10月大会では賞金も。盛り上がりを見せる「VRCボクシング」の世界

みなさん、「Udon Boxing v1․8․1」というワールドをご存じでしょうか?

「Udon Gym v1․1」や「Speed Climbers v1․0」などフィットネス系のゲームワールドを中心に投稿している海外のワールドクリエイター・zeshinさんのワールドで、文字通りUdonギミックを用いて、ボクシングの試合ができるゲームワールドです。実はこのワールド、かなり本格的にボクシングゲームを楽しむことができ、世界中に熱烈なファンがいるとのこと。

最近では、日本コミュニティーにも波及し、大会が開かれるなど大きな盛り上がりを見せているようです。今回は、この「VRCボクシングの世界」を特集していきたいと思います!

海外では毎週のように大会も! 「e-sports」化が進む

「第9回VRCボクシング大会」 運営 とりさん

この 「Udon Boxing v1․8․1」 。日本コミュニティーで徐々にプレイヤーが増えてきたのは数ヵ月前頃からとのことですが、投稿は2020年7月と1年以上続く人気ワールドです。主に海外を中心に長年人気を誇っており、ファンサーバーには200名以上のメンバーが集まっています。

その魅力はなんといってもリアルに身体を動かせること。取材では実際に練習会を体験させてもらいましたが、夢中になるほど自然としっかり身体を動かしてしまい、3ラウンド数分の試合だけでかなり汗をかいてしまうほどでした。相手もいる中で、パンチを打ってよけてガードしてとかなり忙しい上に、VRならではの要素としてトリガーで気をためて離すことで打てる「ヘビーパンチ」やスタミナなどゲーム要素も組み込まれており戦略も必要になります。

手元に各種パラメーターが表示される。これを確認しつつ戦略をたてよう

頭も身体も集中して使って、つい夢中になってしまうため、ケーブルや机などのリアルコライダーには気を付けて、十分なスペースを確保したうえで臨みましょう。

海外では毎週のように大会やトーナメントが開かれており、さながらリアルのボクシング大会のような盛り上がりを見せています。中でも公式で認可されたトーナメントで優勝すると、ワールドのチャンピオンルームに表彰されたり、ユーザー名指定で特別なグローブが与えられたりと特典もついてくるなど「e-sports」化が進んでいます。

このように廊下にチャンピオンが表彰されている

日本でも賞金付き大会が開催!70名以上参加 過去最大規模の盛り上がり

10月大会のポスター

こうした海外の盛り上がりを受け、今年1月頃よりコップさん、とりさんなどを中心に日本コミュニティーにおいても大会が開かれるようになりました。これまで通算9回開かれた大会の中でも特に注目が集まったのが最新の10月大会です。

10月8日に開催した「第9回VRCボクシング大会」では優勝者にAmazonギフト券1500円分、2・3位には500円分の賞金が、さらに観戦者参加型抽選企画としてTwitterのハッシュタグにて優勝者予想を募集し、予想が当たった人の中から抽選で1名にAmazonギフト券1000円分をプレゼントするなどの施策を実施。結果、海外大会を含めても過去最大規模となる最大75名が集まる大会となりました。

大会概要

大会会場は熱気に包まれていて、リング上の選手の動きに合わせ「おぉ!」「そこだ!」などの歓声が盛り上がります。格闘技の試合観戦なら言語の壁も乗り越えられる。元々海外コミュニティー発のブームということもあり、観客にはちらほらと海外プレイヤーもいます。中には、今大会の盛り上がりを聞きつけてきた海外のチャンピオンまで見に来ていたそうです。

「第9回VRCボクシング大会」 の様子
「第9回VRCボクシング大会」 集合写真

まずは体験から 毎週日曜「#VRCボクシング練習会」

また、今回第9回大会を企画したとりさんは、毎週日曜日の21時30分~ 「#VRCボクシング練習会」 という練習会イベントも定期開催しています。こちらは、初心者から大会出場者まで幅広い層が集まるボクシングジムのようなイベントになっているので、「どんなものか見てみたい」「少し興味がある」というような人は、まず訪れることをおすすめします。

実際の練習会の模様

簡単なルールは以下の動画の通り。ガードでパンチを防げるけど、その分ゲージが減ってしまう。通常攻撃よりダメージが大きい「ヘビーパンチ」はその分スタミナが大きく削れてしまい、スタミナがゼロになると動きが非常鈍くなるなど、単に身体を動かせばいい、やみくもに打てばいいだけではなく、しっかり戦略性をもって戦える奥の深いゲームであることが伝わるかと思います。

このように海外コミュニティーから始まり日本コミュニティーにおいても徐々にブームになりつつある「VRCボクシング」の世界。

「VR機器を使用する最大のメリットは視覚のみの没入感だけではなく、自らの体を動かして味わう没入感です。競技性の高いゲームをVR機器を使って競う事により、既存のゲームの枠組みを超えた、達成や挑戦の体験をもたらすことができると考えています」

練習会の主催で大会運営のとりさんは、この「VRCボクシング」の魅力についてそのように答えてくれました。大会は、これからも月1程度での開催を予定しており、次回は11月に実施するとのこと。ぜひ、この熱気を実際に自身の目で確かめに行ってみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

アシュトン
アシュトンバーチャルライター/VR文化アンバサダー
VRSNS文化の魅力を発信!フリーライターで第0期VR文化アンバサダーのアシュトンです!