VR感覚とは…?ファントムセンスの真相に迫る!VR適性研究所

『VR感覚』とは、実際に触られている訳ではないのに触られているかのような感覚を抱いたり、匂いを感じたり、視覚や聴覚以外の感覚を錯覚してしまう現象の事を言います。そんな『VR感覚』を研究する団体、『VR適性研究所』にお邪魔させてもらい、お話を伺ってきました!

VR感覚とは…?

みつあみ

VR感覚って何か発生しやすい条件とかあるのでしょうか

なりはらさん

今の所全く不明ですね。感受性の強い人がなるとか、催眠音声に触れていた人がなりやすいとか、色々仮説は立つんですけどそれを証明するすべがないのでオカルトの域を出ないというか。

みつあみ

りーば所長はもとから感覚があった感じですか?それともあとから芽生えてきた感じですか?

りーば所長

僕は元からありましたね。VRChat始めて20秒後にはもうありました(笑)

みつあみ

もーしょぼーさんはどうでしたか?

もーしょぼーさん

僕は無かったっすね。無かったんすけど、とある催眠をVRで受けまして…結果芽生えましたね。

みつあみ

なるほど、きっかけがあると芽生えるっていうのもあるんですね。

僕もあるんですけど、誰に対しても感覚があるって訳じゃないんですよ。親しい人に触られると敏感に感じるんですが、初対面の人とかだとそこまでなんですよね。

りーば所長

そういう人もいますよ。

なりはらさん

そこにデータがあるじゃないですかぁ所長!

なりはらさん

結局VR感覚って一言で言ってしまうと頭の中でVRの体が自分の体と認識されているかどうかって話なんですよ。思い込みの尺度によって変わってくるって言う んですか、そんな感じなんです。

で、実際にいろんな人にVR感覚の体験の中で好印象だったことって何ですか?って聞いてみると、好印象な事ってスキンシップとか触れるとか撫でるとか、とにかくコミュニケーションを中心にしたことに対して良いイメージがあるんですね。なのでリラックスした状態だとか、親しい人とのコミュニケーションの中でVRの感覚ってものを感じているんです。逆に悪いイメージだとギロチンとか、セミが飛ぶアバターが画面にピチャって来てすごく嫌だったとか…

なので感情が動いたりするところでVR感覚は自覚しやすいという傾向がある…というのはなんとなく見えてくるものです。

でね、面白いのが、自分がすごい好きな人に包丁でブスッと刺されるとすごく気持ちいいという人がいました。

みつあみ

ええぇ!?面白いですね。なんかマゾヒストみたいな…

なんか僕も、すみませんすぐに資料を用意できるわけじゃないんですけど、昔テレビでやってたんですけど、こしょこしょってあるじゃないですか。身体をくすぐる…。こしょこしょって親しい人にされるとすごいくすぐったいんですけど、知らない人にされてもあんまりくすぐったさを感じないんですね。それってなんかこの話と通じるものがありますよね。

VRで気絶…?

なりはらさん

そうそう、VR空間でギロチンかけられて気絶しましたってツイートしたらなんか1万いいねくらい飛んでくるとんでもないバズと、ネットメディアにまとめられてしまうっていう…大変だったんですよ~!

みつあみ

あっ、それなりはらさんだったんですか。僕もちょっと見たことあるな。

二階堂さん

…という感じでですね、うちはこうやってアンケートを取ったり、あとは所内のユーザーを集めて感度について話し合うという事をやっています。

りーば所長

研究所と名を打ってますが、要はVR感覚をみんなで楽しもうというところから始まったものなので、基本はVR感覚で遊ぼうぜ!みたいな。

その中で得られた情報を集めたりとか、そういった研究をしている方々に情報提供とか協力が出来るようにっていうのもやっています。

定期集会について

みつあみ

定期集会というのはどういったお話をされるのですか?

りーば所長

集会は感度に興味のある人達が来てお話合いしたりとか、悩み相談をしたりとか、感度を持っている人たち同士で情報共有したりとか、あるある話したりとか…

みつあみ

なるほど、そういう交流の場として開いているわけですね。

りーば所長

そうです、そうです。要は感度が無い人から言うと、感度がある人達っていうのは理解できない訳なんですよ。どうせ演技だろとか、そういうのがあるんですけど、実際ある人は『いやいやいや!』ってなるんで、ある人同士で集まって、ちゃんとそういうのがあるよねって話が出来ればいいし…。

VR感覚の存在をみんなが知っていれば感度がある人に『この人に触るのはそこそこにしよう』とか、ある側も相手に理解してもらえたら『あんまりしないでね』って出来るし。

みつあみ

あ~、いいですね。なんか現実で言う所のヘルプマークみたいな概念と近いですね。VR感覚の理解を周知させるって話は。

りーば所長

「SOFT TOUCH ME!」 バッジっていうのも配布してますよ。

タロタナカさん

いやぁ、この話めちゃくちゃ面白いですね。というのも現実だったら僕たちって人の頭だったり友達の頭なんて好き勝手に撫でないじゃないですか。でもVRだとそれが行われていて、だけどVR感覚っていうものがだんだん認知されることによって、VR内でも現実と同じようなリテラシーが保たれていくっていう、その過程は非常に面白いですね。

なりはらさん

文化の形成という観点から話すと、やっぱり女の子のアバターを使っていると、下からカメラ入れられるとすごい嫌みたいな感覚を抱く人もいたり、僕みたいに感度がある人はむやみやたらに相手に触らないし、みたいな、暗黙の了解みたいなものが生まれている場合もあって。

二階堂さん

突然胸を触られるとか…そういうのがセクハラに感じてすごい嫌だとかいう人もいて。このアバターはそうでもないんですけど、最初の方に使ってたやつは、『あぁ、みんな胸見てるんだな』っていうのが分かるようになりました。女性が『胸を見られてる』っていう感覚が…。目線が分かるんですよ。あいつも見てるな、こいつも見てるなって(笑)

本当だったら人の顔を見ているはずじゃないですか、でも顔がずっと胸見てるんですよ!おぬしも好きやなぁ~って(笑)

タロタナカさん

なんか今までの僕たちって、自分の外側にあるものを作り出すことによって自分たちを成長させてきたじゃないですか。だけど今日みなさんのお話を聞いて非常に面白いなって思ったのは、VRっていう媒体を使うことによって、自分の内側にある身体性を向上させていくって事が出来てるっていうのが非常に面白くて、自分の外側じゃなくて内側をどんどんアップデートされていってるんだなっていうのを感じれたのが本当に面白いです。

こんなに興奮したのは僕のヒーローアカデミア1巻を読んだ時以来ですよ!

…VRというデバイスそのものもまだまだ開発段階のデバイスではありますが、VR感覚という新しい概念もこれからどんどん研究が深まっていきそうで楽しみですね。VR感覚について知りたい、興味があるという方はVR適正研究所の定期集会も開かれていますので公式Twitterをチェックしてくださいね!



VR感覚についての記事はVRレンタル『アストネス』さんのサイトの方にも記事がありますので是非チェックしてくださいね!