そこは世界中の音が集う大海。VRChat内大規模音楽フェス「SlyFest 2023」日本時間8/26未明から開催!

アメリカ発のVRChat内ダンスミュージックの大規模フェス「SlyFest(スライフェス)2023」が8月25~27日(現地時間)に開催されます。

公式サイトのトップ画面

SlyFest とは?

「SlyFest」は2020年、新型コロナ感染症(COVID-19)の大流行により各地のコンサートやフェスが次々と中止される中でVRクリエイターであり愛好家でもあるJace Fernandez(別名Sly)さんが「オンラインでより没入感のある新しい体験」を求め、多くの人に呼び掛けて始めたオンラインイベントです。
前回2022年は50名以上のDJがイベントに参加し、8/26~28の開催期間にVRChat内で10,000人以上、twichによるライブ配信にも9,000人以上の集客があったという事です。
(参考:Info | Sly Fest

今回のイベントの概要

開催日時 3日間で延べ43時間の開催を予定!

今年のSlyFestは現地時間(※)の8月25日午前11時から開始されます。
※EDT/アメリカ東部標準時(夏時間)
連日14~15時間連続でDJプレイが行われ、イベント全体の開催時間は約43時間に上ります!

SLY Fest2023のタイムテーブル(引用元:https://twitter.com/FestSly/status/1689066606289469441

現地時間(EDT)と日本時間との時差は13時間です。
日本時間で換算するとイベントの開催時間は8/26,27,28(土,日,月)の未明(午前0時)から昼(午後2時~3時ごろ)までとなります。参加の際はご注意ください。

参加アーティスト 世界各国から50名以上が参加!日本からも!

SlyFest2023の出演予定DJ・アーティストは50名以上であり、主催者のSlyさんが住むアメリカ国内だけでなく、オーストラリアやイギリスなど世界各国からジャンルやVR・リアルの区別なく様々なアーティストが出演を予定しています。
(参考:Artists 23′ | Sly Fest

日本からもBimoyuさん、RAMYchanMasayoshi Iimoriさんが出演予定となっています!

主催者 Slyさんへのインタビュー

このような大規模フェスである「SlyFest」。このイベントの目指すものやコンセプトについて主催者の「Sly」さんにお話を伺いましたのでご紹介します。

通訳として「🌸potato🌸」さんにご協力いただきました。
聞き手:ゆーてる(バーチャルライフマガジン編集長”代理”)

イベントの開催経緯や目的について

ゆーてる

この「SlyFest」は いつ始まったのか、どうして「SlyFest」をやろうとしたのかの理由を知りたいです。

Slyさん

元々は2020年10月に本祭だけという形で始まったんですけど、その翌年から前夜祭みたいな「mini」って呼んでるイベントを始めて。だから毎年ちょっとずつ大きくなってちょっとずつ成長していってるっていう形です。

Gallery | Minis 2023 | Sly Festより。今年は「本祭」の前に計3回の「mini(前夜祭)」が開かれました。
Slyさん

VRChatを始める前は現実世界でDJをやってたのですが、現実世界って名前というか名声がないとなかなかチャンスを貰えないところがあって、ちょっと悔しい思いをしたんですね。
VRChatを始めて、音楽やワールド作成をやるようになって「あ、いいもの作ってるんだ」って思えた時に、過去に自分が与えられなかったチャンスっていうのを自分自身で作り出すことができるんじゃないか、というのがイベント立ち上げの原動力になっていました。

いろんなDJさんをイベントに呼んだりとかっていうのはそういうチャンスを作って与えたいというところから来てて。今でもそういう思いというのを大事にしてます。

Slyさん

自分の大好きなこの「電子音楽(筆者注:シンセサイザーなどの電子楽器を用いた音楽全般のこと)」っていうのがどこまで通用するのか、楽しんでくれる人がどれだけ居るのかというのも知りたくて、それが全部パッケージになったのが今の「SlyFest」っていう音楽祭なんです。

ゆーてる

とても素敵だと思います。
日本でもそういったイベントを開く動機というのはSlyさんと似たものがあって。リアルでチャンスを得ることってそんなに多くないので「自分からチャンスを与えよう」みたいな動機でイベントされてる方がいらっしゃいますね。
日本でもアメリカでも、あとVRChatをやってる人たちの気持ちって近いものがあるんだなって思いました。

Slyさん

似通ったものがあるのは素敵なことだし、本日(前夜祭に)来てくださったのもすごく嬉しいです。どうしても時差があってうまくいかなかったりとか 文化的な違いもありますが、その中でも「音楽」っていうものは一番通じやすいものがあるんじゃないかなっていう思いもあるので、日本の方からいろいろ言っていただければすごく嬉しいです。

本インタビューは前夜祭(mini)の一つ「The Tavern」の開催時に行われました。
開催日時は現地時間(EDT)6/30の午後7:30~7/1午前2時ごろ(日本時間7/1(土)の午前8:30~午後3時ごろ)でした。

イベント内のコンセプトについて

ゆーてる

ありがとうございます。
毎回イベント内のコンセプトが違う感じでやられてると思うんですけど、このコンセプトってどうやって決めてるんですか?

イベント当日の写真より(引用元:Gallery | Ep.4: The Tavern | Sly Fest
会場となったワールド内の動画や小物などはストーリー性を持ったものになっていました。
Slyさん

元々、過去のイベントから通じて海をテーマにしてるものが多くて、だからアトランティスだったりとか海賊という海にまつわるものになってるんですけど。

僕自身の出身がフィリピンなんですよ。アメリカに来たのはもうちょっと後で。なので生まれてからずっと海がすごい近くにある感じで。アメリカに引っ越してからも海の近くに行かないとそわそわしてしまうみたいなところがあって、だから常に海が近くにあるからこそ、自分のイベントの題材にするのはやっぱり自分の心に近いものを、と選んだ結果が現在のこの海関連のテーマだったりしてますね。

🌸potato🌸さん
(通訳)

これは私からの補足なんですけど、Slyさんは毎年海の環境保存団体とかに寄付をしてるんですよ。SlyFestで得た収益の一部を寄付の方に回して。そういう「海を大事にしたい」っていう気持ちも含めて全体的に海を意識してるんですね。

ゆーてる

一貫したコンセプトで、かつ社会貢献までされてるんですね!

Slyさん

自分の愛してる海をイベントとして使う時に、テーマを借りるだけじゃなくって 「保護する、大切にする」っていう気持ちを大事にしたいので。クジラだったり海洋生物たちの生態系を守るためのお返しとなれるような事をできる範囲でやってますね。

ゆーてる

そういったところを見ても、とても想いの詰まったフェスですね。
この「SlyFest」が日本の人と海外の人とが一緒に交流できるような、そういった広い場所になることを僕も願ってます。

Slyさん

嬉しいですね。 日本のお寿司、好きなんですよ。

🌸potato🌸さん
(通訳)

(笑)美味しいよね。

まとめ

「SlyFest」のような(miniを含めない本祭だけでも)出演者50人超、延べ開催時間40時間以上になるようなVRChat上の音楽フェスは世界的に見ても珍しいと思います。

また、主催者のSlyさんのインタビューからは「海に対する熱い思い」と「『より多くのDJやアーティストにチャンスを与えたい』という熱意」を感じることが出来ました。

「世界中から様々なアーティストが集まってできた巨大な海とも言える「SlyFest」。この機会に皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。

https://twitter.com/FestSly/status/1688679155788025856?s=20

SlyFest2022リライブワールド

最後に、昨年の「SlyFest2022」の会場のリニューアル版であり、当時のライブを再生(RE LIVE)できるワールドを紹介しようと思います。
イベントの規模の大きさとライブ当日の雰囲気を感じ取ってもらえればと思います!

ワールドはこちら。PC専用です。

SlyFest2023開催概要

・開催日時(日本時間で表記)
  8/26(土),27(日),28(月)午前0時~午後2時(27日は3時)ごろまで
・入場方法
  当日イベント用VRChat内グループ(https://vrc.group/SLYFES.6308)から通知を受け取りjoin 
・ライブ配信 
  twitch (twitch.tv/slyfestofficial)での配信も予定