【メタカル最前線×バチャマガ】対談企画!VRChatなどのメタバース業界で活躍するライターって普段何してるの?

バーチャルライフマガジンがお届けするポッドキャスト、『ばちゃらじ』。

対談を通してバーチャルにまつわる色々なことを深堀りしようという企画ですが、本記事では第一回の様子をお届け!

『メタカル最前線』の編集である浅田カズラと、『バーチャルライフマガジン』の副編集長である翡翠ミヅキが対談。メタバース業界で活躍するライター(編集)の苦労や、お二人がライターを始めた初期の様子等をご紹介します!

メンバー紹介

浅田カズラ(以下、カズラ)

フリーライター、編集者。メタカル最前線の編集部としても活躍。ライティング、編集、ディレクションなど何でもこなす。

翡翠ミヅキ(以下、ミヅキ)

バーチャルライフマガジンの副編集長。やっぱり何でもこなす。

フリーライターってどうなの?

ミヅキ:フリーライターって一口に言っても、小説やニュースのフリーライターなど色々ある中で……僕らのような広報的なライターって、ライティングだけやってるライターってあまりないですよね。基本的にはマルチタスクで何でもできちゃうみたいな。

カズラ:長生きしてるライター大体そういう事してるのが実情かな。

ミヅキ:僕が副編集長になったのが2月ごろ、カズラさんが編集になったのは4月でしたっけ。

カズラ:4月2日に就任の発表させていただいてますね。3か月経っちゃったんですよ……あっという間。

ミヅキ:全然そう言う感じしないんですけど……(笑)どうです?生活に変化とかありました?

カズラ:ライフサイクルはそんな変わってないですね。昼に起きて深夜に寝る生活はそんなに変わってないっていう。

ミヅキ:皆さんもフリーランスに対して疑問に思ってる部分があると思うんですけど。ライフスタイルってどうなの?特にVR関係の人たち……みたいな。カズラさんて、一日どれくらい働いてます?

カズラ:え~マジで、まちまちですね。2,3時間しか働いてない時もあれば、半日ずっと働いてたみたいなこともあるんで、状況によるとしか言えないっすね。実際そんなもんじゃないですか?

ミヅキ:まあそうですね。僕最近色々やってるせいで、個人の時間作らないと取れないみたいになり始めてるんですけど……バーチャル関連あるあるなんですけど、夜遅くに仕事あるじゃないですか。下手したら1時から取材みたいな。そうすると戻って色々チェックして朝みたいな。

カズラ:まあね~。ただ僕はMogura時代でも、MetaやAppleの発表会をリアタイで見るみたいなことやってたんで。あの界隈は早くて2時とかザラなんで……去年は生き生きしてましたよ。AppleからVision Proが出てきて「やっと出てきた!」って。深夜4時ぐらいに皆で拍手してた。

それぞれの過去と近況

ミヅキ:カズラさんは元々何してたんですか?

カズラ:いまだに言うとびっくりされるんですけど、元々Webエンジニアをしてました。社会人経験としてはサラリーマン時代の方が長いです。

ミヅキ:へぇ~!そこからフリーランスに行くのは結構勇気のいる選択だったと思うんですけど。

カズラ:決め手は、リアルサウンドテックというところで連載の案件をいただいたんですよ。それが今続いている『Weekly Virtual News』っていうやつで。それまでも働きながら執筆のお仕事は頂いていたんですけど……連載という形で枠もらえるんだったらそろそろ行けるかな?という根拠のない自信がでてきて「やーめよ」って。

画像はhttps://realsound.jp/tech/2021/12/post-924109.htmlより。
記事執筆時点では2年半を超える連載が続いている。

ミヅキ:なるほど~。僕はゲーム業界の攻略本から始まってフリーランスしてるんですけど。企業からフリーランスになるって勇気いる行動だな~と思っています。

カズラ:いやあでも衝動的っすよこういうのって(笑)

ミヅキ:フリーランスって結構、憧れる職業みたいな言われ方しますけど、僕自身は「やめといたほうがいいよ」っていつも思う。

カズラ:それはそう。僕も今何とかなっているものの、じゃあこれが人に勧めるかと言われると。

ミヅキ:もし子供がフリーライターになりたいって言ったら全力で止めますよね。

カズラ:やめなさいやめなさい(笑)。僕もフリーになりたての時に運よく複数のメディアさんからお仕事いただいたから何とかなったけど、なかったらねぇ、っていう。

ミヅキ:それこそ、今バーチャルが黎明期だから来る仕事みたいなのも多いじゃないですか。普通こんなところからお仕事こないよみたいな事とか。カズラさんで過去いちばん大きかったな~っていう仕事は何ですか?

カズラ:細切れなのが多いんですけど、去年やった中で比較的大きかったのは、雑誌のお仕事ですね。『ダ・ヴィンチ』で。

ミヅキ:そうだやってた!衝撃だった!「え、あの『ダ・ヴィンチ』で!?浅田カズラが書いてる!?」て。

カズラ:2ページほどだったんですけど、確か自分の商業雑誌だと初めてのお仕事だったかな?

ミヅキ:たまたま編集部にVTuberが詳しい人がいないって言って調べて、浅田さんに連絡が来たって感じなんですかね。

カズラ:そうですね。ポートフォリオ公開してTwitterに連絡先書いておくの大事だなって思いましたね。

ミヅキ:そういえば第0回に出てたオシムがVTuberの本読んで奥付(※)みたら浅田カズラの名前が出てて「浅田ぁ!」ってなってた。(※編集者注:正確には「おわりに」の謝辞で名前が登場しています。)

カズラ:ホントこういう時に名前出るの怖いんだよなぁ……

ミヅキ:やっぱ奥付とか、名前の残すの大事ですよね。

カズラ:そうですね。

ミヅキ:僕自身は「フリーランスで10年やってるんですよ」って言うと「実力あるんですね」とか、よく言われるんですけど。僕全然実力とかって伴ってないって自分で思ってたりするというか、最近なってようやく「面白い文章書けるな~」とか思い始めたぐらいで……

カズラ:なるほど?

ミヅキ:出がヤクザな部分から来てて、とにかく(仕事を)受けて、とにかく捌いて、体力尽きるまでやるみたいな。結構スパルタなライターで、10年前とかは結構多かったと思うんですけど……それこそ漫画にあるような、机の横には瓶がゴロゴロみたいな所から出てきたので。

カズラ:(笑)

ミヅキ:実は締め切り守るのが得意な方じゃないライターで、よくこれでお仕事くれるなぁ見たいな感じがあったりするんですけど。でもやっぱり運とかが凄く絡んでて。昔から僕はフリーランス9割運だよ、だからやめときって言ってるんですけど……逆にそういった人にもチャンスがあるんで、本当になろうと思うなら、背中押すし、僕もお仕事紹介とかするけど、絶対会社員とかやった方がいいと思うよみたいな話をしたりするんですけどね。

運営の話

ミヅキ:運営レベルで僕ら見てるじゃないですか。カズラさんとか運営しながらよくライティングやってるなってマジで思ってるんですけど……もう僕「無理かも!」と思ってます。

カズラ:いやギリギリっすよ結構。

ミヅキ:3ヶ月ぐらいまともに自分で原稿書いてないなって思うんですけど。どうですか?苦労とかあったりします?

カズラ:いや苦労しかないですね。

ミヅキ:最近(バーチャルで)カズラさん喋ると疲れてる顔してるなって。

カズラ:6月はやばかったですね。進行管理全般をやっていたんで……やっぱ大変じゃないですか。皆の原稿と進捗を見ておくって。

ミヅキ:ホントにね。僕がライター学校の学生時代に、講師の方が「出来るライターになればなるほど現場から遠のいていく、というジレンマがある」ていってて。「そうなんだ~」ぐらいで話聞いてたのが最近マジでそれを思ってて、「現場行ってる時間なくね!?」ってだんだんなってくる。

カズラ:そう。できる人ほどやっぱ上層部を見ないといけないっすね……

生成AIの話

ミヅキ:ライターにとってAIって、仕事の世界変えますよね。いい方向に。

カズラ:うん。今フル活用してますよ。執筆も校正も結構楽になるんですよね。

ミヅキ:校正で使えます!?

カズラ:多少は使えるようになってきたかなって。荒い表現とか、冗長な表現とかパパッと直してくれる。プロンプト次第ではあるんですけど、意外とやってくれる。

ミヅキ:へえ~!

カズラ:一番効くのは執筆で、プレスリリースもらってニュース書くとかあるじゃないですか。あれで、リリース読み込ませてこういう方向で内容を要約してってやると、今いけるんですよ結構。

ミヅキ:こういう発表がありました、以下詳細です……みたいなのがサクッて作れっちゃうみたいな。

カズラ:そのまま公開できるかというとやっぱ違うんだけど、自分が一旦全部書いてそのまま公開するというよりは、AIに要約出させたうえで、僕が編集するやり方だと、内容の精度が違ってくるというか、安心感あるんですよね。

ミヅキ:いいな~。AIって色んな側面があると思うんですけど、ライターにとっては、散々仕事奪われた後の、活用できるレベルまで持ってきてくれた存在なので……

やっぱ、これから使いこなせる人が生き残れる気がしますよね。

カズラ:AIのポジションって今のところ助手なんですよ。精度は高いんですけど肝心な所でポカをする、ドジっ子の助手みたいな。

ミヅキ:かわいいな(笑)

カズラ:新卒の部下と思って、最初の段階を出力させたものを上司である俺が見て、最終出力物としてみてやるみたいな。昔だったら駆け出しの人をアサインしたと思うんですけど、(AIだと)速度が上がってくるんですよね。逆に依頼されてた側はそういう仕事が回ってこなくなるんですけど、僕はそういう雑務に近いところって経験を積ませすぎなくていいかなと思っていて、リスクの少ないフルなお仕事をやってもらった方が学びになると思っているところです。

ミヅキ:文字起こしとかも今はAIで出来ちゃうから、うまく活用できる人だと、インタビュー終わった瞬間に、文字起こしが自動的に終わっていて、その要約が終わっていてみたいなことも可能じゃないですか。

カズラ:組めると思いますよ。そのラインはおそらく。

ミヅキ:凄い世界なったなというか、また一段この業界のスピードが上がりますね。

フルバージョンはYouTubeから!

他にも「後進の育成ってどうしてます?」「注目してるバーチャル関係の出来事は?」「写真の話」などなど……ディープな話が1時間半にわたって話されていました。

フルは下記のYouTubeから聞けます!作業のお供にお聞きください!

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寝る間をオシム
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ひよっこ投稿者です!