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写真をもっと上手く撮りたい!でも何をすればいいの?みんなは何を考えて撮ってるの??そんな一つ上を目指す方に向けてお送りする連載企画!これまでは、撮影やレタッチの考え方について、お聞きしてきました。
聞いてばかりではもったいない。今回は実践だ!ということで、バチャマガメンバーが取材をする前と後で撮影会を実施。どのように撮り方や考えが変わったのかを体感してみました!
目次
これまでのおさらい!
実践の前に、今までのおさらいを簡単にしていきましょう。撮影、ギミック、レタッチの3回にわたって、バーチャルフォトグラファーさんをゲストにお招きし、「何を考えて写真の撮影やレタッチを行っているのか?」を中心に、様々なお話をしていただきました。
第一回のゲストはBISさん。カメラと、モデルさんとの距離や光を意識すること、撮るより先に、まずワールドを観察することなどをお話いただきました。
第二回ではrocksuchさんに、デフォルトカメラと、カメラアセットの違いについてお聞きしました。撮影時はその場で色々なカメラを試すなど、試行錯誤の大事さも。
第三回はレタッチ編。TATAMIさんに、レタッチはそもそも何をしているのか、というところから、インプットの大切さをお話いただきました。
また、全編を通して、試行錯誤の大切さを皆さんお話されていましたね!
いざ、撮影!
今回は『遠郷の冬めく処 -Nostalgic Winter Riverside-』、『Starlight lane』、『KURAGARI COFFEE』で撮影を行いました。
撮影場所を求めてうろうろする二人……
「○○みたいな感じで撮ってみたいです。」「ここ良さそうじゃないですか?」「ちょっとそこ立ってもらってよいですか。」などと会話をしながらじっくり撮影に臨みます。
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さらにレタッチにも挑戦!果たしてどんな写真になったのでしょうか……?
撮影した写真についてお聞きします!
今回は写真の中から2枚を提出。それぞれについてBISさん、rocksuchさん、TATAMIさんにコメントをいただきました!
一枚目
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いい場面を撮れていると思いますが、少しどっちつかずな印象を受けるのでもう少し引いて全体を撮るか、逆に寄って被写体をメインにしたほうが、より伝わりやすくなると思います!
あと顔と手は人の体の中でも特に情報量が多い部分です。顔の向きや目線の先、グラスの持ち方、手の置き方などを工夫すると、ストーリーがより伝わりやすくなると思います……!
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ストーリーを感じる一枚。 パッと見たときのインパクトがもう少しあると良いかなと感じました。 場所選び(光源やシチュエーション)がGOODだと思うので、2枚目の写真で使用されているアバターをバーカウンターに立たせてあげるとより雰囲気が出るかもです!
編集時にもう少し切り取りで構図を整えてあげると印象UPするかと思います。 今回であれば、3分割の交差点に瞳を持ってきてあげると自然とモデルに目が行きやすいです。
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二枚目
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全体的に同色系統でまとめられており、統一感があってとてもおしゃれな作品だと思います。フレーム全体で被写体を捉えたポートレートの王道という感じでいいですね! 全体的にクールな雰囲気の中、茶目っ気のある左手のピースサインが引っかかりとなって、差別化が難しいポートレートを印象に残る作品にしていると思います。
私だったらピースサインをグーにしちゃってありきたりな写真になっていたかも。勉強になります!!!!!!!!
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ポーズは面白いのですが、このポーズならもう少し上から俯瞰で撮ると面白そうです! 正面から映えるポーズ、俯瞰やアオリで映えるポーズなどがあるので、いろいろ試してみると面白いと思います。 あと尻尾やお尻、足を切っているのに対して、耳はしっかり写っているため、写真の重心が少しズレている印象を受けますね…?
切っちゃっていいならもっと寄って切っちゃうか、引いて全体を写すか思いっきりやったほうが伝わりやすいかと思います!
今回の2枚ともきれいな撮り方はできてるけど距離感、被写体との間合いが上手く測れなくて伝わりづらいかなーってなってます…! 単に被写体を写すだけでなく、被写体のどの部分が魅力的なのか、どう伝えたいのかを考えていくと画面の中の取捨選択が出来ると思います!
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トラスクさんの感じるマリシアちゃんの魅力!という印象を受ける一枚。アバター・コーデと背景の相性はいいけど表情とおててのピースに不安定さを感じました。
表情とポーズに統一感を持たせてあげると不安定さは解消されると思います。 またポーズからぎこちなさが出ているので、力を抜いて鏡で全身を見ながら撮影するとより良い写真になると思います! (見るポイントは、体の構造的にポージングの違和感がないかと重心です。)
こうしてお話を聞くと、それぞれについて勉強になるのはもちろん、構図やポーズについてもまだまだ考えるたり試行錯誤したりする余地があることや、写真の“正解”は決して一つではない事が分かります。
皆さん貴重な機会をいただき本当にありがとうございました!
企画の前と後で何が変わった?違いを振り返る
実はこの企画が始まる前にも、トラスクさんには写真撮影をお願いしていました。その時の写真がこちら。
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こちらは少しふわふわとした印象を受けます。企画を経て、撮りたいものが明確になったのが感じられますね。
写真を“見る”事についての変化は?
今回は写真を“見る”事についても前後で変化があったのか、比較をしてみました。トラスクさんには、様々なフォトグラファーさんの写真が並ぶワールド『Re˸collection2 – リコレクション2 -』を観て感想を述べてもらいます。
講座前
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何かはわからんが、明らかに自分の写真と比べると『差』があるのだけはわかる。
講座後
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ノイズが乗っている── まずそう思った。それが意図的なものであることを瞬時に理解できた。
写真に映る人物が抱えているカメラには僅かなボケがあることに気づいた。
背景の割合は少なく、光を透したカーテンらしきものが見えるに過ぎなかったが、それだけでその部屋の空間が想像できるような気がした。
薄暗い雰囲気の中に、実ははっきりとハイライトが乗せられている意図が伝わってきた。
そこには試行錯誤の深さがあった。
ほぼすべての写真に、新たな発見ができていた。
(2000字超の感想文から一部抜粋。全文が気になる人は次のページをご覧ください!)
様々なお話を聞いたことで、写真への解像度が上がったようです!“開眼”したトラスクさんの今後に期待です!
撮影を楽しんで、充実したバーチャルライフを!
以上、全4回にわたってお届けした連載企画もこれで最後となります。
集合写真やツーショット、きれいなワールドや景色に出くわしたとき、ライブやイベントの一瞬を切り取りたいとき。VRSNSのみならず、リアル世界でも撮影をする機会は沢山あると思います。そんな時に本連載を思い出していただければ幸いです。
※もしよろしければ、本連載や写真撮影についてSNSなどで感想をお聞かせいただけると嬉しいです!(ハッシュタグは#バーチャルフォトグラファーへの道)
本企画へ参加いただいた方たち
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バーチャルフォトグラファー
BIS(@Bismuth833)
カメラ片手にどこへでも。写真歴10年超の趣味フォトグラファー。
リアルでの撮影経験を活かし、バーチャルフォトグラファーとしてVRChatで作品を撮り続けている。
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バーチャルフォトグラファー
TATAMI(@TATAMIN_desu)
バーチャル空間に特化したモデル撮影・レタッチを得意としているフォトグラファー。
クライアントワークを中心に活動している。
最近は、イベント運営や動画制作などにも力を入れている。
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ライター
トラスク(@Trasque)
バーチャルライフマガジンでライター活動をしている。カメラや写真はきちんと学んだことがなかった。
今回の連載でとにかく得をした人。
投稿者プロフィール
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バーカウンターでウイスキーを提供しているシーンですね。レタッチで周辺減光を加えたのでしょうか、薄暗いバーの雰囲気がよく伝わってきます。すこし斜めから狙った視点もカウンターの奥行きが見えることで画が単調にならずとてもいいと思います。
しかし、左側の照明に目が行ってしまい、グラスを持っている手に気付きづらい構成になっています。人の目は一番明るい場所に視線が行きやすい特性があります。
このシーンであればグラスがもっと目立った方がいいと思うので、思い切って照明部分をばっさりトリミングして、照明周辺の明るさだけを残し画面外に照明があることが分かるようにすると、照明の存在も消すことなく、どんなシーンなのかがわかりやすい写真になると思います。