VR COVER製品4連レビュー!より深く仮想世界へ潜れるお役立ちアイテム

Oculus Quest2は安価でありながら高画質で、今や世界一愛用されているHMDの一つとなりました。しかし残念ながら、コストダウンのため、やむを得ず快適性が犠牲になった部分もいくつか見受けられます。

VRを長時間プレイしていると、そういった細かいストレスが没入感を阻害することが分かると思います。

一方で、Quest2用のアクセサリーがFacebook公式はもちろん、多数のサードパーティから発売されています(筆者の世代だとかつてのゲームボーイやDSのアクセサリーを連想した人もいるのでは?)。

そんな中、今回特集するのはVR COVER社のアクセサリー。

VR COVER社の製品は品質の高さが評価されています。中でもフェイスカバーはOculus Ready認定を取得しており、Quest2のリコール問題の際に代替品に選ばれた実績も持っています。

そういうわけで、今回はVR COVER社製品4アイテムをレビューしてきます。

ちなみに製品テスト期間中、ちょうどフィットネスアプリ『Fit XR』にハマっていたのでそちらでの使用感もちょくちょく書いてみました。

なお今回は、1週間VRC体験実験で知られる、ラック氏(@Name_is_Luck_)とのクロスレビュー企画で書かせていただきました。ラック氏のnote記事でも同製品のレビューが記載されていますので、そちらもご確認いただけると幸いです。

ラック氏の記事はこちら
https://note.com/luck_researcher/n/n6b0096e12ddb

※本記事は筆者の主観によるものですので、参考程度にお願いします。

オススメ度★★★★★ 全Quest2ユーザー必携!!

①フェイスカバー「Facial Interface & Foam Replacement Set for Oculus™ Quest 2」($29.00)

左側のフェイスクッションは筆者が使っているもの

○ここがGood!
・鼻からの光を抑える
・クッションのつけ心地が良い

×ここがBad…
・特になし。純正品の完全上位互換。

まずはこちらのフェイスカバー。価格は29ドル。レザー製のクッションとゴム製の鼻当てがセットになった商品です。VR COVERの看板製品といって差し支えないでしょう。

まず特筆すべき利点は、鼻から差し込む光を大幅にカットできることでしょう。

VRゲームをプレイ中、鼻の隙間から漏れる光に集中を妨げられるという経験をした人は多いと思います。その悩みを真っ先に解決してくれるのがこのカバー。
鼻当てが隙間を埋めることにより、差し込む光を視界外までおさえこむことができます。ストラップの付け方によってはほぼ完全に遮光することができます。

次に、クッションです。
純正のスポンジクッションは表面がザラザラしており、あまり装着感がいいものではありませんでした。筆者の場合、途中で顔が痒くなることもしばしばありました。

一方、こちらのクッションは使用するほど顔に馴染んでいき、最適なクッション性でフィットするようになりました。もちろん、痒くなることはありません。さながら中古の軽トラのシートとロールスロイスのシートのような差です。

しかも、クッションは2枚付いてくる上にマジックベルトで簡単に着脱できますので、汗を掻いた際は丸洗いすることが容易です。

ちなみにこちらのフェイスカバー、上記のとおりQuest2リコール問題のときに代用品として選出された実績があるほど品質が高いのです。

特にこれといった欠点はなく、買わない理由はありません。全Quest2ユーザー必携のアイテムと言っても過言はないでしょう。

※なお、リコールは現在も有効なようです。リコールが認められれば、こちらのフェイスカバーを無料で入手することができます。心当たりのある人はぜひこちらのフォーラムに問い合わせてみてはいかがでしょうか。フォーラムはこちら

②布製ストラップ「Headstrap Replacement」($24.00)

続いてはこちらのストラップ。価格は24ドル当サイトでも紹介記事が掲載されています。

Headstrap Replacement for Oculus™ Quest 2
VR COVER社公式サイトより引用。自前でナイスな写真が撮れなかった…

○ここがGood!
・VR睡眠の邪魔にならない
・布製なので破損リスクが少ない
・他社ストラップより安価

×ここがBad…
・取り付けが少し難しい
・締め付け方にコツがいる

Quest2純正のストラップはホールド力が弱く、長時間プレイをしているとHMDが下にずり下がってきます。それを見越してか、Oculus公式をはじめ、様々なストラップが販売されています。

そんな中、VR COVER社が発売したこちらのストラップ。柔軟で取り回しやすい純正布ストラップの良さをそのままに、ベルトの数を増やすことでホールド力の両立に成功しています。
後頭部を回り込むような設計のおかげで前後のホールド力が非常に高く、HMDのずり下がりがほとんどなくなります。むしろ、あまりきつく締めすぎると逆に頭が痛くなるほど強力です。

それ以上に、VR睡眠時の快適性が高いことはVRChatユーザーとして見逃せない点ではないでしょう。
後頭部につまみのような出っ張りがないので、仰向けに寝たときの突っかかりが皆無です。また、布製なので睡眠中に寝返りを打ったときの破損リスクも少ないです。

さらに、値段も24ドル(約2400円)とお手頃で、Oculus公式のエリートストラップの6820円より安いのも魅力的です。

一方で、左右に激しく振り向くような場面に弱いです。VRChatなどではこのような場面はあまり無いですが、『FitXR』をプレイしているとその傾向が顕著に現れます。頭部の形や締め方で変わると思いますが、VRで激しいエクササイズをする場合はご注意ください。

構造が複雑なのも少々厄介です。セットアップの際、付属の取扱説明書の解説だけだと分かりづらいと思います。VR COVER公式が公開している動画も参照することをおすすめします。

また、調整できる部分が頭頂部・左右の側頭部・後頭部の四点あります。好みの締め付け具合を見つけるには少し創意工夫が必要です。

とはいえ、かゆい部分に手が届くこちらの布製ストラップ。破損リスクの少なさと値段の安さから、多くのQuest2ユーザーにオススメします。

特に、VR睡眠をするほど生活に溶け込んでいる人ならば必須アイテムです。

オススメ度★★★★☆ VRライフがかなり捗る!

コントローラー用グリップ「Controller Grips」($29.00)

○ここがGood!
・フリーハンドでもコントローラーが落ちなくなる
・スポーツゲームが快適になる
・電池カバーを力んで外す事故がなくなる

×ここがBad…
・電池交換が面倒になる
・充電ドックで直接充電できない

三番目はこちらのグリップ。価格は29ドル。

VRChatの世界は何かと手が忙しいです。コントローラーに付いている手首のストラップだけだとフリーハンドで活動するのは難しいです。

こちらのグリップは手の甲をベルトで固定することにより、手の安定性と自由度を大幅に上げることができます。

手の平を開いて振る動作などを自然に行えるのはもちろんですが、このグリップの真価は激しいアクションをする時に発揮します。

例えば、バトルディスクなど物を投げるゲームの際、自由な投球フォームをすることが可能になります。思わずコントローラーが手からすっぽ抜ける……といった事故も防げると思います。

『FitXR』でパンチをする際も、余計に握り込む必要がなくなり、腕への負担が少なくなります。

また、電池カバーを覆う形なので、プレイ中に思わず力んでカバーが外れるというアクシデントを防げるのも嬉しい点です。
逆に、コントローラーの電池を交換する際はいちいちグリップを外す手間が掛かってしまいます。

また、Anker社製充電ドックのレビュー記事でも書きましたが、グリップを付けたままでのドックへの直接充電は不可能です。

とはいえ、HMDに比べて頻繁に充電(交換)するものではないので、未使用の時に交換するなど工夫をすればいいと思います。

手の開放感は意外と快適性に関わります。余裕があれば上記2アイテムと一緒に手に入れておきたいです。特に、バトルディスクなどで活動するは必勝アイテムと言っても過言ではありません。

オススメ度★★☆☆☆ ちょっと惜しいかも…

冷感フェイスクッション「Cool XG Foam Replacement Set」(29.00ドル)

う~ん、写真だと①のフェイスクッションと見分けがつかない…

○ここがGood!
・顔の暑さが気持ち抑えられる

×ここがBad…
・単品購入での使用が不可能

最後はこちらのフェイスクッション。価格は29ドル。

こちらは単品では使用できず、①の「Facial Interface & Foam Replacement Set for Oculus™ Quest 2」が必要です。

冷却ジェルを使用しており、顔の暑さを防げる……というのがセールスポイントのようです。

確かに最初に装着したときは少しヒヤッとする感覚はあります。しばらく使用しても気持ち熱がこもりにくいかな~、と思う程度のもの。冷却性というより放熱性と言った方が正しいのかもしれません。

ただ残念なことに、VRをやっていて暑くなるのは頭部ではなくて身体の方です(『FitXR』でエクササイズして気付きました)このクッションだけで劇的に涼しくなるわけではありません。おそらくVR睡眠の際、HMDの熱による寝苦しさや低温やけどをある程度抑えられる効果は見込めるかもしれません。

正直、「この夏イチオシのアイテム!」と言うには少々弱いアイテムだと思います。興味がある人はフェイスクッションの予備のつもりで買ってみてはいかがでしょうか。繰り返しになりますが、本製品単体ではQuest2本体に着用できませんので、ご注意を。

おわりに

以上、VR COVER社製品4連レビューでした。いずれもVRChatなどのヘビーユーザーならば見逃せないアイテムが勢揃いです。その他にも役立ちそうなアイテムが公式サイトで紹介されているので、是非ご覧ください。

ただ、現在のところ、購入方法はVR COVER社公式サイトから輸入購入するしかありません。通常の輸送料金で11ドル掛かるため、お求めの場合はまとめて買った方がお得です。

日本の代理店で買えるようになれば一層普及するかもしれませんね。