VRChat航空界隈最大規模のイベント『カピバラ航空祭』の先行お披露目に行ってきた!【VRChatイベントレポート】

全世界のVRChat航空ファンの皆様、そうでない皆様もこんにちは。去る10/7(土)に開催されたVRChat史上最大級の航空祭「カピバラ航空祭」の先行お披露目に、ご縁があって潜り込ませて貰うことができた。

正直な話「現実の航空祭」というものを見たことがなく、航空系の知識も「エース〇ンバット」シリーズくらいしかない自分が行っても大丈夫か?という一抹の不安を抱えつつ参加させてらったのだが、これがもうとんでもなくすごいものだったので、是非紹介させていただきたい。

そもそもカピバラ航空祭とは?

『カピバラ航空祭』とは、いむ【imu】さんが主催し、11/10~11/12にVRChat内で開催される日本のVRChat航空イベント史上最大級の航空祭。VRChat航空界隈の6チームが集結し、展示ブースや航空ショーなどを楽しむことができる。

イベント詳細

  • 公式アカウント:カピバラ航空祭
  • 開催日時:11/10(金)、11/11(土)、11/12(日) 21:00~
  • 参加方法:当日GroupにJoin
  • 備考:展示ワールドと航空ショーの2部構成。クエスト対応

イベント自体は3日間連続でやっているが、各チームの航空ショーのタイムテーブルは決まっている。チェックして見逃しがないようにしよう。

参加チーム紹介!

今回の参加チームは6チーム。話を聞いたところによると、日本にも海外にももっと多くのチーム・団体がいるらしい。無知を晒してしまうことになるが、VRChat航空界隈がこんなにも賑わっているとは全く知らなかった・・・。

ゆるゆる飛行機同好会

代表の『緑茶313』さん

代表:緑茶313さん

特定の何かをやっているチームというより、航空好きで緩くつながるサロンのような、ハブのような団体。特に何かやると決めていないからこそ、広い懐でいろんな人を受け入れているので掛け持ちも多い。ゆるいという言葉に偽りなく、展示の方向性も他のチームとは違っていて面白い。

Blue Horizons

左:エースパイロットの『ある少年』さん / 右:代表の『Garman』さん

公式アカウント:VRアクロバットチーム BlueHorizons

2020年から活動している古参チーム。15名ほどの規模で、毎週月曜日に交流イベント兼公開練習イベントを行っている。他にも月末のアクロバットショーや、変わったところではカフェイベントと、精力的に活動されている。

カピバラ航空祭の後も、クリスマスになにか大きなイベントをするらしい・・・!

VR Air Force

代表の『EJ桜川艦長』さん

公式アカウント:VR Air Force公式

2020年9月頃に発足したこちらも古参チーム。初心者向けの飛行機・ヘリの飛ばし方を教えるVRAF飛行機教習所や、VRC Dog Fight Eventという戦闘系イベント、SKYFOXによる航空ショーなどのイベントを開催運営を行っている。VRChatで飛行機を飛ばしてみたいけど操作がわからない・・・という方は木曜21:00~に開催されている教習イベントを訪ねてみよう。

カピバラ航空祭イベント当日は戦闘機によるエキシビジョンが見れるらしい・・・!

BLUE STARS

一番機パイロットの『Ritorin08』さん / パイロットの『海神 [watatsumi]』さん

公式アカウント:BLUE STARS

現実の海上保安庁をモチーフとした「仮想保安庁」に所属している(という設定の)リアル志向のチーム。日ごろはアクロバティック飛行や編隊飛行を行っていて、他には複座式のF-16の後席に乗って飛べる体験搭乗イベントを行っている。カピバラ航空祭当日にも行っているが、残念ながら体験できるのは5人までとなっているので気になる人はチェックしておこう・・・!

425th VTFTW “First Penguins”

左:代表の『Yumemidori』さん / 右:副代表の『acaia626』さん

公式アカウント:425th VTFTW “First Penguins”

ドッグファイトの習熟・訓練をメインに活動をしているチーム。実戦的な知見や訓練を通して、パイロットの育成や教導を行っている。特筆すべき点として、ACMシリーズという独自システムを使い、AWACS(早期警戒管制機)からの支援を受けて、敵機が視界に移らないくらいの超遠距離での戦闘を体験することができる。毎週金曜日22:00に見学することができるので気になったら行ってみよう。カピバラ航空祭では425らしい航空ショーを見ることができるとのこと。

Virtual Sky Service

解説の『あぱりすくん=Apalis』さん

公式アカウント:Virtual Sky Service(VSS)

極限までリアルな航空界隈・空港をメインに据えたチーム。リアルな操作ができる機体を使い、実際のフライト手順や英語での無線など、徹底的なこだわりのもと再現を行っている。日頃は木曜21:00よりイベントを開催しており、参加者に「極限まで再現されたフライト体験」を提供している。写真に写っている航空機、「MC-10」はかなりヤバい再現度なので、会場に行った際はぜひコクピットを見てほしい。

色々とお話聞いてきた!

お披露目会の後、主催である『いむ【imu】』さんと脇を固めるサポートの『緑茶313』さん『Garman』さん、ワールド製作者である『AsianTaco』さんにお話を聞く時間を貰えたので、色々と聞かせてもらった。主催のいむさんは本当に気さくな方で、カピバラ姿で楽しそうに色々語ってくれた。「カピバラ航空祭」の名を体で表している存在だ。

ドラマみたいな開催経緯

ないん

よろしくおねがいします!早速ですが、イベントの開催の経緯を伺ってもいいでしょうか?

いむ

いいですよ~。そもそも私VRChat、今年の3月に始めたんですよね!そんな初心者が5月くらいに「航空界隈のいろんなチームが集まっているイベント見てみたいよね」と言ったら、そこからなんか始まってしまって。あれよあれよと祭り上げられて、主催することに。どこのラノベや、みたいな感じです。

ないん

こういうのを主催されたということで、てっきり航空機界隈の歴が長くて各方面に顔が利くぜ!というイメージだったのですが・・・違ったんですね・・・

いむ

担ぎ上げられただけです。そもそもVRゴーグルも持っていないですし。デスクトップ操作で飛行機も飛ばしてます。なんならJPチュートリアルにも行っておりません!

いろいろ規格外ですね・・・。

いむ

なので優秀な副官である緑茶さんとGarmanさんに手伝ってもらってます。

緑茶313

普通は6団体が集まってなにかやるなんてなかなか無いんですが、いむさんの人柄に惹かれて「是非やろう」てなって。いむさんが主催じゃなかったのならやらなかったんじゃないかな。

Garman

同じ「飛ぶ」でもそれぞれのチームのアプローチやこだわりが違っていて、どこかの団体が上に立ってそこに集まる、というのは軋轢が生まれやすかったんです。そういう点で、中立のいむさんの呼びかけは「コレだ!」という千載一遇の機会でした。

緑茶313

その分いむさんが苦労しているけどね、大変だったね・・・

いむ

思えば遠くに来たもんだ・・・

ないん

なんというか、ドラマみたいな展開ですね・・・!

イベントワールドについて

いむ

大変といえば、ワールド制作者のAsianTacoさんも滅茶苦茶大変だったんですよ。ほぼ一人で作ってくださって。トータルで70回近くワールド更新がされてます。

Garman

話が上がったのが6月~7月なので、2~3か月でそのペースですね・・・

緑茶

AsianTacoさんが影の功労者です、すごい働いてくれてます。

いむ

功労者であるAsianTacoさんの像作れっていってるんですけどねぇ。

ないん

一人でこの規模のワールドを作成って・・・相当な労力ですね

AsianTaco

なんならイベント用ワールド制作も初めてですし、Quest対応も初めてです。

いむ

大丈夫私もはじめてのイベント主催だから。

一般の人たちへ

Garman

航空界隈は情報発信が得意じゃないというか、何をやっているかという情報がなかなか外に出にくい界隈なので、今回のイベントを機に一般の方にもいろいろ知ってほしい。

緑茶313

航空界隈だけで固まってしまっているので、「飛行機界隈ってこんなに面白いんだよ」ということを知ってもらうためにこのイベントをやっているところもある。是非遊びに来てほしい。

いむ

イベント終了後はこのワールドはPublicにしていつでも見れるようにするので、イベントが終わった後でも遊びに来てください!

ないん

いろいろお話聞かせていただいてありがとうございました!

他にも各チームの方達にいろんなお話を聞かせてもらった。専門的な話から、VRChat航空史・VRChat空戦史と言えるような話まで、みんな嬉々として、楽しそうに語ってくれた。本当は話してもらった内容を全て書いてしまいたいが、それだけで記事何本分にもなりそうなボリュームになってしまうので、残念ながら割愛させていただく。あとは本イベント開催時や、各チーム独自のイベントに参加して直接話を聞いてみて欲しい。きっとみんな喜んで話をしてくれるだろう、みんな航空のことが好きなのだ。

歴史の1ページに

もし未来に「VRChat歴史書」というものが生まれるなら、間違いなくその1ページに刻まれているだろう、そう思えるほどの規模感・熱量だ。VRChat航空界隈の、技術・知識・熱意をもった「本当にすごい人達」が、数奇な巡り合わせでまとまり、一堂に会す。まさにドラマのような経緯で開催されるイベントだ。

今回はワールド先行お披露目ということで航空ショー自体は見ることはできなかったが、きっと見たら興奮して叫んでいたので、夜中に叫ばなくてよかったと考えよう。本番開催時は見に行くつもりなので、今からすごく楽しみだ。

冒頭にも書いた、大して航空系の知識がない自分が行っても大丈夫なのかという不安は、展示を見て、話を聞かせてもらって吹き飛んだ。本当にすごいものは、知識がなくたって、きっと楽しめるのだ。歴史に残る航空イベント、航空ファンでもそうでない人でも、『カピバラ航空祭』、みんなで見に行こう!

イベント公式アカウント:カピバラ航空祭