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Vket Mall PROTO がやってくる!
『Vket Mall PROTO』 それは2021年8月14日~8月28日に開催される『バーチャルマーケット6(以下、Vケット)』のワールドのひとつだ。VRChat内に建造されたショッピングモールこと『Vket Mall PROTO』は、アバターやアクセサリなどの3D空間で利用する3Dモデル等のアイテムを取り扱うセレクトショップが多数入居している。
本日はそのプレオープン・ツアーに参加してきたレポートをお送りする。Vケット開催前のプレオープンなため実際の商品アイテムはまだ配置されていなかったが、案内された様々なセレクトショップはそのどれもがユニークかつ心躍るものであった。今回はその魅力を伝えるために筆を執った次第だ。
自己紹介が遅れた。私はカエサル、VRChatをプレイする者だ。今回はセレクトショップのうち、強く印象に残ったものを紹介しよう。
こちらがVket Mall PROTOのロビーだ。フロアの中央には水流が動く煌びやかなモニュメントが設置されており、ショッピングモールでありながらホテルのような壮麗さが見て取れる。それもただのホテルではない、グランド……や、帝国……がつくタイプの高級ホテルだ。
セレクトショップ「五色屋」に突撃!(物理的に)
このVket Mall PROTOでは各種ジャンルによって統一されたアイテムを扱うセレクトショップが配置されている。しかしツアーに参加した筆者がまず最初に思ったのは「……お店はどこだろう?」ということだ。店舗ごとに区分けされたエリアはあるが、そこにあるのはお店のロゴだけ……「もしかして、まだ開店していないのか?」と不安になるが、プレオープンツアーのガイドとなる紳士は我々に向けてこういったのだ。
「壁に突撃してください」 ……どういう冗談だろう?
もしやプレオープンツアーというのは真っ赤な嘘で、ワールドのデバック作業を手伝わされているのか? と私は訝しんだが、どうやら本気で言っているらしい。
そして、ツアー参加者が恐る恐る壁に向かって走り始めると……。
なんと、店舗の入り口にワープしたのだ! まるで9と4分の3番線だ!
そのまま足を進めていくと、最初に紹介するセレクトショップが『五色屋(ごしきや)』に入店することができる。ここは和装アバターや和のインテリア・小物などを取り扱う店舗。落ち着いた灯りと床の畳が温かい雰囲気を醸し出している。
ショップ内には写真撮影が映えるスポットもあり、まさに目で見て楽しむ「和」を体現した内装であった。
まだ実際のアイテムが配置されていない「雰囲気を楽しむ」状態でも満足することができるショップであり、これからさらに「ショッピングの楽しみ」が追加されると考えると、開店日である8月14日に対する期待が膨らむばかりである。
日常に自然体なオシャレをプラス「MORNING GLORY」
次に紹介するのは、”女性アバターの毎日を色とりどりに着飾るショップ”こと「MORNING GLORY」だ。
スッキリとした清潔感のある店内は、バーチャル空間の普段着を探すお店といった雰囲気だ。バーチャル空間では奇抜な見た目も多いが、自然体なオシャレの需要も高い。開店した日には人気になりそうなショップである。
店内には試着室も用意されており、
ロボットアバターの彼が抜刀状態で入っても余裕なサイズ。さすがバーチャル、様々な配慮が行き届いている。
ケモノ系アバターの隠れ家『Furry Fury』
大木をくりぬいて作ったかのような外観が目立つ『Furry Fury』はケモノ系アバターやアイテムの専門店だ。ドアの奥に見える愛らしいしっぽに誘われて店内に入ると……
店内はこのようにケモノ達の棲家をイメージした雰囲気だ。
店の奥にはケモノ達の暮らしぶりが想像できるようなエリアも。オープンした際には様々なグッズやアイテムが置かれる予定で、さらに賑やかなお店になるのが楽しみである。
バーチャル界のアングラ・ストリート⁉ 『Scratch Road』
『Scratch Road』ニューヨークのダウンタウンもかくやというエントランス。明らかにアンダーグラウンドな雰囲気を漂わせており、思わずワクワクしてしまう見た目だ。担任の先生は近づいちゃいけませんと言うだろうが、バーチャル世界なら教師の目も届いていないだろう。
ショップに入った瞬間、ツアー参加者達から「おお~!」という声が漏れた。それもそのはず、ショップ内はまさに「ヘッズ達のたまり場」といった楽し気な見た目で、今にもバスドラムの重低音が聞こえてきそうだ。
壁面はドープなグラフティアートに埋め尽くされており、これだけでも一見の価値アリである。ショップとしてはストリート系のアバターやファッションを中心に取り扱う予定とのことで、縦ノリの人々にはイチ推しの店舗になるだろう。
余談だが、本ショップは上記画像のように位置している。高級紳士服売り場、上品なアパレルショップに続き、突然のアングラ・ストリートという店並びだ。ここだけで治安の乱高下が発生しており思わず笑ってしまった。
遊べるギミック盛りだくさん! バーチャルおもちゃ屋『Jack’n Box』
Vケットが開催されるのは今夏だが、この『Jack’n Box』に来た時のワクワク感はクリスマス直前のそれだ。本ショップではおもちゃの3Dモデルやギミック付き3Dモデルを扱う専門店になっている。
こちらが店内の様子。おもちゃ箱をひっくり返したかのように賑やかだ。筆者の元にサンタクロースが来なくなって久しいが、おもちゃ屋というのはいつだって楽しいもの。その楽しさはリアル・バーチャルを問わないけれど、さらにこの店舗はショップそのものが「遊べるおもちゃ」になっている。
ショップそのものが「遊べる」とはどういうことか? それは例えば上記のガチャポンだ。ショップ内に設置されているこの機会を操作すると……
カプセルが落ちてきた!
カプセルを開けると……?
そこにはおもちゃが! おもちゃの種類は多数あるようだが、その全貌はVket Mall PROTOオープンまでのお楽しみにしておこう。他にも様々な「遊べる」ギミックが搭載されたショップであり、ツアー参加者たちも「すごいすごい」と無邪気に遊びまわっていた。まさに童心がくすぐられる素敵なおもちゃ屋さんである。
バーチャル世界の食生活を支える『Colorful Cafe』
表参道かと思ったらVketだった。そう思わせるほどに洒落た雰囲気のショップ『Colorful Cafe』は食品アイテムの専門店だ。
店内は明るく、学生が放課後に寄り道する人気カフェといった様子だが、よく見るとカウンターの奥には酒類の姿も確認できる。
学生服姿のツアー参加者を撮影。ドリンクを選ぶ彼女の笑みがフレッシュな店内によく似合っている。
テーブルのカップにはくまちゃんのラテアート。微妙に目線がこちらと会わない感じから、奥手なくまなのだろうということがわかる。かわいいね。
鋼鉄と火花散るロボット・機械専門店『Eisenburg』
この店構えを前に鉄と錆の匂いを感じてしまうのは気のせいではない。鼻ではなく、「鋼鉄+工房=カッコイイ!」という公式を刻まれた心がそう感じさせるのだ。そんな身体に歯車を抱えた人間が大喜び間違いナシのショップがここ『Eisenburg』だ。
店内は通路状になっており、両サイドにアイテムが展示されるつくりだ。メカ・ロボット系のアバターや追加パーツなどが販売されるこのエリアは、今にもスパナを持った職人肌の整備員が現れそうな様相である。
この区画だけで既にわくわくが止まらないが、しかしこのショップの真価はそれだけではない。
通路・エリアを抜けるとなんとそこには巨大なドック・エリアが! 画面の中で巨大ロボットが建造・整備される光景は何度でも見てきたが、実際に眼前に広がるのを見る感動は声が漏れるほどだ。
このエリアでは巨大ロボットが展示されるようだが、ドックを囲む足場通路に登ることができる。つまり、あらゆる角度から中央の大きな建造物を眺めることが可能なのだ! Vket Mall PROTOに存在するどのセレクトショップよりもスペースが大きい。ビッグ……グレート……万事において巨大なのは良い事だ。そんな考えを持ったユーザーが大興奮間違いなしのショップになるだろう。
他にも魅力的なショップがたくさん!
ラグジュアリーな黒を基調とした高級紳士服店『ARGENTO』。シックな店内は見て回っていると思わず自分も上等な人間になったかと錯覚させるほど。男性アバターユーザーは要チェックだ。
ケモノとニンゲンの可愛いところを欲張っちゃう! そんな願いを叶えるショップ『けもみみっこ』。バーチャル界のトレンドを牽引していく存在になりそうだ。
アバターに仕込むギミックを取り扱う専門店『Garage. avatars』。このガレージがどんなギミックで満たされるのか楽しみである。
異世界系ファンタジーアイテム専門店『Ratatoskr』。まるでゲーム世界に入り込んだみたいな空間で、カントリー調の店内は広く二回にはテーブルも設置されており歓談にも適している。冒険者になったつもりで扉を開こう。
怪しげな雑多さに溢れる店内風景は『牙科』だ。歯医者を意味する牙科(yake)は九龍帝国城下町のアンダーグラウンドなアイテムを取り扱う総合商店だ。
『Funky Picky Monkeys』、見ているだけでもアドレナリンが分泌されそうなほどアッパーで楽しいショップ。ド派手なカートゥーン調のアイテムが気になる方は要チェックである。
Vket Mall PROTOは8月14日グランドオープン!
オープン予定の二十ものセレクトショップはジャンルが様々で、それぞれクリエイターのこだわりが見て取れる。そしてクオリティの面では予想を裏切り期待に応える珠玉の店構えであった。
ツアーを終えたあと、筆者含む参加者の人々が口にしたのは「楽しかったし、これからが楽しみになった!」というものである。それもそのはず、各ショップにはまだアイテムが置かれてないばかりか細かいブラッシュアップが施される予定だという。これから更に進化するという情報に驚きと期待を隠せない。
バーチャルマーケットはナンバリングも6になり、新しい試みとしてのVket Mall PROTOを打ち出した。バーチャル世界に初めて生まれるショッピングモールの記念すべきグランドオープンに立ち会えるチャンスを逃す手はない。以上が、プレオープン体験ツアーに参加しての筆者の感想だ。
グランドオープンは2021年8月14日。期待に胸を、そして財布も膨らませて待つとしよう。
https://mall.v-market.work/