VRChatのキャラクター改変に慣れてくると、立ち姿やAFK時のポーズにもこだわりたくなってきますよね。
この度、VRChatやゲーム制作などで活動をしているえるるっくより、「VRChat!アバターに命を吹き込むポーズアニメーションの作り方!」が発売されました。
今回は、「VRChat!アバターに命を吹き込むポーズアニメーションの作り方!」の製品詳細をご紹介いたします。
また、最近キャラクター改変に慣れてきた筆者が、実際に本動画をみながらアニメーションを作成してみた感想もお伝えしていきます。
目次
本動画を購入したらできることとは?
本動画では、Blender(無料)とUnity(無料)を使ったアニメーションの作成方法を解説しており、一部Unity内のプラグインVeryAnimation(有料)の解説もしています。
ポーズは、基本的な立ちポーズ・座りポーズ・伏せポーズと、AFKで使える寝ながら足をパタパタしているアニメーションの作成方法を紹介しています。
VeryAnimationを使った解説では、浮遊のアニメーションを作成しており、この動画を見ることでさまざまなポーズが作成できます。
また、初心者向けではなく、BlenderとUnityの基本的な操作を知っている方向けとなっていますが、必要な操作はすべて動画内で解説がされています。
動画で説明されている通り、直感的に操作をしながらアニメーションが作れるため、最近BlenderやUnityを学び始めた方にもおすすめです。
※本動画は、マヌカを元に作成されていますが、操作はどのアバターでも同じなため、お好みのアバターにてアニメーションを作成いただけます。
動画の中身をご紹介!
・はじめに(1:27) ・マヌカのインポートと新しく変更されたボーンコレクションについて(5:13) ・IKを設定しよう!IKとFKの違いを確認してみよう!(9:38) ・立ちポーズの作成と説明(7:51) ・座りポーズを作る(2:41) ・寝ているポーズを作る(1:52) ・ポーズを書き出してUnityにもっていこう!(10:31) ・まずは立ちポーズの設定から!(11:28) ・座りポーズも置き替えよう!(6:16) ・少し特殊な伏せのポーズ(6:02) ・VAを使ってUnity上でAFKアニメーションを作成しよう(13:25) ・AFKアニメーションを設定しよう(5:04) ・Blenderでアニメーションを作る方法(4:14) ・おわりに(1:17) |
ある程度の基本操作の知識は必要なものの、基本的に動画をみながら見よう見まねで操作していただければアニメーションが作成できるようになっています。
具体的には、「VRChat!アバターに命を吹き込むポーズアニメーションの作り方!」では、アバターのインポートからIKの設定など、1から解説を行っています。
その後、Blenderでのポーズ作成の説明に入り、わかりやすいように立ちポーズ・座りポーズ・寝ているポーズと動画が分けられています。
そして、Blenderからポーズの書き出し、Unityでの設定方法、VRChatでの動作確認まで解説されています。
また、有料ツールであるVeryAnimation(VA)を使った動的なアニメーション作成、Blenderを使った動的なAFKアニメーションの作成も紹介しています。
本製品を網羅することで、ご自身でお好きなポーズを作成して販売していただくことも可能です。
Unity歴6ヶ月・Blender歴3ヶ月の筆者が作ってみた
今回、Unity歴6ヶ月・Blender歴3ヶ月(2024年9月時点)の筆者が実際に、本製品を見ながらアニメーションを作ってみました。
作業環境は、動画と同じBlender4.2.1、Unityは2022.3.22f1で、アバターはポンデロニウム研究所様より発売されている桔梗ちゃんを使用しています。
まずは、「マヌカのインポートと新しく変更されたボーンコレクションについて」の動画を見ながらアーマチュアをボーンコレクションで分けていきます。
この時、マヌカちゃんでは、「TwistR」という装飾ボーン(addボーン)の話が出てきますが、桔梗ちゃんでは「Lower_arm_support.R」という名前になっていました。
こちらは、おそらくアバターごとに名称が異なるため、装飾ボーンかどうかの判断をしながら作業していきましょう。
※VeryAnimationを所持していないため、今回は割愛しています。
IKの設定について
IKの設定を行って行きますが、まずはえるるっくさんの操作を見ながら、同じ操作を行って行きます。
マヌカちゃん以外のアバターを使用している場合、アーマチュアの名前やボーンの形・場所が異なる点に注意しながら進めていきます。
また、IKの設定が完了したのち、実際にHipsを掴んで足の動きを確認しますが、Hipsを大きく上に動かした時にIKがついてこないのは仕様なので問題ありません。
立ちポーズの作成
立ちポーズの作成では、実際にボーンを動かしてポーズを作っていきます。
違和感のない立ちポーズ作成のためのコツや、女性アバター・男性アバターでおすすめのポーズなどが解説されていました。
動画のポーズとは異なりますが、筆者も実際に桔梗ちゃんの立ちポーズを作成してみたところ、たった5分で可愛いポーズが作れました。
ポーズ作成に必要となるコツが解説されているので、どんなポーズが良いのかわからないという方でも作成しやすくなっています。
座りポーズの作成
座りポーズも、立ちポーズ同様の操作で作成をしていきますが、大きく操作は変わらないので思いのままにボーンを動かして行きます。
動画内ではとくに操作方法は言及されていないものの、座りポーズができるまでの操作が見られるので、動かし方の参考になります。
個人的に、足のボーンを動かそうとすると変な形になってしまい、慎重にマウスを動かさなければならなかったのはやや難しかったです。
こちらも5分程度で作成できたポーズです。
寝ているポーズの作成
寝ているポーズも、立ちポーズや座りポーズと同様に作成していきますが、やや操作が難しかったので補足として解説していきます。
まず、アバターを寝ているポーズにするためには、まずHipsのボーンを下に動かしてアバターを立ち膝にしていきます。
その後、作成したボーンのPoleの位置を下のほうに動かしたあと、IKのボーンを動かして足を伸ばしていきます。
Poleの位置を変更しないと、IKで足を動かしても思ったように足が動かなかったので、実際に操作する時は注意してくださいね。
Blenderでアニメーションの作成
Blenderを使ったアニメーションを作成していきますが、ここでは寝ているポーズを流用して足を動かしていきたいと思います。
足をパタパタとさせていきますが、自動キー挿入という機能を利用するのでキーフレームは最初・真ん中・最後の3箇所のみ設定すれば足が動きました。
アニメーションとなると、細かく設定が必要かと思っていたので、単純な動きであればそこまで難しくないのは驚きです。
キーフレームを打つ際の注意点
ここで、注意点なのですが、キーフレームを打とうとしたところタイムラインにキーが表示されないことがあります。
こちら、原因がいくつかあるのですが、タイムライン上にカーソルがあるとキーが打てない
・そもそもキーが隠れているという2つの可能性があります。
そのため、もしキーが打てないのであれば、カーソルをタイムライン上ではなくアバターの置いてある3Dビューポイントに置くようにしてみてください。
それでも解決しなければ、キーが隠れている可能性があるので、タイムライン上にカーソルを持っていき、マウスのミドルボタンを押しながらマウスを下に下げてみましょう。
上のほうに隠れているキーが出てくるはずなので、もしキーが打てない場合にはこちらを試してみてくださいね。
Unityでポーズを設定
Unityでポーズを設定していきますが、説明のまま操作をするだけなので、特に難しい操作はなくポーズが適用できました。
自分で作成したポーズだからなのか、いつもに増してすごくかわいく見えますね。
実際にVRChatに持って行くのであれば、Unity上でやや複雑な設定が必要なものの、設定方法まで詳細な解説がありました。
解説されているままに操作をすれば、難しいことはありませんでしたので、Unityの操作に自信がない方でも安心かなと思います。
UnityでAFKを設定したいけどAction Layerが無い
1点だけ注意点があり、桔梗ちゃんのAction Layerはデフォルトだったので、vrc_AvatarV3ActionLayerを追加してからAFKモーションを設定しました。
アバターによっては、この操作から必要となりますので、以下の手順で追加してあげると良いでしょう。
・VCCのManage ProjectからAvatars 3.0 Managerを追加
・プロジェクトを開き、画面下部の「Project」-「Package」から「Avatars 3.0 Manager」-「Editor」-「AV3M」-「DefaultAnimators」とクリックしていき、「Action」をコピーして複製
・Hierarchyにあるアバターの名前をクリックした後、InspectorのPlayable Layersの「Action」に先ほどコピーした「Action」を追加
・あとは動画の通りにAFKモーションを設定
製作者のえるるっくとは?
「VRChat!アバターに命を吹き込むポーズアニメーションの作り方!」の製作者である、えるるっくについてご紹介していきます。
えるるっくとは、Boothにて、VRChatで使えるポーズやマテリアル、アイテムなどを販売しているクリエイターです。
今回のような、技術に関わる製品の販売も多く行っており、ワールドの制作方法から洋服の作り方、衣装対応の方法の動画なども販売しています。
3Dゲーム制作なども行っており、VRChatだけでなく3Dやゲームなど、幅広いクリエイター活動を行っています。
クリエイター広場というワールドをVRChat内で作成しており、日々多くのクリエイターたちが集まりながら作業や情報交換などを行っています。
VRChat内での音楽ライブも開催されているため、興味のある方はぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
改変に慣れた次はアニメーションに挑戦してみよう
VRChatでは、自分のなりたいを最大限に表現できるゲームなので、アニメーションまでこだわりたい方は多いかと思います。
ただ、アニメーションは洋服の出し入れなどで作成する方法とは異なり、BlenderとUnityの両方を使う、もしくは有料ツールが必要となります。
本動画を見ていただくことで、ある程度の知識がある方であればスムーズに好みのアニメーションを作成できるようになります。
作成したアニメーションはBoothでの販売も可能ですので、ぜひ本動画を参考に可愛い・かっこいい・面白いポーズを作成してみてくださいね。
まんどらごら明美
【楽しいことは、全部やってみる!】
本業では企業向けのSEOライターを務めつつ、個人ではTwitchでゲーム配信やVRChatでのイベントキャストにも挑戦中。最近ではワールド制作や3Dアイテム作成にもチャレンジしています。