【PR】未来を見据え“推されるショップ”を目指す。プレイ時間17,000のトップクリエイター・アルティメットゆいが作る「衣装も映える」新作アバター『LUMINA(ルミナ)』発売記念インタビュー【EXTENSION CLOTHING】

『VRChat』で絶大な人気を誇るバーチャルアパレルブランド『EXTENSION CLOTHING』と『MAISONDARC.』。

ふたつの運営を行い、数々の人気衣装を手掛けてきたクリエイター・アルティメットゆいさんが、ついに自身初となるオリジナルアバター『LUMINA(ルミナ)』をリリースしました。

衣装づくりで培った美意識を、今度は“人そのもの”に落とし込んだ新たな挑戦。今回は、アバター制作の裏側や、彼女が見つめるVRChat業界の“今と未来”をうかがいます。

インタビュアー編集:翡翠ミヅキ
文:ゆーてる

オリジナルアバター『LUMINA』誕生のきっかけ

ーー『LUMINA』の発売、おめでとうございます! 

アルティメットゆい(以下、ゆい)

ありがとうございます。この日を迎えることができて「ホッ」としています。……が、今からどんな反応があるのかドキドキもしています(笑)。

--『EXTENSION CLOTHING』で商品販売を開始したのが2021年。そこから約4年の月日を超えてのオリジナルアバター販売。「ついに!」と、思っている方も多いと思います。

ゆい

私にとっても「ついに!」ですね(笑)。オリジナルアバターを作りたいという思いは2023年の末ごろからありました。

-ーそれほど前からアバターの構想されていたんですね。

ゆい

ちょうど『MAISONDARC.』を立ち上げたタイミングですね。『MAISONDARC.』はリアルクローズ寄りの衣装ブランドだったので、立ち上げ当初から「人間に近い頭身のアバターがあった方がブランドに合うのでは」と感じていたこと。そして、自分自身がモデラーとしての成長に繋がる挑戦をしたいと考えていた時期でもありました。その思いが、今回の『LUMINA』の出発点です。

ーーなるほど。そこから約2年。……けっこう時間がかかりましたね!

ゆい

やっぱり、アバター制作は一筋縄ではいきませんでした(笑)。実は、制作自体は昨年の2月頃にはスタートしていたんです。しかし、あくまで衣装クリエイターが軸にありますから、そちらを並行しながらの作業はなかなか難しく、ほとんど動くことができてませんでした。2025年に入ってから、複数人でブランドを運営していく体制が整ったことで、ようやく本格的に再開できました。

ーー現在、『EXTENSION CLOTHING』と『MAISONDARC.』は複数人での運営体制なのですね。

ゆい

『MAISONDARC.』立ち上げ時から、複数人のクリエイターたちと組織的に進めています。衣装のモデリングやテクスチャは自分が担当し、ベースができたら次の人にバトンタッチ。その後のアバター対応やデバッグは別のメンバーが担当して、自分は次の作品へ進む──そんな流れができてきました。

今年で『EXTENSION CLOTHING』は4周年を迎え、『MAISONDARC.』も合わせて規模が大きくなったことで、制作を任せられる部分も増えてきました。そうしてようやく、アバター制作に本腰を入れられた感じです。

ーー最初に取材した時から、本当に大きくなりましたね……(しみじみ)

ゆい

本当にね(笑)

>>>2022年に初めて『EXTENSION CLOTHING』を特集した記事

「衣装制作者の視点」でつくる理想の造形

ーー見るだけでも魅力的な『LUMINA』。こだわりはどんなところですか?

ゆい

特にこだわっているのは、服を着ていても見える部分ですね。

ーー例えばですが……。ふとももに、強いこだわりを感じますよね。

ゆい

まさしく、そういった部分です!『VRChat』の衣装は露出する箇所で印象が変わるので、そういった体の部位はかなり時間をかけて調整しています。

ーー“衣装を着せる”ことを中心に調整を重ねているアバターなのですね。

ゆい

“アバター”という存在は、元となるアバターと衣装が一体となってこそ世界観が完成します。制作者としての感覚は自然とアバターにも反映されていきました。

ーーちなみに、ふとももがこう、すごいのは、ゆいさんの性癖では……。

ゆい

いやいやいや????
……でも、みんな好きですよね、ふともも。

ーー否定はしません。

ゆい

あとは、ハイヒールを履いた時のラインが綺麗に見えるように、足のサイズ(Foot)を少し小さめに設定しています。VRChatのアバターは全体のバランスを取るために足が大きめの傾向がありますが、そのままだと靴から足がはみ出てしまうことも多いんです。

ーーそれに伴って、靴もちょっと大きくなりがちだったりしますよね。

ゆい

そういった見た目をよくするためにも、最初から小さめの足を設計してみました。

ーーやはり、衣装の制作者ならではの視点が詰め込まれていますね。気になる、顔の造形やシェイプキーなどはいかがでしょうか?

ゆい

顔に関しては、約600個のシェイプキーを搭載しています。

ーーヤバい。

ゆい

これでも、数を抑えたんですよ……! 本当は、もっともっと作りたかったです(笑)。ただ、シェイプキーを増やせば増やすほどパフォーマンスに影響してしまうので、『VRChat』での使用を意識して最適化し、見た目と使いやすさのバランスをとっています。

ーーカスタマイズの幅も広そうで、触るのが楽しみです。

ゆい

私自身が『VRChat』を17,000時間ほどINしているハードユーザーで、改変も大好きなんですよね。その経験や思いが、自然とモデル設計に影響していると思います。

衣装のトップクリエイターから見たアバター制作

ーー『EXTENSION CLOTHING』をはじめ、ゆいさんの制作する衣装は、今後『LUMINA』がベースの素体として衣装が制作されるのでしょうか?

ゆい

いいえ。『LUMINA』が「自分のアバターだから」と特別扱いはしないつもりで、これまで通り、他のアバターをベースにして制作することも多いと思います。衣装の制作は、“衣装をどう美しく着せるか”という観点で制作していますし、衣装のニーズもアバターによってそれぞれです。あくまで、これからは『LUMINA』がひとつの選択肢になる、という感じですね。

ーー今回が念願の初アバター制作となったわけですが、数々の衣装を制作してきたゆいさんにとって、何か違いはありましたか?

ゆい

アバター制作は……すごく安らかです(笑)。

ーー安らか、ですか。

ゆい

今、『VRChat』を取り巻く衣装制作って、本当に時間に追われています(笑)。ひとつの衣装をもたもた作っていると、衣装のトレンドや、アバターの需要もどんどん変化して、話題が移り変わってしまって埋もれてしまうなんてことは日常茶飯事です。そのため「置いていかれたくない!」という焦りと常に戦うことになります。

ーー確かに、最近は毎月すごい数の衣装が出ていますよね。ひとつの衣装が注目される時間は、2~3年前に比べるとかなり減っている気がします。

ゆい

それと比べてアバターは、自分のペースで磨き上げながら、ひとつをじっくり育てられる感覚があります。

ーーなるほど? アバターにも流行はあると思うのですが、そう思われる理由はなんでしょうか?

ゆい

実は、アバターの衣装って、ある程度の“正解”みたいなものが決まっているんです。ちょっと説明が難しいのですが、衣装の作りとか、ジャンルとかの中で“正解”があるんです。

ーーゴスロリ系の衣装なら、この形で、こういう作り、みたいな。

ゆい

そんな感じです。それを目指し、取り合いながらみんなが衣装を作っているので、限界がありますし、同じような見た目の衣装も多く出てきます。それが、アバターの場合はまったく違う。同じ人の形であっても、顔の形や体型いたるまで、制作者のオリジナリティが必ず出る部分があり、職人の仕事のような制作になります。こういった部分は、人の作品を見ても参考になることはなく、自分で考えていくしかないです。そこを突き詰めていくのが、夏休みの自由研究のように純粋に楽しい時間です。

ーー戦国時代のような衣装業界から一時抜け出した感覚ですね。

ゆい

本当にそうです! 使うツールも考え方もまったく違うので、最初は苦戦しましたが、それも含めて楽しいです。正直、『LUMINA』も発売ギリギリまで触りたいという気持ちはあるんですよ! これ以上触ると、発売と合わせて衣装対応などを進めてくれているクリエイターさんに迷惑をかけてしまうので我慢しています……。

ーー初期対応に参加しているショップの数も相当だとお聞きしています。

ゆい

専用サーバーにご招待する形で進めていますが、140名の方に集まっていただき、すでに募集は停止しています。ショップの数でいうと、現在70ショップほどになると思います。衣装だけでなく、髪型やテクスチャなど、改変全般で多くの方が関わってくれています。募集締め切り後も「参加したい」とDMが来るほど反響があり、感謝の気持ちでいっぱいです。

業界のこれから──「推されるブランド」が鍵に

ーーそろそろインタビューも終盤ということで、少し話題を変えて。『VRChat』の衣装制作でトップクリエイターのひとりとして走るゆいさんから見て、今の『VRChat』アバターや衣装業界をどう見ていますか?

ゆい

まず、この1~2年で、クリエイターが一気に増えましたね。ひとつのショップをチームで運営しているパターンも多くなり、界隈全体が大きく動いているのは肌で感じます。

ーー他業界の流入も進んでいますね。

ゆい

AIの進化やCG業界からの参入が特に影響は大きくて、今後はさらに多様な表現が生まれていくでしょうね。もともと、『VRChat』の世界は“誰でもクリエイターになれる場所”でしたから、「自分が欲しいものを自分で作る」文化が既に根付いていたところに、もっと自由に、誰でもイメージをアウトプットできる環境が整備されていくと、選択肢はどんどん広がっていくと思います。例えば、みなさん“改変”を日常的に楽しんでいる方が多いと思うのですが、その時点で、私にとってはすでに立派なクリエイターですし。

ーー“改変”している人もクリエイターですか。

ゆい

“改変”が上手な人が注目されたり、好みの改変を通じて人とつながったりしますから、衣装と改変は、VRライフにとって重要な、切っても切れない関係にあると思います。私が衣装制作していても「この衣装はどんなイベントで、どんなキャストが着るのだろうか」と意識して、取り掛かっている時もあります。自分は“改変文化”が好きで、そこにはずっと敬意を持っていますし、これからそういった人たちが注目される機会もどんどん増えていると感じています。

ーーこの人が着ているから注目された衣装、みたいなパターンも最近はよく見ますよね。

ゆい

そうですね。アバターや衣装業界も「誰が作ったか」というのがより重要視されるのではないか……というのを、私はよく考えています。誰でも自由に表現できる幅が広がっていくので、ある程度のクオリティラインは担保され、今より「誰が作ったか」という事に価値が生まれるのではないかと。

ーー「推されるブランド化」が進んでいるわけですね。

ゆい

『VRChat』のカルチャーは『ニコニコ動画』や『Youtube』と似ていて、人をベースにコンテンツが広がっていく世界という側面があり、「この人の作品だから買う」という信頼が何よりの価値です。価格より、“推し”であることの強さ。そこに未来があると思っています。

私も、これからも挑戦を続けていき、みんなに推してもらえるブランドでいられるよう頑張りたいです。

そんな中で、『LUMINA』は自分にとっての新たな挑戦として、今回のリリースをさせていただきます。アバター制作の第一歩で、まだまだ学びの途中ですから、ぜひいろんな人が使って、楽しんで、その中で生まれた声を次の制作に活かしたいと思っています。もう、アバターを作るのが本当に楽しくて、次の次のアバターまで構想はできていたりしますから……(笑)。これからも「作りたいものを作る」という原点を大切にしていきたいです!

アバター制作を「こんな楽しいことがあっていいのかと思うほど楽しい」と笑うアルティメットゆいさん。その言葉の通り、彼女のものづくりには純粋な楽しさと探究心があふれていました。『LUMINA』をきっかけに始まった新しい挑戦は、これからのアバター文化にまたひとつ、新しい風を吹き込んでいきそうです。

『LUMINA』は2025年10月16日(木)より、『EXTENSION CLOTHING』で発売中! 10月26日(日)までの10日間限定で、1,000円もお安くなる発売記念キャンペーンも実施中。必ずゲットしましょう!

投稿者プロフィール

翡翠ミヅキ
翡翠ミヅキ副編集長
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ライター業を営む鳥類魔術師Vtuber&バーチャルフォトグラファー。『ファミ通』他、多数の企業媒体で執筆中。大好きを発信し続けております。アニメ、ゲーム、ダイビングのことならお任せください。詳細はXへ!