
HMDと身体ひとつで出来る気軽さと、どこまでも突き詰められる奥深さを兼ね備えたVRC Dance。昨年VRChatで行われた世界的芸術祭、サウス・バイ・サウスウエストで日本人ダンサーが優勝を果たした例からも日本のVRダンスカルチャーは今や世界に誇る一大コンテンツとなり、その魅力と熱量は日々増すばかりです。
今回はVRC Danceの”新たな挑戦”として企画されたVRC Dance Challengeに観客として参加させていただいたので現場の様子をレポートします!
目次
VRC Dance Challengeとは

2名以上で構成されたチームで行われるコンテスト型ショーケースで全9チームがエントリー。審査員からの得点が最も多いチームが優勝となる。VRChat特化型プラットフォーム『DIGICOCO』がイベント協賛につき、優勝賞金はなんと2万円!さらに本イベント会場の制作も手掛けたGOLDEN TAKASANNの最新作アバター 『桜mo』が贈呈されます。ちょっと豪華すぎでは?


個人的趣向全開で語る「ここ見てポイント」

司会の海 夏青さんによるシャウトでショーケーススタート!
9チーム+ゲストダンサーによるパフォーマンスの数々。
その中でも特に私の心を掴んで離さなかった3チーム&ゲストダンサーを長文早口オタク語りさせていただきます。
エントリーNO.3 ぽっともっと大盛祭
8人構成というイベント内最多メンバーを誇るチーム。かなり広めに制作されているステージを余すところなく目いっぱい使ってしまう豪快さ。

イントロ明けからブレイクダンスが先陣を切る!!
体格の大きいアバターなのも相まってその迫力から風切り音が聞こえてきそう。会場は一瞬でブチアゲ。


サビの手を大きく広げる振り付けからも「どのチームよりも広く大きくステージを使ってやろう」という意思が見て取れました。
曲が止まり、大迫力のショーケースが終了したと思いきや…

UNISON SQUARE GARDENのシュガーソングとビターステップだァ!!!
個人的な話で申し訳ないんですがこの曲大好きなんです。聴いてるだけでテンション上がって元気になりませんか?なりますよね。
本家リスペクトのダンス、本家以上に楽しそうに踊る姿にニヤニヤが止まらない。
VRChatというラグだらけの環境に臆せず最多メンバーでチームを組む。メンバーは増えるほど振りを合わせる難易度は上がり振りのズレは目立ってしまいます。
それでも8人で踊ると決めたその勇気がぽっともっと大盛祭をぽっともっと大盛祭たらしめる証明になる。QED! カッコ良かったです!!
エントリーNO.4 Stinky

アメリカ、ドイツ、オランダ、スイスから成る多国籍チーム。タッティングというダンスを披露してくれました。初めて聞くジャンルなのでどんなダンスなのか…。

えっスゴそれなにどうなってんの?
ジャジーで耳心地の良いサウンドと繰り出される職人技のような洗練された動き。これがタッティング…!?
CHILLな雰囲気に酔いしれながら2曲目に突入。一糸乱れぬタッティングから打って変わって音ハメと個人技が光る。チームでも強いしソロでも強い。そんなのアリ?

圧倒的なパフォーマンスをしてくれたStinky。
言葉は通じなくとも心は通じる。国を超えて繋がり合えるメタバースの特性とダンスという非言語コミュニケーションの融合は、これからどんな化学反応をみせてくれるのかますます楽しみです。
エントリーNO.7 ダンス・ダンス・ブイアール

ダンスジャンルはまさかのクラシック・バレエ。
バーチャル×バレエという前代未聞の組み合わせに会場がどよめく。
みてこのターン。

みてこのジャンプ。

みてこのステップ。

曲はチャイコフスキーのくるみ割り人形。メルヘンで可愛らしい曲調と、アバターのあどけない表情がピッタリ。
映像を見返す度に新しい美しさに気づいてしまい、だんだん言語化出来なくなっちゃう不思議。こんな気持ち初めて。
『ビューティフル』
この一言に尽きます。
冒頭で「VRC Danceの”新たな挑戦”として企画されたVRC Dance Challenge」と書きましたが、全チームの中で最も“挑戦”してたんじゃないでしょうか。
仮想世界で舞うクラシック・バレエ。幻想的な空間に魅了されること間違いナシ。
ゲストダンサー NuclearCrow

初音ミクのコスプレがばっちり決まっているNuclearCrowさん。
ちっちゃくてキュートな姿からは想像できないダイナミックなダンスを披露してくれました。

観客の頭上を飛び回るアクション!
「おぉ~~~!!」と歓声が上がる。会場全体がステージだと言わんばかりの大胆な演出。
続く2曲目は「竜とそばかすの姫」完全再現。圧巻です。


「泣きそう…」という声も。
遊園地のようなキラキラとワクワク感。表現力豊かなダンスとアニメーション技術がガッチリ組み合わさった空間支配力はまさに領域展開、無量空処。最強です。
バーチャル世界はまだまだ未開拓で、面白いことや楽しいことはもっとあるんだと気づかされました。VRC Danceはバーチャルの未来に繋がるキーワードなのかも。
優勝チームは…?

全チームとゲストダンサーのパフォーマンスが終了し、いよいよ結果発表。
チーム毎に得点をつけなければいけない審査員の方々。大変だったろうな…。
緊張の中、ドラムロールが鳴り響く。
VRC Dance Challenge 栄えある優勝チームは…?!
「エントリーNO.9 VIVE-RATION」 おめでとうございます!!!

「とにかく強い人を集めて、ガチで獲りにきた。」と話すチームリーダーのk-ya1997さん。
(写真中央下)
2位との点数差、僅か1点。
選曲、振り、完成度。優勝にふさわしい最高のパフォーマンスでした!
ボタンをポチっと押す動作が好き。

全チームの活躍は是非youtubeでチェックしてほしい。
ここ見てポイント番外編と『ダンス・ダンス・ダンス』
最後に、私がどうしてもラストに書きたかったここ見てポイントを。
ここ見てポイント番外編 海 夏青&観客のみんな

それは一部と二部の間で始まったDJタイム。
司会やスケジュール管理で大忙しなはずの海 夏青さんが観客に混ざってバッチバチに踊っていました。

周りを見渡せば会場にいる全員が踊ってました。
みんな笑顔でこの瞬間を全力で楽しんでいました。

VRC Dance Challengeはバーチャル世界が明るい未来へ躍進する
ための起爆剤になったと思います。
バーチャル世界は私たちの「楽しい」気持ちに強く反応します。
私たちが「楽しい」と思えば、バーチャル世界は必ず応えてくれる。
みんなで創り出す「楽しい」の最前線、それがVRC Dance。
音楽の続く限り、 踊りは止まらない。

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