応募総数121!VRChatワールド制作イベント「OneRoomMaker」参加してみた!

「OneRoomMaker」というワールド制作イベントをご存知でしょうか。Twitterでイベントのタグがついたワールドを目にした方もいるかもしれません。
この度、このイベントに参加してみましたので、イベントの概要や感想をお伝えします!

「OneRoomMaker」ってどんなイベント?

「ワールド制作を、もっと気軽に」というコンセプトで、配布される共通の部屋アセットを用いて自由にワールドを制作するイベントです。
締め切りまでに応募されたワールドは121を数え、ユーザー発のワールド制作イベントとしては過去に例がないほどの盛り上がりを見せました。


応募期間終了後に応募作品をまとめたポータルワールドとホームページが公開され、プレ開催分も含め全138ワールドがまとめられています。
このイベントで作られた「OneRoom」を巡って、お気に入りの部屋を見つけてみてください!

ポータルワールドはこちら!

イベント参加レポート~OneRoom作ってみた!~

まずはDiscordにJoinしよう!

筆者はこのイベントをTwitterで知り、早速イベント公式Discordに参加しました。
その時点でも多くの方が参加していたのですが、筆者が参加したあとも参加者は増え、イベント終了時点でDiscordに参加していた人はスタッフを含め300名程と、イベントの注目度の高さを伺えました。

配布アセットを入手しよう!

「OneRoomMaker」では、3種類の「OneRoom」と家具・インテリアの3Dモデルが含まれたアセットが無料で配布され、参加者はそれをもとにワールド制作を行います。

配布アセットの紹介ワールドもあるので、実際にVRChat上で各部屋の雰囲気や広さなどを確認して、どのプランにするか決めることができました。

ワールドを改変しよう!

応募に必要な条件は以下の4つだけ!あとは参加者の自由につくることができました。

・配布されるアセットを使用している
・ポスターを置いている(アセットに同封)
・ポータルワールドのポータルを置いている(アセットに同封)
・アップロードする際ワールドをPublicに公開する

4つの条件のうち、ポスターとポータルはあらかじめ部屋に設置された状態のデータが配布されたので、実質的には、配布された3つの「OneRoom」を使うこと、Public(誰でもワールドを訪問することができる状態)に公開することの2つを守れば応募できました。

DiscordにはVCC(VRChatのUnityプロジェクトを管理するツール)のダウンロードからワールドをVRChatにアップロードするまでの一連の流れを説明する資料が掲載されていました。
また、おすすめの素材、記事や制作にあたっての豆知識などの情報を共有する場があり、スタッフや参加者同士で活発な情報交換が行われていました。

画面下の家具などは配布アセットに含まれています。

手順に従って、配布されたアセットをUnityにインポートすると、あらかじめVRChatにアップロードするための設定などがされた各プランの「OneRoom」が用意されています。
また、ベッドや本、フォトフレームなどが用意されているので、これらを並べたり、BOOTHなどからアセットをダウンロードしたりして自分だけの「OneRoom」を作ることができます。

壁や天井を面ごとに分割できたり、部屋を仕切るのに使える壁が用意されていたので、容易にレイアウトを変えることもでき、配布された素材だけでも自分だけの「OneRoom」に改変できました。

壁を追加したり、壁や床のマテリアルを変えるだけでもかなり雰囲気が変わります。

Unityのエラーなどで制作に詰まったときは、Discordにワールド制作に関する様々な質問を運営スタッフやワールド制作経験がある参加者がサポートするチャンネルが設けられており、ワールドを作ったことがない人や、初心者の方でもVRChatにアップロードできるような体制がとられていました。

制作についての質問ができる場やおすすめアセットを紹介する場がありました。

ワールド制作期間は4週間ほどありました。
筆者の場合は期間の前半にまとまった作業時間が取れなかったので、早めに完成させてVRChatにアップロードされている方のワールドを見に行って、使用アセットなどを参考にしたり、一緒に参加したフレンドと進捗を見せ合ったりしながら制作を進めることができました。

みんなで応募ワールドを見て回ろう!

「OneRoomMaker」はワールドを提出して終わりではありません。参加者同士でワールドを見せあう観覧会が応募期間後に行われました。この観覧会もワールド制作イベントの醍醐味といっても過言ではありません。

紅壱さんの作品「BIG DREAM TOY TOWN」小人になっていろんなおもちゃで楽しめます。

今回は応募数が多かったことから、2日間、計6インスタンスに分かれ、運営スタッフの先導のもと各インスタンスの参加者のワールドを順番に見て回りました。

hibiki(下忍ヒビキ)さんの作品「OneRoom of Ninja部屋を飛び出して、お城に散りばめられた小判を集めるゲームワールド。

配布された「OneRoom」のなかで想像力を膨らませたワールド、「OneRoom」に収まらない壮大な景色のワールド、楽しく遊べるゲームワールド、作者の思い出が詰まったワールドなど、さまざまな「OneRoom」を見ることができ、とても刺激になりました。

瀬名川観測所さんの作品「毛布が散らかってる部屋」書いたイラストや作った動画が展示してありました。

ここはどうなっているんだろう?と思うところはその場で作者に聞くことができたり、作者のこだわりポイントを教えてもらったりできるので、次のワールド制作のモチベーションにもなりました。

くぃうさんの作品「うみぞら」部屋のモデル自体を改変しており、ベッドから天窓越しに見える空が印象的でした。

また、自分のワールドを見てもらった際に、ワールド制作者の視点から感想をもらえるので、ちょっとしたこだわりに気づいてもらえたり、「来た人にこう思ってほしいな」って思っていた感想をもらえるとちょっとうれしくなります。

主催のmugitarouAKさんにコメントをいただきました!

今回、記事を書くにあたってイベント主催のmugitarouAKさんにコメントをよせていただきました!

主催のmugitarouAKさん。画像展示イベントの「PNGミュージアム」も主催されています。
やまびこ

「ワールド制作を、もっと気軽に」をコンセプトに行われたこのイベントは120をこえる応募がありました。
普段ワールド制作に慣れていない方の参加も多かったと思いますが、手ごたえはいかがででしたか?

mugitarouAKさん

正直、まだまだだなと思っています。 260の出展宣言に120以上のワールドが提出されとても喜ばしく思っている反面、限界までハードルを下げたつもりではいますが、初めてワールドアップロードまで踏み切れた方は23名ほどでした。

手を上げてくれた人の人数の割に思ったより少なかったので、個人的には悔しさが残りました。 やってみたい!これならできるかも!と思えるところまではいけても、実際に手を動かせなかった方や、理想を追求する上で生じるエラー対応などに心折れる方などが多かったのかなと推測しています。

それでもいただいた感想を眺めていると、このイベントがワールド制作に挑戦するきっかけになったという声や、「みんなが一緒に同じ条件でワールドを作っている」ことに安心感やワクワクを抱いている声が多かったです。

何よりそう感じて楽しく制作して欲しいと考えていたので、実際にねらい通りの感想をいただけたので、改善点はありつつも、みんなに楽しんでもらえたので満足しています!

やまびこ

PNGミュージアムのように、今後も開催される予定はありますか?もしあれば今後の意気込みをお聞かせください!

mugitarouAKさん

PNG3とPNG4の間の息抜きのような形で開催したので、次回は未定ですがたぶんやります! スタッフがPNGと一緒なのでPNGが終わるまでは開催できないですが…
次回もし開催する場合はアセット制作を今回制作してくださった わか/Waka123 さんではなく、別の方にお願いしてOneRoomMaker season2みたいな感じでできたらいいなと考えています!

ポータルワールドに掲載されたスタッフのみなさん。
やまびこ

最後になりますが、なにか宣伝やPRされたいことがあればお願いします!

mugitarouAKさん

先ほど書いたように先の話にはなりますが、OneRoomMakerの第2回を開催する際はアセットを別の方に制作してもらう方が面白いと考えているので、興味がある方は気軽に声かけてください!
それと、わか/Waka123さんから今回イベントに参加できなかった方向けに、今回のアセットが販売されるそうなので、もし参加できなかったという方は、ぜひ購入してワールド制作に挑戦してみて欲しいです!

ワールドで配布されたアセットが展示された「OneRoomMaker紹介ワールド

おわりに

「OneRoomMaker」は、配布されるひな型をもとにワールド制作ができるうえ、Discordでのサポートなどもあったので、これまでワールドを作ったことがないけど、いつかは作ってみたい……そんな人にもオススメのイベントでした。

きっかけがなくてしばらくワールド制作ができていなかった筆者にとっても、イベントとして開催されること、ある程度のレギュレーションがあること自体が制作の良いきっかけとなりました。

筆者の応募作「RainyOneRoom」雨音を聞きながらまったりできる部屋をイメージしました。

最近は、VCCでワールド制作に有用なツールを簡単に導入できるようになったり、ワールド制作にまつわるイベントも少しずつではありますが増えてきたりしており、ワールド制作の敷居は少しずつ下がってきていると筆者は感じています。
「OneRoomMaker」も、ワールド制作の敷居を下げた存在だと思います。

日本のVRChatのコミュニティにおいてアバター改変はほぼ当たり前のように行われますが、ワールド制作はそこまで一般的ではありません。

アバター改変のきっかけとなるアバター集会が多く開かれているように、ワールド制作のきっかけとなるワールド制作イベントがより一般的になるくらい、ワールド制作がもっと盛んになればいいなと思います。

ワールド観覧会の集合写真

これを読んで次回の参加に興味を持った方がいたら、主催のmugitarouAKさんのTwitterをフォローして告知を待ったり、今回の応募ワールドを巡ってイメージを膨らませてみてはいかがでしょうか?