ダウン取らずに耳を取れ!? 『みみのこぼくしんぐ大会』開催告知ムービー制作の裏側へ迫る……ッ!【寄稿】

2025年1月24日、ついに耳で耳を洗う本格VRボクシング大会が開催された。

説明しようッ!! その名も『みみのこぼくしんぐ大会』!! 耳をもげるアバター『みみのこ』と『VRCボクシング』が融合した新しいeスポーツなのである。

そんな大会に向け着々と進められる準備の中、バーチャルライフマガジンは広報チームとの接触に成功。プロモーションムービーの制作現場へと潜入した。その撮影の裏側をお届けしたい。

大会のようす

動画冒頭に告知ムービー

ボクシングルールで耳をもげ! 倒せば負け、もげば勝ち!!

『みみのこぼくしんぐ大会』は2部門で構成され、シンプルに相手の耳を狙うルールで競う“みみのこ部”と、ボクシングルールで2ダウンを奪取してはじめて耳もぎ権を獲得できる“ぼくしんぐのこ部”が展開された。

『VRCボクシング』は経験を要するシステムなので、“みみのこ部”であれば未経験選手でも安心して参加できる。それに対し、ダウンを奪って耳もぎ権を得たとしても3ダウンを取ってしまうと反則負けになるという過酷なルールが“ぼくしんぐのこ部”なのである。

でかい、おそい、かわいい

──本日は撮影の裏側を取材できるとのことでお邪魔いたします。まず、これは何をされているのでしょうか?

運営のこ

自動の身長設定ボタンを押そうとしています。

公平な試合を期するため、同じ身長であることが重要です。『VRCボクシング』は基準となる身長が定められていますので、誰でもすぐに設定できるボタンが配置されています。

──そもそもボタンに届かないんですね?

運営のこ

届かないですね、かわいい。

──『VRCボクシング』のリングギミックで実際に試合をされるんですね。

運営のこ

リアルのフットワークも含めて、より試合らしい展開を実現するため『VRCボクシング』は通常より移動速度をかなり遅くしています。

また、これもリアルな勝負を実現するため、リング上の選手には互いのボディが干渉しあうようなコライダーが設定され、身体が突き抜けないように押し出す構造となっているんです。

なので、『みみのこ』デフォルトの小さいサイズでは、そもそも耳へ手が届かないということもありえます。撮影もそうなのですが、試合が成立するかどうかも確認しています。

──思ったよりまじめな返事がきちゃった。

運営のこ

ひどい。誰だこの記者を連れてきたやつは。

──これは何をしているのでしょうか?

運営のこ

告知ムービーで互いの拳をぶつけあうシーンですね。

『VRCボクシング』はグローブや腕にも判定があり、きちんとガードもできますし、グローブ同士にもコライダー判定があって音がなったり弾け合ったりします。

試合開始前の挨拶! というシーンを想定しました。

──しっかりスピードを乗せないと音も鳴らないんですよね。

運営のこ

そうなんです!! きちんとしたフォームも大事ですよ。

というかあなた『VRCボクシング』やってますよね?

──やってません。

撮影チームによる審議中 告知ムービーの流れを確認している
撮影している人を撮影

──リング上の身長基準だと170cm前後ですから、かなりおおきな『みみのこ』になります。これはこれでかわいいですね。フルトラッキングであれば腰の位置が反映されますから、回避行動も身体に反映されて非常に見栄えの良い動きになります。デフォルメされた形のアバターでも、フットワークや腰の運びなどを見ると『VRCボクシング』らしさがきちんと出てくるものなんですね。

運営のこ

『VRCボクシング』やってますよね?

誰でも楽しめるスポーツへ

撮影チームのみなさん

『みみのこ』の耳をもぎあう戦いと『VRCボクシング』ギミックを合わせた今大会は、カジュアルながら白熱した試合が展開されました。

『VRChat』デフォルトでは移動が速すぎて、通信遅延の影響から『みみのこ』の勝負がわかりにくい部分があります。また『VRCボクシング』は誰でも気軽に参加できるものとは言え、通常はリアル体型のアバターを使用して本格的に身体を動かすこととなるので、尻込みしている方もいるかもしれません。

デフォルメされたアバターで、耳さえ奪えれば試合が成立する『みみのこぼくしんぐ大会』は、互いの要素をうまくカバーした一風変わった大会として成功を収めることとなったのです。

寄稿者紹介

Trasque(トラスク

私の耳は帽子です

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バーチャルライフマガジン編集部
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