ペンタブなどを開発している企業であるWacomは、2022年11月18日、19日にかけて『コネクテッド・インク2022 東京』を開催しています。
展示の一つとしてVRChatワールド『Metamorphosis』 を公開しました。
ワールドでは、常設展示のイラストのほか、パーティクルライブを鑑賞することができます。
本ワールドのテーマは『成長』。
一度作ったワールドが完成品という規格を持たず、ワールドが産まれ、成長を続けるようなコンセプトを持っています。
目次
ワールド内部へ!
最初のエリアには、触手に包まれた卵のオブジェクトが中心にそびえたっています。
これはイラストレーターのみっちぇ氏が、コンセプトアートとして制作されたもの。
『成長』をテーマにした本ワールドの入口に卵があることで、ここから産まれ、未来がある場所であることを示しているように思えます。
ワールドの背景も四角形を多用しており、カラーリングも重厚感のあるものに。途中には広場が設けられており、常設展示を見ることができます。
ワールドには常設展示も!
常設展示ではイラストを見ることが可能です。
広場の中心にあるオブジェクトをインタラクトすると、パーティクルと共にイラストが登場します。
その際に表示されるパーティクルは、2Dイラストを描く際に生成される筆跡データ(絵紋)をもととして、アートへと昇華させたもの。空中にパーティクルが登場する様子は鮮やかで、他にはない新しい表現でした。
完成されたイラストは、男性が漫画や画材、スポーツ等から発しているレーザーを受けて想像を膨らませている様子が描かれています。
創作を始める上で非常に重要な部分である『インプット』を刺激的に描いており、『創作の第1歩』を表しているように見えます。
次の部屋に飾られているイラストは、女性の周りに宝石の惑星が周回軌道しているもの。
彼女なりに宝石を解釈して惑星として例え、それを創造する中心にクリエイターがいる。
彼女は創作のインプットとアウトプットを重ね、自分なりの個性を表現している。
クリエイターとして成長を続け『自立』を果たしたような1枚に見えます。
上記のように解釈しましたが、あくまで1ユーザーの解釈であり、鑑賞者によって印象を受けるものは異なると思います。
まるで美術作品のように、受け手が考えさせられる作品が飾られているのは、非常に印象深いものだったように思います。
実際に、ライブが終了した後も自分なりに納得がいくまで作品を見続けるユーザーがいました。
圧巻のパーティクルライブ
目玉となるパーティクルライブは、ワールドの最奥で開催されます。10分前になるとカウントダウンが始まるので、いちいち時間を気にする必要はありません。
初めに星屑が弾けて広がるようなイントロからスタート。ピアノを基調としたBGMも相まってエモーショナルな雰囲気が漂います。
続いてイラストの下書きをドローイングするパーティクルが空間に描写されます。
下書きから本描き、ディティールがより細かくなっていき…
背景が描かれてゆき…
完成しました。
このイラストは本ワールド『Metamorphosis』の精霊をイメージしたイラストとなります。
3分程度のライブとなるものの、ステージをフルに活用し、アバター、ステージ、空間が一体となった光の表現が印象的でした。
ステージの地面には青い線が引かれていますが、レコードライブの場合はもう少し中に入ってみても楽しめるかもしれません。(他の方の迷惑にならないようご注意ください)
今後も更新されるワールド
本ワールドのディレクターを担当したタカオミ氏によると、このワールドは1年かけて変化を続けていくようです。
その変化は展示されているイラストが新しくなっていくのか、ワールド自体が変化していくのか、他に新しい変化がもたらされるのか。
今後のMetamorphosisの『成長』に注目です。
ワールド・パーティクルライブ情報
ワールド情報
パーティクルライブ情報
パーティクルライブは2種類の参加方法があります。
ライブ版:「Connected Ink」にフレンド申請の後、時間になったらjoin
録画版:どのインスタンスでも視聴可能