Build 1768)のアップデート内容と前回のアップデートからのあれこれをご紹介します。

ただし一部機能については、全員が使えるわけではなく徐々に開放されていくようなので、提供の開始までお待ちください。

今回のアップデート内容

イベント・グループの共有(Group and Event Sharing)

イベントとカレンダーを周りの人たちに共有できるようになりました!

この共有機能は、以前実装されたカスタム絵文字などと同様に共有用のペデスタルを設置することで共有できます!招待を送るより手軽になるかも?

共有ペデスタルの設定

共有ペデスタルは、「90秒間・インスタンスを離れるまで」「パブリック・フレンド・グループ」の中から設定することができます。

位置を選んで設置!
設置された共有ペデスタル

グループの探索(Explore Groups)

グループの探索ができるようになりました。人数の多いグループから順にリストアップされています。

グループタブ内の「Explore Groups」カテゴリでグループを探してみよう!

この機能は、リリース時は一部のユーザーのみに公開され、徐々に開放されていきます。
表示されない人は、しばらくお待ちください。

共通のフレンド(Mutuals)

今までは共通のグループを見ることができましたが、共通のフレンドも見られるようになりました。

従来の「共通の参加グループ」

共通のフレンドの探し方は、クイックメニューまたはメインメニューのフレンドのプロフィールにある「View (数字) Mutuals」から。

赤枠の部分を選択(メインメニュー)
赤枠の部分を選択(クイックメニュー)

選択をすると、共通のフレンドを閲覧することができます。

共通のフレンドの一覧(メインメニュー)
共通のフレンド・グループの一覧(クイックメニュー)
ネームプレートの詳細を表示した状態
簡易的なネームプレートはこんな感じ

そして、フレンド以外のユーザーのネームプレートにも共通のフレンドまたは共通のグループがある場合はマークが付くようになりました。

なお、共通のフレンド閲覧機能をオフにすることも可能です。その場合は、他のユーザーからも自分からも共通のフレンドに関する機能がオフになります。

この機能も、一部のユーザーのみに公開され、徐々に開放されていきます。
表示されない人は、しばらくお待ちください。

音響環境の一新

音の聞こえ方がいつもと違う……?その通り。VRChatで使用される音響周りのシステムが変わりました。
従来VRChatの空間オーディオシステムにONSP(Oculus Native Spatializer Plugin)を使用していましたが、Steam Audioに変わりました。

Steam Audioは、HRTF(Head-Related Transfer Function=頭部伝達関数)ベースのバイノーラルオーディオに音の跳ね返りなどの物理な音の伝わり方などを追加したもの。

要するに、音の臨場感が増します。

Steam Audio」と名前が付いていますが、すべてのプラットフォームにて適応されています。Valve社が開発したシステムなので「Steam」と付けられているそうです。

使い始めは違和感がありますが、1週間試してみてください!

そのほかのアップデート

  • フェイスミラーを外部(Spout)出力できる設定が追加されました。これにより、VTuberのような撮影がより簡単になります。
  • デバッグメニューが新しくなりました。簡単に・デスクトップモードじゃなくても開けるようになりました。
    クイックメニューの設定タブ最下部の「Toggle Debug UI」より。
クイックメニュー最下部の「Toggle Debug UI」
デバッグメニューは、アバターのデバッグメニュー同様ワールドに設置されます。
今までは、起動オプションを追加し、コマンドを入力することで起動できましたが、少々面倒でした。
(更新前のデバッグメニュー)
  • ショップの項目が左部のカテゴリリストに統合され、メインメニューのアバタータブがすっきりしました。(この機能もリリース時は一部ユーザーのみへの開放)
  • デスクトップユーザーが上下に頭を振った場合の他ユーザーから見たアバターの可動域が広がりました。
  • 9月にVRC+ユーザーに配布した「キャンプファイアー&マシュマロ」がパワーアップしました。マシュマロを火にかざしてみてくださいね。
  • UIテーマのプレビューがシームレスになりました。
  • アイテムを出した際にロード画面が表示されるようになりました。

そのほか、紹介していないバグ修正などはリリースノート参照。

2025.4.1リリース以降に公開されたあれこれ

オープンベータ限定アイテム

オープンベータ限定アイテムとして、数に限りがある消費アイテム「Unstable Reference Cube」が登場しました。
実験機能として実装されているようで、今後似たギミックのアイテムが現れるかも?

11月6日のデベロッパーアップデート

  • 11月の限定アイテムのテーマは「魔法使い(Wizard)」。
    販売は12月5日まで。12月6日頃まで延長された模様。
  • 11月のVRC+ユーザー限定の謎アイテムを配布(後述)
  • 今回のアップデートイベント・グループの共有機能がまもなく実装。2024.3.3(下で紹介の記事)で実装された共有機能に、イベントやグループの招待・ページを追加予定。
  • 今回のアップデートSteam Audioの舞台裏を紹介。たくさん書いてあるので気になる方はデベロッパーアップデートで。
  • 現在発生しているサムネイルを設定しているにもかかわらずThumbsnail image is required for avatar creationの表示とアバターアップロードが失敗する事象について。
    後述のSDKのアップデート(SDK3.10.0)により、解消。
  • そのほかSDK関連のあれこれ(アバター用の新たな検証チェック・VRCMirrorReflection・OSC/avatar/changeエンドポイント等)

11月のVRC+限定アイテム

変な楽器みたいなのがもらえます。その名も「Groan tube」。

「Groan Tube」は海外で遊ばれている、逆さにすると何とも言えない音を奏でる?楽器のようななにかです。色も変えられます。

アバターの新規アップロードがSDK3.9.0以降に

12月2日頃からSDK3.9.0より古いバージョンを使っての新規アバターアップロードができなくなります。

なお、既にアップロードしたアバターについては、引き続きSDKのバージョンが古いままで更新・管理が行えます。
が、一部不具合が確認されているので、後述する「SDK3.10.0」の使用が推奨されます。

SDK3.10.0リリース

前述の通り、アバターの新規アップロード時にはSDK3.9.0以降が必要となりますが、SDK3.9.0には、サムネイルを設定しているにも関わらずThumbsnail image is required for avatar creationの表示とアバターアップロードが失敗する事象が確認されており、不具合修正がなされたSDK3.10.0を使用することが推奨されています。

SDK3.9.0での不具合の様子(デベロッパーアップデートより)

11月20日のデベロッパーアップデート

  • 今年も年越しイベントがやってきます!ポスター・ロゴ・映像を12月10日正午(PT)まで募集中!詳しくはこちら
  • Creator’s Roadmapが更新されました!新たに公式のアバター最適化ツール「Avatar Optimizer」のロードマップが追加されました。
  • クリエイター向けの不具合修正色々。詳細はこちら
  • VRChatに三人称視点が登場?
    11月22日には、SteamのVRChatオープンベータに3p-betaが仲間入り。もし改善点などがあればフィードバックへ!
Steamの「ベータへの参加」に追加された3p-beta

ブラックフライデー開催!

新規加入ユーザー限定で、『VRC+』の年間プランに加入すると、3か月分おまけでついてくるキャンペーンを実施しました。

VRChatに三人称視点登場。オープンベータにて。

三人称視点で動く様子

11月22日、オープンベータのVRChatに三人称視点が追加されました。
デスクトップモード限定で、三人称視点を体験ができます。

12月4日のデベロッパーアップデート

  • 年越しイベントがやってきます!引き続きポスター・ロゴ・映像を12月10日正午(PT)まで募集中!
  • Virtual Market Winter 2025が、明日12月6日10時(PT:12月6日午後5時)に開催!
  • 今回のアップデートバージョン2025.4.2リリース!
  • 今回のアップデートPhysBones、Contacts、VRChat Constraintsをワールドをに使えるSDKをリリースしました。
    どういうものか?試しにキャンプファイアーにマシュマロを近づけてみてね。
VRC+ユーザー向けに9月に配布されたキャンプファイアーセット
  • 今回のアップデートSteam Audioに関するよくある質問集。気になる方はデベロッパーアップデートで!
    「Steam Audioってそもそもなに?」「Steam Audioで得られるすべての恩恵はいつ使える?」などなど。
  • 「VRChatサクセスストーリー」The Black CatのSpookyGhostBooさんにフィーチャー。クリエイターエコノミーの活用事例を紹介しています。詳しくはこちら
  • クリエイター向けの不具合修正などのお知らせ

ビデオパッチノートの質問コーナー

今回も「ユーザーからの質問の答える」コーナーを意訳を交えて紹介。
もし要望など伝えたい事があれば、下の動画のコメント欄にコメントすれば答えてくれるかも?

Straszさんが今回も答えていきます(質問コーナーは11:28~)

――VRChat Homeに「販売されているアバター以外の無料のオリジナルアバター」を戻すべきです。

過去に実験しており、今後も実験をする可能性はあります。
もし「復活させるべきだ」という意図のコメントだとするなら「おそらく復活させるでしょう」。

――私は視覚障害をもっており、VRでの入力に苦労しています。音声テキスト変換機能を追加してくれたら最高です。

素晴らしいですね。とはいえ、今すぐ何か必要な場合は、OSCと連携して使えるツールが既に存在しています。

――バッジは、VRChatに貢献した額よりもコミュニティへの貢献度に重点を置いたものになるといいと思います。

ローカライゼーションやVRChat Wikiの管理などを手伝っていただいてる方にはバッジを配布しています。
Film JamやSpookalityなどのコンテストの入賞者に賞品を授与する理由もこれです。

――ワールドの投票機能はいつ実現する?

以前のビデオ(記事はこちら)で触れたかもしれませんが、私たちはこのようなシステムを検討しています。VRChatでの探索には多くの作業が必要と考えていますが、最適なシステムがどのようなものになるかはわかりません。
投票には、アルゴリズム的なものと同様にいくつかの潜在的な問題があります。人々が作成するコンテンツの種類が変わってしまう可能性があり、最高のワールドを作るのではなく、システムを悪用するようなことは推奨したくありません。

――VRChatのカメラは、360度カメラのような機能を持つようにはなりますか?

以前は古いカメラの機能(2021年まで)として、存在していました。正直なところあまり使われていませんでした。
そのため再び復活するのは想像しにくいです。しかし、多くの人が望んでいることが分かれば状況が変わるかもしれません。

――私が最も期待しているのは、アバターの試用やお金を払うこと無く、アバター検索機能が組み込まれることです。

検索は、メニューに表示した方がはるかに簡単です。が語るには長くなりそうです。
アバターの検索は、多くの人が求めているもののひとつであり、理由も理解しています。
私たちが話題に出すと「アバターマーケットプレイスに悪影響を及ぼすから」と推測する人が現れます。しかし、これは必ずしも真実とは限りません。
他の事柄と同様に、いくつかの潜在的な問題を解決するには、多くの事柄が必要になるためです。
どのようなアバターが求められているのか。マーケットプレイスのようなものがあれば、細かく制御することが可能になり、物事が簡単になります。しかし、アバターが登録されたリストが大きくなると面倒になります。
より設計し、より考え、より時間をかける必要があります。
決して「NO」という意味ではないし、いつかは探求したいと思っていることです。

リリースノートはこちら(英語)

https://docs.vrchat.com/docs/vrchat-202542

関連リンク(英語)

11月6日公開 Developer Update – 6 November 2025
11月20日公開 Developer Update – November 20 2025
12月4日公開 Developer Update – 4 December 2025

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前回のアップデートはこちら!

投稿者プロフィール

Note(のーと)
Note(のーと)
VRChatに住む無言勢。
主に鏡文字とVRChatのアップデートについて書いてる人。