バーチャルから飛び出せ!VR音楽アーティストのCDを買いに行こう!

VR空間ではほぼ毎日のようにどこかしらで音楽イベントが開催されています。そういったイベントに行って気になるのが「どこで音源を売っているのだろう」「どうやったらこのアーティストの曲をもっと知れるのだろう」ということ。

もちろんアーティストのTwitterやホームページを見ることが方法の一つとして上げられます。調べればYouTubeチャンネルで動画を出しているアーティストがほとんどですし、Boothで音源をダウンロードすることもできます。そんな中で、私が個人的におすすめしたいのは「CDを買う」ということです。

CDを買える場所

CDを買う方法にはいくつかありますが、まずは地元のCDshopに行くというのがVR以外でも一般的で手軽でしょう。しかし、VTuber/VSingerならまだしも、VRChatで普段演奏されているようなアーティストの方のジャンルはまだまだ出てきたばかりで、全国流通しているCDもほぼ見かけません。いつか実店舗で全国流通しているVRアーティストのCDを買いたい夢はありますが、それはまた先の話として、今すぐにCDを買える場所を紹介していきたいと思います。

Booth

アバターやワールドAssetを購入・販売する場所としてもVRユーザーにお馴染みのBoothで音源を配布しているアーティストが多くいます。Boothで配布されているものは楽曲データやバンドの応援グッズの3Dモデルといったものが多いですが、一部のアーティストではCDの取り扱いがある場合があります。Boothの通販でCDを買う際にデータ版の楽曲や3Dモデルもダウンロードできるようなプランを設定してくれているアーティストの方もいます。

ライブ会場

ライブ会場と言ってもVRライブの会場ではありません。現実空間のライブ会場です。ライブ会場にはライブの前後の待ち時間にグッズを買える物販コーナーがある会場も多いです。

VRアーティストが現実空間でライブをする際は透過スクリーンで出るタイプと、VTuber/VSingerの中の人が実際にステージ上で演奏するタイプがあり、前者は比較的どんなアーティストでもステージに呼びやすいのに対し、後者は遠方のアーティストなら交通費などがかかるという違いがあります。前者の方は地方でも開催がしやすいということもあり、東京・大阪だけでなく、名古屋、福岡、広島など全国各地での開催例があります。後者の開催例で言えばカクレゴが主催のVirtuaRockや、貝と蜃気楼「七日目のパレード」などがありますが、いずれも東京近郊のライブハウスでの開催が多いです。

そんなライブ会場での物販ですが、6月17日に開催の貝と蜃気楼主催ライブ「時計仕掛けの天体」で我らがバーチャルブルースロックバンド「Johnny Henry」がリアル会場限定ベスト盤「Juke Joint」を販売予定とのことで、こちらも見逃せません!

即売会

ライブ会場よりも行きやすく、様々なアーティストが集っており、全国流通の少ないVRアーティストのCDを買うならここ!というのが即売会です。コミケやニコニコ超会議の超クリエイターマーケット、ボーカロイドなら「ボーカロイドストリート」など、毎年様々な同人即売会が開催されています。

音楽に特化した即売会は春と秋に東京で行われている「M3」が有名で、今年の春M3も数多くのVRアーティストが出展されていました。VRアーティストとしては音ゲーの楽曲提供等を行っているmemex、前日に渋谷でクラブイベント「リアル電音研」を行っていたDJ餅屋さんらによるdat file records、前回のバーチャルライブマガジンにも登場していただいたMESSCOREの柳緑さん、VRピアニストのイトイさん、VirtuaRockに出演されていたおつかれベイビーズなど、委託も含めて様々なVRアーティストの方がCDや楽曲カードの頒布を行われていました。

そんな2023年春M3に出展されていたアーティストの中から3組紹介させていただきたいと思います。

猫塚大翔

M3現地限定で物理CDの頒布があったVirtual Re-Lation(XFD)

Johnny Henry2周年ライブのOpening Actを務めるなど、VR音楽シーンのあらゆる場面で見かける機会が多くなってきたシンガーソングライターの猫塚大翔さん。最近ではCROWKとのコラボを行ったり、オリジナルのボカロ曲の制作もされたりしています。

M3では会場限定の販促版「Virtual Re-Lation」の物理CDを頒布されていました。このVirtual Re-LationはVTuber x VRChatterのコンピレーションアルバムとして製作されており、PHAZEやCROWKも参加する超豪華なコンピレーションアルバムとなっています。販促版手焼き物理CDの再頒布予定はないようですが、YouTube Music等の配信サイトで聞けますので、買い逃したという方も是非!

托 a.k.a Tokky

M3初出展で頒布されていた「無冠の才能」

托 a.k.a Tokkyさんは元々RecRoomでライブをされていたバーチャルラッパーの方で、その後もClusterやNTT DOORなど、多くのVRソーシャルでライブを行われてきています。ソロとしての活動のほか、シンガーソングライターの乙女雨さんとのユニット「マネキネッコ集団」の活動や、他のVSingerさんを迎えての楽曲も配信されており、ツインボーカルとしての楽しさのある楽曲が多いのも特徴です。春M3には初出展で、初のCD頒布も行われていました。

StrollZ

StrollZとはSax/PianoのしあのさんとSaxのZakkさんによる音楽ユニットで、ジャズを主として多くのジャンルのカバーやオリジナル楽曲の演奏をされる方たちです。ユニットとしては昨年の夏ごろに結成され、OB2BFesやVjefなど、店舗系/音楽系の双方のイベントで多くのステージをこなされています。お二人とも技術力が高く、どの演奏も聞き入るものばかりです。

今年の春M3ではStrollZ初の音源として「白露縁-shiratsuyunoen-」の頒布を行っており、ジャケットデザインはイフェルトさん、題字はVR音楽イベント「玉響」の主催の翠峰さんによるものでした。白露縁ではStrollZの二人のDuoバージョンの他にドラムとしてジャンクさん、からし明太子さん、つゆぽんさん、ベースにJohnny HenryのMoiriさんを迎えたTrio・Quartetバージョンが3曲収録されており、ジャズらしい楽しみ方のできる一枚となっています。

今後の予定

今後のCDが買える場所の情報ですが、6月17日にある貝と蜃気楼企画「時計仕掛けの天体」でのJohnny Henryの限定ベスト盤が早速予定されているほか、8月26日から始まる「Music Vket 5」でもVR音楽アーティストの何組かは物理CDをVket storeやBoothで通販されることかと思います。M3についても、秋M3も10月29日に開催が予定されているため、こちらでも何組かはVR音楽アーティストのCDを買うことができると思います。

また、当記事で紹介したアーティスト3組は6月9日に「バーチャルライブマガジン特集号 Vol.1 ~2023春M3特集号~」としてV-kitazawa AWAKEでのライブを予定しています。乞うご期待!