世界初!VRアニメーション監督 伊東ケイスケが、4年連続でヴェネツィア国際映画祭XR部門にノミネート

株式会社CinemaLeap(本社:東京都品川区、代表取締役:大橋哲也)と株式会社Psychic VR Lab(本社:東京都新宿区、代表取締役:山口征浩)が2社で共同製作したVRアニメーション「Sen」は、第80回ヴェネチア国際映画祭エクステンデッドリアリティ(XR)部門「Venice Immersive」にノミネートされました。同じ監督による本映画祭XR部門への4年連続でのノミネートは世界初となります。

本作品は、「千利休の所持した樂長次郎 黒樂茶碗『万代屋黒』をモデルにしたお茶碗型の触覚デバイス」を用いて、VR空間で複数人同時に日本のお茶の世界を体験でき、日本伝統の茶道の世界を通して生命と宇宙の繋がりを体験する作品となっています。

作品の映像を楽しむだけでなく、同空間に入った複数人の体験者の心拍データをリアルタイムでメタバースで通信・共有することにより「自分以外の他人の心臓の鼓動」を感じ、メタバース上で互いの心臓を視認し、協力して音楽を奏でることができます。

VRアニメーション監督の伊東ケイスケが監督しており、体験者は「千利休の所持した樂長次郎 黒樂茶碗『万代屋黒』をモデルにしたお茶碗型のデバイス」を持ち、心拍を検知するバンド(Google Pixel Watch) を手首に巻き、VRヘッドセットを装着して体験いただきます。バンドで取得した体験者の心拍データをリアルタイムでメタバースと通信・共有することで、鼓動データを映像内の光に変換するなど生々しい心臓の鼓動を感じることが出来ます。Googleのクラウドレンダリングにも今後対応予定となっています。

「SEN」が上映されるヴェネチア国際映画祭は、本年で80回を迎える世界最古の歴史を誇る映画祭であり、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭の一つに数えられ、本年は8月30日より9月9日まで開催されます。本映画祭のXR部門は、 2017年に新設され、本年で7回目を迎えます。

本年度の「Venice Immersive」は、ラッヅァレット・ヴェッキオ島(Venice Immersive Island)での現地開催となり、ワールドプレミアまたはインターナショナルプレミアとして最大44件のイマーシブ・メディア・プロジェクトがコンペティションに出展される予定です。360度ビデオ、インスタレーションやバーチャルワールドを含む、あらゆる長さの3DoFおよび6DoFのインタラクティブXR作品が対象となっています。なお、受賞作品の結果発表は9月9日に行われる予定です。

また2023年8月21日(月)には世田谷区の会場にて、ヴェネチア国際映画祭での公開前に、VRアニメーション「Sen」の報道関係向けの先行体験会を実施します。

VR映画「Sen」概要

・作品名:Sen
・製作年:2023年
・製作:株式会社Psychic VR Lab/株式会社CinemaLeap
・作品尺:15 分
・ジャンル:アニメーション
・あらすじ: この作品は日本の伝統文化である「茶道」をベースにしています。体験者は、日本の茶室に身を置き、黒樂茶碗『万代屋黒』を両手に持って日本の伝統世界を体験します。体験者は薄暗い茶室の中、自分の手の中の茶碗から生まれるお茶の精霊”Sen“を通して、自分と世界との関わりを知ります。最初は恐る恐る世界を知っていく“Sen“ですが、様々な存在に関わることによって、自分が存在することの喜びを知ります。美しい世界が目まぐるしく変わる中、“Sen“は自分たち以外に、同じような存在がこの世界に存在していることに気づきます。他の存在との繋がりや、関わりが心地よく、自己中心的に目の前の存在と関わることばかりを考えるようになります。そんなある日、突然自分の心地の良い世界が大火によって全て消失してしまいます。何もかも失ってしまった”Sen”は茶碗の中に落ち、自分の存在が宇宙の中で粒子となり溶けてしまいます。“Sen”と体験者は、この世界の生きとし生きるものあらゆる存在と自分は共にあるということに気づいた時、自分の存在が、茶室に戻っていることに気づきます。そしてまた何気ない日常が始まります。

作品紹介ページ:https://keisukeitoh.com

制作チーム

・監督:伊東ケイスケ
・プロデューサー:待場勝利
・脚本:鈴木洋介
・音楽:森下唯
・開発:谷口勝也
・3Dモデラー: 城戸秀幸
・音響:らくとあいす
・モーションキャプチャーアクター:伊豆牧子
・ストーリー・コンストラクター :中嶋雷太
・ハプティクスデバイス開発:安藤英由樹/ 渡辺華代
・テクニカルサポート、茶碗デバイス:橋本裕
・エンジニア:池田義宣/ 髙鳥光/ 佐藤久志
・アシスタント:内藤祐太/ 山口大征/ 近藤加菜/ 大橋哲也/ Claudia Montes
・技術サポート:STYLY
・協力:樂美術館/ 舩越宗英

伊東ケイスケ監督コメント

私は日本の伝統文化である「茶道」をベースに、XRを通して自己を深く見つめる体験を作りたいと考えました。
Senとは、とても大きな数、無限を表しています。
私は、私たち地球上の生命体は、無限の宇宙に溶ける粒子のような淡い存在であり、心臓の鼓動を与えられて存在しているのではないかと考えるようになりました。
この物語で体験者は、両手で持ったChawan Deviceからこの世に生まれ落ちた、お茶の化身「Sen」と出会います。
彼は生まれてはじめて、自然や他者に出会い、関わり合います。
生きる楽しみ、そして多くの苦しみを味わいます。
そんな彼の「生」は、わたしたちとなにもかわりはありません。
彼はあなた自身です。
両手から伝わるChawanのあたたかな感触と鼓動のぬくもりとともに、他者との繋がりを体験してください。
そして、深い闇の中で、あなた自身の「生」を見つめてください。

伊東ケイスケ監督プロフィール

1986年生まれ。多摩美術⼤学グラフィックデザイン学科卒業。メーカーのグラフィックデザイナーを経て、現在はXRアーティストとして活動する。これまでにヴェネチア国際映画祭やカンヌ国際映画祭、世界最大のCGの祭典SIGGRAPHなどで上映を行ってきた。ヴェネチア国際映画祭のVR部門では2020年より自身が監督を務めるVRアニメーション作品で3年連続ノミネート。2019年に『Feather』が第76回ヴェネチア国際映画祭にて、VR部⾨では⽇本⼈初のビエンナーレカレッジセレクションとしてプレミア上映。2020年に『Beat』は第77回ヴェネチア国際映画祭のVR部⾨、およびカンヌXR VeeR Future Award 2021にノミネート。2021年に『Clap』は第78回ヴェネチア国際映画祭のVR部⾨、およびカンヌ XR VeeR Future Award 2022にノミネート。2022年に『Typeman』は第79回ヴェネチア国際映画祭のXR部⾨にノミネート。

株式会社Psychic VR Lab

事業概要:都市空間と連動したXRコンテンツを制作・配信できるリアルメタバースプラットフォーム「STYLY」の運営
設立:2014年12月
HP:https://psychic-vr-lab.com/ 
Mail:info@psychic-vr-lab.com

株式会社CinemaLeap

事業概要: XR映画製作・配給、XR映画祭企画・運営、XR・メタバースコンテンツ制作
設立:2019年4月3日
HP:https://cinemaleap.com/

引用元:PR TIMES