これまで人や動物が担ってきた労働が、電気の普及により解放される。
そんな夢と希望が溢れる1800年代後半の電力事業黎明期。
この時代に2人の天才、トーマス・エジソンとニコラ・テスラが『電流戦争』と呼ばれる争いを繰り広げていました。
扱いが楽なエジソンの直流式。電気を遠くまで安価で送ることが出来るテスラの交流式。
果たしてどちらの技術が世界を照らすのでしょうか。
タイムマシンに乗って偉大なる発明家のエゴを回収し、人々の生活に豊かさを取り戻す、史実に乗っ取った謎解きゲームワールドがVRChatで公開されています。
悲劇の天才、ニコラ・テスラを救え!
ニコラ・テスラの写真が飾られている部屋から始まる本ゲームワールド。
点滅する白熱灯の暗号を解くと、地下にタイムマシンの機械が隠されているのを発見します。
突然ラジオから聞こえてきた声の主の話によると、今は世界政府が地球上のエネルギー源を全て掌握し、寡占している状態なのだそう。
利益目的の電力ビジネスが横行し、人々が苦しむ現代。
そんな中、かつての天才、ニコラ・テスラが夢見た“電力を無限に作り出し、無線で受信するシステム”が普及する未来を取り戻してほしいと頼まれます。
謎の声の主の言う通り、タイムマシンに乗って1880年にタイムスリップし、天才ニコラ・テスラの手助けをしに行きましょう。
タイムスリップした先ではエジソンとテスラが熾烈な電流戦争を繰り広げています。
多額の資金を費やして開発した直流送電方式を普及させたいエジソンは、テスラの交流送電方式を“危険なもの”として大衆に知らしめるため、交流送電式の電気死刑装置を制作。
犬や猫、果ては“電気椅子”を作り、囚人までもを殺害します。
対するテスラもそれに対抗すべく、様々な手法で交流送電方式の安全性をアピール。
果たしてタイムスリップした我々は、テスラの交流送電方式を世界に普及させることが出来るでのでしょうか。
ゲーム内ではかつて偉人たちが挑んできた研究を謎解きで追体験が出来る他、当時の情景をVR空間で実際に歩き回りながら歴史を学ぶことが出来ます。
中盤にはテスラが夢見た世界システムの1つ、『ウォーデンクリフ塔』の姿も。
電線に縛られず、そして国や文化にも縛られない、全世界の人間誰もが自由に電気を使うことが出来る送電システム。
残念ながらこの構想は、現在の史実上では第一次世界大戦の混沌に巻き込まれ、資金がなくなったことで開発が打ち切りになってしまっています。
しかし、VRの世界なら、このプロジェクトを成功に導くことが出来るかもしれません。
歴史の教科書をそのままVRの体験に書き起こしたかのような当作品。
謎解きはかなりの難問なので、1人で全てを解こうとするのは厳しめです。
特定の言語に頼る謎解きではありませんが、謎解きマニアでないと挫折してしまうようなものばかりなので、割り切って攻略法を確認しながら挑むか、文殊の知恵方式で数で攻めるかのどちらかでゲームを進めたほうが良さそうです。
難しい謎解きは誰かの力を借りながら攻略し、ストーリーだけ見るといった遊び方でも十分に楽しめます。
物語のラストには感動的な演出が待っていますよ。
あなたもVRChatで偉人たちによる歴史の一篇を体験してみて下さい。
次ページに『The Great Inventor Escape』の攻略法を記載しています。
謎解きに行き詰った時に確認しながらゲームを楽しんでくださいね。