メタバースヨコスカ第2弾 猿島ワールドオープン!VRChatに出現した天空に浮かぶ猿島でシューティングゲームを楽しもう!

メタバースヨコスカ(通称メタスカ)の第2弾のワールドである『SARUSHIMA WORLD(メタバースヨコスカ)』が12月28日に公開されました。

バチャマガでは公開当日のお披露目会にご招待いただきましたので、ワールドの様子などをお伝えします!

第1弾のドブ板&三笠ワールドが公開された際は、スカジャンの無料配布と合わせて大きな話題になりましたが、今回公開された猿島ワールドはどのような感じなのでしょうか?早速見ていきましょう!

猿島とは?

猿島は神奈川県横須賀市にある無人島です。メタバースヨコスカ第1弾のワールドの舞台でもある三笠公園から、船で10分ほどのところに位置しています。

東京湾に浮かぶ、唯一の自然島です。 釣り・海水浴・バーベキューなど、四季を通してアウトドア・アクティビティを楽しめます。 面積は横浜スタジアムのグランドの約4倍。 三笠桟橋からの約10分の船旅で、気軽に訪れることができます。 旧日本軍の要塞として、一般人の立ち入りは、終戦まで禁止されていました。 島内には緑深い木々のなか、レンガ積みのトンネルや砲台跡などの旧軍施設が残っていて、ちょっとした探検気分が味わえます。 かつて、仮面ライダーのショッカー基地として撮影が行われたことでも知られています。

横須賀市観光情報https://www.cocoyoko.net/spot/sarushima.htmlより引用

現実の猿島には猿は生息していませんが、かつて日蓮上人が千葉から鎌倉へ船で向かう途中に、嵐に遭って無人島に流れ着いた際、白い大きな猿が現れて、洞窟まで案内してくれて無事に嵐を過ごすことができたという伝説があり、そこから猿島と呼ばれるようになったといわれています。

Googleマップより引用。右に見える島が猿島

VRChatに作られた猿島ワールドは空に浮かぶ未来の猿島が舞台となっています。ワールドに入ると、現実と同様に船着き場に降り立ちます。

この空飛ぶ猿島ワールドの縁からは、眼下に三浦半島や横須賀の市街地を見下ろすことができ、まるで空中散歩をしているような気分になれます。

お披露目会スタート!

横須賀市は都市魅力の発信や観光PRを目的としてメタバースヨコスカプロジェクトを始動。第2弾となる今回は、ゲームギミックを盛り込んだワールドとなっています。

左:司会のDJモーリーさん、中央:ワールド制作者のVoxelKeiさん、右:横須賀市の小山田さん

猿島ワールドは多くの人にゲームギミックを楽しんでもらうため、PC・Android(Quest)両対応のワールドとして制作されました。

ワールドを制作したVoxelKeiさんによると、ワールドのスケールは現実の猿島のおおよそ半分くらいですが、現地のスケール感を残しつつ全体のバランスを整えるところが工夫したポイントとのことでした。

ワールド制作にかかわったクリエイター一覧が張り出されています。

大丸松坂屋アバターとのコラボレーションもお披露目!

お披露目会に合わせて、メタバースヨコスカと大丸松坂屋百貨店とのコラボもお披露目されました。

大丸松坂屋百貨店が販売している5体のアバターに対応したスカジャン衣装が、BOOTHにて無料公開されています。メタバースヨコスカと大丸・松坂屋アバター販売公式BOOTHそれぞれで無料ダウンロードが可能なので、アバターをお持ちの方はぜひ着せてみてはいかがでしょうか?

再現度の高いワールドを、リアルと比較しながら巡ります。

それではワールド内を見て回りましょう。スライドショーになっているところは現実の猿島の写真と並べているので、ぜひ現実の雰囲気と見比べてみてください!

テラスのある広場から先に進むと、切通しの道に出ます。右手にはレンガ積みの建物が見えてきます。
この切通しで作られた道はジブリ映画「天空の城ラピュタ」の雰囲気に似ており、現実の猿島ではコスプレの撮影スポットとしても使われているのだそうです。

その先には、砲台につながるトンネルが見えてきます。

このトンネルに入ったら、レンガの積み方に注目してみてください。
長・短を繰り返して積まれているこの積み方は「フランス積み」と言い、現在でもこのフランス積みの建造物が残っているのは日本の中にわずかしかない貴重なものなのだそうです。

トンネルを抜けた先にあるエリアは、観光案内の写真でも使われるような、猿島の中でも最もフォトジェニックな場所に出ます。

壁が白く塗られている建物は弾薬庫。補完する砲弾が湿気らないよう、壁には漆喰が塗られていたとのこと。

弾薬庫の先には第一砲台跡。猿島には2か所の砲台が設置され、東京湾の防衛を行っていました。太平洋戦争の際には、高角砲が設置され、アメリカ軍の爆撃機相手に防戦していた歴史を持ちます。

猿島は、かつてペリーが来航した際にペリーアイランドと名付けられたことがあるのだとか。

島の随所には、猿島にまつわる豆知識の説明があります。これを読むと猿島について詳しくなれるだけでなく、後でいいことがあるかも!

こちらの展望台は、初代仮面ライダーの悪の組織「ゲルショッカー」結成のシーンで使用されたことがあるそうです。現在は老朽化のため上に上がることはできませんが、猿島ワールドでは上に上がって猿島を見下ろすことができます。

ワールド内でシューティングゲームが遊べますが、武器は「猿」です!

こちらの猿島ワールドでは、霊験あらたかな猿から放たれる光の玉を使ったシューティングゲームを楽しむことができます。これは1回だけじゃなく、何回もワールドに来て楽しんでもらいたいという想いから、ゲームワールドとしても制作されたとのこと。

ゲームモードは時間内に多く光の玉を当てて得点したほうが勝利となる「スコアマッチモード」とフラッグ(バナナ)を多く相手陣地のかご入れた方が勝つ「フラッグ戦モード」の2種類。

ワールドの中には猿島にまつわるクイズが出現します。これはクイズに正解すると相手チームの陣地に近いところにワープできるギミックです。猿島に詳しくなればゲームを有利に進めることもできるかも!

お披露目会の後日、個人的に遊びに行きましたが、猿島は起伏や遮蔽物が多いのでシューティングゲームワールドに向いた地形だと感じました。
光の玉は銃弾のように直進するのではなく、比較的ゆっくりとした速度で地面や壁に反射しつつ進みます。射程があまり長くないためある程度近づく必要がありますが、二段ジャンプやジャンプ台、地形を生かせば戦いを有利に進められそうです。

スコアボードの前で集合写真!

シューティングゲームはあまり得意ではない筆者ですが、ゲームのふんわりとした設定のおかげもあってか楽しく遊ぶことができました。景色を楽しむだけでなく、ゲームワールドとしても、多くの方にお勧めできると思います。

自治体が取り組むメタバース施策の手ごたえとは。今後の展開にも期待。

お披露目会の終わりに、メタスカを企画した横須賀市文化スポーツ観光部観光課の小山田さんにお話を伺いました。

メタバースヨコスカを企画した横須賀市の小山田さん

――メタバースヨコスカプロジェクト第1弾のドブ板&三笠ワールドやスカジャン衣装などが公開されて2か月ほど経ちましたが、ワールドの訪問数やアセットのダウンロード数などについて手ごたえはありますか?

小山田さん

そうですね、やっぱりダウンロード数はこんなに(1万7000回以上)伸びると思っていなくて、もっと低い目標を設定していたんですけど、軽々到達することができて本当にほっとしています。

アクセス数も、結構皆さんスカジャンを着て写真を撮りに来てくださるみたいなことが多くあったので、アイテムとワールドの関係性が良い循環を生み出せたのかなって思ってます。

ーー来年、そして来年度はメタバースヨコスカをどのように展開していく予定ですか?

小山田さん

今年度はまだもう少し仕掛けていこうと思っていて、年明けごろにお知らせが出せると思いますので、そこまでお待ちいただければと思います。
来年度は、今年度ほどワールド制作みたいなところに力を入れるのではなくて、コラボだったりとか、今作ったワールドの活用方法をどんどん考えていく1年になっていくかなと思っています。

ずっと定期的にうち(横須賀市)が主催で何かイベントするっていうのはコスト的に課題があるんですけど、イベントの場所を求めている方もいらっしゃると思うので、そういう方に例えば三笠ワールドのステージを使って何かイベントを主催してもらったりとか、本当にいろんな方と協業しながら盛り上げていきたいなっていうふうに思っています。

小山田さん

自治体だけでメタバースのワールドを維持したり、盛り上げたりって限界があるなっていうのを感じていて、本当にいろいろな方とコラボしながらVR業界全体を盛り上げていく動きが一緒にできたらなっていう思いはすごくあります。

VRで頑張っている企業の皆さんや、前回は個人の方が多かったんですけど、どんどんいろんなコラボを打ち出していきたいなと思っていますし、ドブ板・三笠ワールドを公開してから結構いろんなお声掛けいただくことがあって、今着々と準備を進めていますので、まだまだ止まらないメタバースヨコスカを楽しみにしてもらえたらなと思っています。

――そういったクリエイターの方や企業で一緒に何かやりたいみたいなときは、どういったところに連絡すればいいですか?

小山田さん

横須賀市の観光課に私、小山田と久光という担当がいますので、電話でもメールでも、Discordとかでも連絡いただければ対応いたします。自治体でしかできないことって結構あって、こういった(催し物をする際の)場所を無償で貸すなどということができますので、どんどんご相談していただければと思います。

ワールド情報はこちら!

※記事内で使用している現実の猿島の写真は、YOKOSUKA MEDIA LIBRARYから引用しました。