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『CS集会』とは?
CS集会(コンピューターサイエンス集会)はその名の通り、コンピューターサイエンスに興味がある方が集まります。隔週火曜日にVRChatで開催され、雑談はもちろん、LT(※1)や勉強会も開催されています!
※1 ライトニングトーク。5~10分程度の短時間で行われる発表会のこと。
お邪魔した第27回は、1周年を迎えるという事で座談会が開催!CS集会が生まれた2023年の5~7月ごろに誕生した技術系集会を中心にメンバーが集合し、1年間の頑張りを互いにねぎらいつつ運営にまつわるあれこれを話していきます!
本記事ではそんな座談会の様子をダイジェストでお届け!集会運営にまつわるアレコレが語られる様子をお楽しみください!
Q1. 決起当初、集会をどう運営していくつもりだった?
回答を見ていくと、体制を整えてからではなく、とりあえず一人でも初めて運営していく方が多いようです。
ITインフラ集会の企画で最近やってることを教えてもらっても良いですか?
最近やっている企画は、1周年で(Misskey.ioの)村上さんを読んだりとかですね。他にも色々出来そうだなーと思うのですが、どうやって実現するか温めている最中です。
企画は一人で考えて居るんですか?それともスタッフでこねるて行く感じですか?
「これ面白そうだな」ってのを僕が思いついて、出来るかどうかを相談したりですね。
かるだんさんは、安定してきたら企画を始めたいと書いていますが、どんなことをしていきたいですか?
まずはLT出来たらいいなと思っています。それが慣れてきたら外部の人や、VRChatやってない人を呼んだりしたいなと思ってましたね。
ちなみに「VRChatやってない人」の伝手はあるんでしょうか?
一応バックエンドやっていて、VRChatはじめる前からの知人がいるので、その人に頼もうと思ってました。
いそひまかんさんは「現状のリソースで運営できる」状態を実現・維持とありますが……
元々は、私は自分が企画して集会を立ち上げたというよりは、集会を引き継いだ身ではあります。先代のお手伝いをしていたんですが去年の6月ごろに私の方で引き継いで始めたというのがきっかけです。
主催として運営していく際に、必要な労力や見え方が違うかなと思っていまして、ちゃんと運営が出来ている状態を無理なく続けて行こうと思っていました。
無理なく活動していくという、耳の痛い言葉が聞こえてきたんですが、無理せず集会運営出来ている人はジャンプしてもらっても良いですか?
ジャンプしたのはいそひまかんさん、ゆにさん、NekoDOSさんの3人。
運営歴の違いなんですかね?楽になる方法があったら教えて欲しいので、随時コメントください……!
Q2. 運営の現状と、将来的にやりたいことは何?
Spisさんの回答に「高頻度の集会運営は開発の負担になる」と書いてあるんですが、どれくらいの頻度からきついなって思いました?
2週に一回でもきついなって思うことがありまして、開発をしながら一人で運営回すのってきつくない?って。私はVketやメタフェスなど大きなイベントにも応募したりしているので、イベントに参加しながら、集会やりながら、個人で開発しながら……てやっていると時間が無くなってしまうという。そのため運用コストを下げるか、開催頻度を下げるかで迷いました。今は頻度を下げる方向でやっています。
今回集まった集会の中で、毎週開催は『エンジニア作業飲み会』のみでした。隔週開催が多いですが、それでも大変だと思う方が多いようです。運営スタッフも主催一人だと、用事と被って開催できなかったり、新しい企画を実行しづらかったりすることもあるようです。
ゆにさんの回答で「告知を自動化した」とあるんですけど、どういう技術を使って実現したんですか?
私のイベントの告知って、XとDiscordでやっていて、イベント開始時にVRChat Groupに通知を飛ばすのの3つがあるんですが……
XはXが公開しているAPI(Application Programming Interface)があって、Discordの方はメッセージの投稿をWebhookからできるので、メッセージを投げるのを、VRChatは非公式のAPIがあって、そちらを使って通知を投げるというのをGAS(Google Apps Script)で組んでいます。
先週はイベントの準備のためにXやDiscordを触ることなく、インスタンスに出向くだけでOKという状態になりました。
それは凄いですね!ちなみに、この通知自動化システムって開発秘話があるって聞いたんですけど……
本番環境でテスト(※2)をしまくって、作業飲み会のDiscordサーバーに「本番環境でテスト」っていう絵文字が追加されました……
※2 本番環境でテスト : サービス開発では「テスト環境」というユーザーに影響がない場所を用意して、そこで大丈夫であれば、実際にサービスが動いている本番環境に持っていく事が多い。テスト環境がなかったり、テスト環境だと思いこんでいたら実は本番環境だった場合もしばしば。
Q3. 集会を運営していて嬉しかったこと、嬉しい誤算あった?
僕はですね。最初に一人でやるつもりだったんですけど、運営スタッフが増えてれたのは凄いありがたかったです。
半導体やったりとか、OSだったり、話してくれるのは嬉しいです。もっとみんな話してくれ。
他の主催者にとっても参加者が集まったり、それ以外の形でも反響があったりするのはやはり嬉しいことのようです。
集会きっかけでデータサイエンティストになった人が現れたのはすごいですね。
なったというか、志す人が出てきたというのが近いんですけど……
実際にデータサイエンスに強い大学院に進学して、就職活動でデータサイエンティストのポジションで内定がきたと報告をもらえた時は、流石に予想外だなと思いました。言葉通りの嬉しい誤算ですよね。
Q4. 集会を運営していてキツかった、改善したいことある?
体調を崩したときや、参加者が集まらない時をはじめとして、日々の運営に苦労している様子がうかがえます。
かるだんさんの所に「参加者があまり集まらず、その対策も思うようにできなかった」とありますが、皆でどうしたか聞いてみますか。
僕の所は、TwitterとDiscordで告知しまくったり、2週に一回ほぼ必ず自分がLTをやるんですけど、それをフックにしていたりします。
私の場合は頻度上げると物珍しさが減ってしまうので頻度を下げているんですけど、特異的な内容なのであんまり参考にならないかもしれませんね。
自分の所は最初に人が集まったのもあるんですが、それに慢心せずVketに出したりとか、本を作成したりとか、それこそ1周年の時はバチャマガに告知を指したりとか、皆の目につくところに告知を出したりとかはしましたね。
意識している所で言うと、LTの発表とかを告知するときに、内容のイメージがつくように、袋とじの1枚目のような、ちょっと興味を惹くような見せ方を意識していましたね。
あるツイートが有名なデータサイエンティストの方の目に留まって、1万インプレッション行ったこともありました。
エンジニア作業飲み会が毎週やってる理由でもあるんですけど、この日に絶対やっているよなってのが分かるようにするというか。金曜日になったら集会やってるよね、という状況を作ると分かりやすいかなと思って毎週開催にこだわっています。
ツイートも月曜と金曜の12時と、Discord入ってる人向けに直前告知をリマインダー的にしています。
Q5. 2024年も集会は続ける?続けるとしたら目標がある?
忙しい時はあるものの、続けていきたいという方ばかりでした。中には、運営の形態が変化している集会も。
これは断られてしまったんですけど、出来れば主催を交代したかったんですよね。共催の方も今後忙しくなってしまうので、もう少し集会の形を変えるのを考えて居て。
登壇者を別の人に変えつつあるんですね。マネジメント集会のメンバーが登壇するのではなくて、一般の人たちが立ってもらう場として。皆さんがおっしゃってるように自分達の登壇コストを減らしていくのと、気軽に登壇していただきたいなというのもありますね。
皆さん首を縦に振ってますね。登壇するの大変ですよねぇ~!
Q6. 他の主催者へ聞きたいこと、集会運営面とか質問ある?
何度か話題になっている運営コストの削減や、回し方に関心が集まっていました。座談会ではLTについての言及も。
LTどうやって応募していますか!ってのを聞いていきたいです。
僕は手当たり次第にお願いしているんですけど「ナンパ?」って言われました。
そうよね~ヨナさんナンパ師だから(笑)
言い得て妙だなと思いました。皆さんオープンに受け付けてるんですか?
私の所はクローズドですね。Discordに入ってる人じゃないとLT出来ないようになってます。
それ言ったら私もそうだな。結構クローズドでLTの応募をかけていたりしました。
LTの準備は大変ですが、Discordでやり取りすることも多いためか、サーバーに参加しているメンバーで募集することも多いようです。
他には、LT以外のコンテンツについても試行錯誤されている様子がうかがえました。
LT以外のコンテンツって、VRChatの集会では結構難しくない?というのを思っていて、中々プレゼンをやる以外のコンテンツが出来たら面白いのかなってのを思っています。
それで言うと当初考えてたのが、自分達が作ったのを持ち寄って発表するみたいな、学会のポスター発表みたいなのをやってみたかったんですよね。(自分の集会では)そういう雰囲気ではなかったというのに気づいて軌道修正しちゃったんですけど。
僕は沢山の方がLTしてくださったので、それをまとめて再生リストみたいなのを置きたいなとは思っていますね。
技術系のイベントで、LT会以外にどういうコンテンツがあるか考えていくと、技術力を使って何かやるようなハッカソンとか、企業がエンジニアを集めて行うカンファレンスだったりするんで、それと比べるとLTがなんだかんだ言ってやりやすいかなという気持でいます。
話も尽きない中、座談会は終了となりました。
規模や参加人数の大小はありつつも同じ悩みを抱えていたり、解決策を皆で話し合ったりと内情を知ることができ楽しい会でした。集会やイベントで悩んでいる方は参考になる話も多いのではないでしょうか?
アーカイブも公開!
本座談会はアーカイブも公開中です!ここでは載せきれなかった内容も沢山ありますので、是非ご覧くださいね!
技術系イベントが気になる方には『技術・学術集会イベントHub』もおすすめ!
『技術・学術系イベントHub』は、VRChatで開催される多彩な技術学術系集会が見られるサイトです。今回集まった7団体をはじめとしたイベントの開催情報や、ライトニングトークの開催履歴も分かっちゃいます!
コンピューターサイエンス以外でも理学や哲学、経済界隈など、沢山の集会が載っていますので、きっと気になる集会があるはず!
ヨナ : CS集会主催
Spis : VRC脳波技術集会主催
〆 : ITインフラ集会主催
かるだん : バックエンド集会主催
いそひまかん : データサイエンティスト集会主催
慕狼ゆに : エンジニア作業飲み集会主催
NekoDOS : マネジメント集会主催