VRでご飯を食べる。
VR沼にハマっている人にとって『VR飯』は日常の風景な訳ですが、知らない人からすれば『目の前が見えないのにどうやって…?』『それって虚無なのでは?』と疑問を抱くかもしれません。
でもバーチャルだってご飯を食べれるんですよ。
VRChatで開催されているイベント 『らぁめんショップ絹虫』 に遊びに行けば、あなたも食事の楽しさの本質を知ることが出来るはずです。
バーチャルラーメン屋『らぁめんショップ絹虫』
VRChatプレイヤーの絹虫(@silky_akt)さんが毎週火曜日に開催している、バーチャルのラーメン屋『らぁめんショップ絹虫』
こちらのVRイベントでは絹虫さんの手作りラーメンを食べることが出来ます。ただしバーチャルで。
手作りラーメンというのはその言葉通り、絹虫さんが自宅で自作したラーメンをフォトグラメトリを(※1)使いVRで再現したものです。つまりバーチャル空間上で人の手作りラーメンが頼めるという訳です。
上記のラーメンは滋賀県の人気ラーメン店『にぼ次郎』を絹虫さんがネット通販で買い、自宅で料理してフォトグラメトリ化したのだそう。
二郎インスパイアラーメンという事で、もやしのてんこ盛りな様子が立体的に分かります。
う~ん、おいしそう!
筆者が来店した時には既に10人程度の人が集まっていて、各々好きな席に座って自由に飲んだり食べたりしていました。
(※1 フォトグラメトリ…物体を様々な方向から撮影した写真をコンピューターで解析し、3Dモデルを立ち上げる技術)
筆者と同じく店に遊びに来ていた『るだっち』さんはチャーハンを注文。
現実側で食べている料理に合う料理を注文し、VR飯をエンジョイしていました。
現実世界でおかずを食べて、バーチャル世界で炭水化物を疑似的に味わう…
なるほど、そういう食べ方もあるのか。
炭水化物ダイエットが捗りそう。
メニュー一覧には絹虫さんの母親作メニューも用意されています。
バーチャル空間で人のお母さんの手料理を頼むってなんか斬新だ。
筆者はアスパラの肉巻きを注文しました。
このアスパラ、絹虫さんのお父さんが畑で育てたアスパラなんだそうです。
人の畑で作った野菜がバーチャル空間の食卓に…
SFっぽいけど家庭的…!
結局VR飯ってなんだ?
テーブル席に座って食事をすればそこはもう食卓。
先ほどチャーハンを頼んでいた『るだっち』さんは、毎週火曜日はここに来てご飯を食べるのがルーチンなのだとか。
端から見ると『VR飯って、結局虚無なんじゃないの?』と思うかもしれません。
ですがみんなでご飯を食べるのって単純に食欲を満たすためというより、交流がメインだったりしますよね。
『VR飯』『VR飲み』においても、食欲を満たす事自体が目的ではなく、みんなで集まってご飯を食べる事が目的となっているわけです。
バーチャル空間であれば遠く離れた人達同士でも一緒にご飯を食べるという体験を共有できる。
実際主催の絹虫さんは秋田県在住で、筆者は関東住まいです。
本来平日に突発で顔を合わせて食事をすることは出来ないはずなのですが、距離を越え、まるでその場にいるような感覚で食事の体験をシェアできる、それがバーチャル空間の良いところ。
『VR飯』をする人はみんなこれに魅力を感じているのです。
『うちの住んでる新大阪にもにぼ二郎あるで!』『秋田県にはババヘラアイス(※2)ってものがあって…』といった、地域を超えた話で盛り上がれるのもバーチャル空間ならでは。
今時友人や恋人と電話で話してても『目の前に相手がいないんだからそれは嘘じゃん』とは言わないように、バーチャル空間での体験もちゃんと“本物”だということですね。
こうした『VR飲食』『VR飲み』はVRユーザーの中で毎日のように開催されています。
VRで飯を食う、と言うとどこか近未来チックな響きですが、そこで行われてるのは古来から変わらない人の営みだったりするのです。
(※2 ババヘラアイス…ヘラですくったアイスを花のように盛りつける秋田県の名物アイス。中年以上の女性が作ることが多いのでこのような名前なのだそう。なんとも酷いネーミングだが味は確かなようです。)
あなたの料理もバーチャル空間に出現?
『らぁめんショップ絹虫』は毎週火曜日21:00~VRChat内でオープンしています。
いつもひとりでご飯を食べているという人は、みんなのおしゃべりを肴に『らぁめんショップ絹虫』へ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
お店のメニューは随時変わるらしく、絹虫さんにお願いすれば自分の作った料理もフォトグラメトリ化してくれるそうですよ。
自分の手料理をバーチャル空間を通じてシェアできるのって斬新。
みんなで食べるっていいよね。
らぁめんショップ絹虫
開催日:毎週火曜日21:00~22:00
参加方法:開催時間になったらsilky-aktにJoin