いけばなのリアルとメタバースが触れた日──VRC華道部×バーチャルSANJOコラボイベントレポート【寄稿】

VRC華道部は、三条市が運営するバーチャルSANJOとのコラボイベントを2026年6月24日に実施しました。

本稿では、新潟県三条市で生産される、いけばなに必須の華道具である剣山の工場見学と、メタバースでのいけばな体験を行ったイベントのレポートをお届けします。

剣山工場全面協力の工場見学

前半はバーチャルSANJOによる、三条市のものづくりの紹介。よく道具類では燕三条という地名を耳にしますが、実際に燕三条市という場所があるわけではなく、燕市と三条市の両方の地域をあわせて指す言葉です。

燕市は、緻密で軽量な製品と美しい磨きの技術を特色とし、カトラリーや洋食器などが多く作られています。一方、三条市は流通力を活かした高コスパな製品が特徴で、鍛冶や打刃物、はさみといった刃物が有名です。こうやって見てみると、それぞれの市で大きく特徴が異なるのがわかります。

今回は、事前に三条市にある(有)石崎剣山製作所へと伺い、工場の見学と動画撮影を実施、イベント中に放映を行いました。動画を見ながらバーチャルSANJOの中村さん、VRC華道部のたけやさんによる、視聴のポイントや素朴な疑問、工場見学をしてここが面白かった!というような点まで、面白くためになるトークが披露されました。

(左・VRC華道部のたけやさん、右・バーチャルSANJOの中村さん)

華道を嗜む人でもなかなか華道具の製造や構造には詳しくないもの。多くの未経験者だけでなく、華道経験者からも驚きの声が上がるような内容で、改めて高品質な道具のありがたみを感じる内容だったとの話も出ていました。

動画終了後には、トークで触れられていた「剣山おこし」って何?という率直な疑問に対して回答するという専門的な部分に対する解説もあり、バーチャルながらも非常に有意義な工場見学でした。

見学の後はもちろんVRいけばな体験

動画で工場見学をした後は、ワールドを移動してVRC華道部によるVRいけばな体験を実施。いけばなとは?という話から、作品を制作するにあたってのポイントなどを説明した後、参加者の方々は思い思いに自身の作品を作っていました。

VRC華道部でのVRいけばな体験は、ワールドに用意してある花器と花材でいけばなをするだけでなく、QvPenを用いて作品をよりダイナミックに彩ることも可能です。もちろん、花材のみで自身の作品を作り上げても、QvPenを使って花材だけでは表現できない作品を作っても問題ありません。

完成した作品は、いけばなの師範資格を持つスタッフが直接手直しを行い、より制作者の意図を表現できるようにお手伝いしています。

(手直しを受ける参加者と、講師の真淵まーぶるさん)

今回特徴的だったのが、初めてにもかかわらず作品の完成が早かった方が多かったこと。自身の作品を完成させた後に他の参加者の作品を見る方も多数いた中、意欲的に2作品目の作成に入る方も多かったため、なんと通常では発生しない、花材の在庫が尽きてしまうという珍事件も発生。そんな中でも、こだわりの作品を完成させ、満足気に作品と並んで撮影している方も多く見られました。

VRC華道部とは

VRC華道部は、2021年に発足したVRChat上で気軽にいけばなを楽しむグループです。
いけばな体験会や作品鑑賞会を基本に、リアル・VRの各種イベントへの作品提供や講演会なども随時行っています。
流派の垣根もなく楽しんでおり、初心者から上級者まで幅広く楽しんでいます。

X:@VRC_ikebana
グループ:VRC華道部

寄稿者紹介

kuma

作詞・作編曲家・ギタリスト、DJ。アニメ・声優・ゲーム音楽など、提供先は多岐にわたる。現在はVtuberにも楽曲提供中。
VRC華道部 運営
Billiards & Bar C9ue スタッフ・バーカウンター責任者
Polaris Racing 代表・ドライバー
X:https://x.com/kuma_t

投稿者プロフィール

バーチャルライフマガジン編集部
バーチャルライフマガジン編集部