近日実装予定。VRChat内で完結するアバター販売機能『アバターマーケットプレイス』公開!【VRChat】

VRChatは、5月15日(日本時間)「アバターマーケットプレイス」について情報を公開しました。

この「アバターマーケットプレイス」は、2023年に導入された「クリエイターエコノミー(CE)」の一環で「VRC Credits」を使用してVRChat内でアバターを購入できる機能となっています。

近日中にアバターマーケットプレイスの基礎的な部分がリリースされ、その後フィードバックを受けながら日々改善される予定です。

「クリエイターエコノミー」についての公式動画
VRChat公式Xでのアナウンス

アバターマーケットプレイスについて

VRChatでは、アバターを使う際に大きく分けて「パブリックにて配布されているアバターをクローン」・「外部サービス(MakeAvatarReady Player Meなど)からアップロード」・「UnityとVCC(VRChat Creator Companion)を介して自身でアップロード」の3つの利用方法がありましたが、最後の「Unityを使用してのアップロード」はライトユーザーなどにとっては敷居の非常に高い方法でした。

今回の「アバターマーケットプレイス」は、そんな「Unityを使用してのアップロード」や外部サービスの利用を伴わず、その場で「VRChat Credits」を使い、アバターを購入・利用できるようになります。

「VRChat Credits」の購入画面(600Credits=\810 5月中旬現在)

現行のBOOTHやGumroadなどの外部の販売サイトとは並行して販売することも可能で、VRChatは興味あるけど改変などに興味のあまりないライトユーザーは「アバターマーケットプレイス」を。改変がしたい等カスタマイズを求めるユーザーは現行の外部の販売サイトで購入・Unityでのアップロードという層の棲み分けがなされるようになります。

ただし、VRChat内で購入しても「Unityでアップロードしたい」ユーザーがデータを個別にダウンロードすることは出来ず、あくまでVRChat内でのみ利用が可能な形式となります。
その場合は、外部の販売サイトで再度購入する必要があるようです。

なおプラットフォーム内で購入し、プラットフォーム内でアバターやアクセサリーが使えるようになる事例は、clusterやROBLOXなどで導入されています。

公式Xでのアナウンス

同時に販売者申請(Seller Application)も行われており、翌16日(日本時間)には、アバターマーケットプレイスプログラムに1000人近くの応募者が集まったことをアナウンス。
VRChatで活動するクリエイターたちの注目度も高いようです。

すでにVketとモクリプロジェクトが参画する旨のアナウンスもされており、ローンチタイトルのように登場するローンチアバター?にも注目です。

Virtuak Market公式Xでのアナウンス

アバター販売者申請について

クリエイターがアバターを販売するには、クリエイターエコノミー同様に必要事項を記入の上申請が必要です。
しかし、クリエイターエコノミー同様最初の内は一部のクリエイターに限られており、枠は徐々に増やしていく模様。

アバターを販売をするには、いくつかの基準が設けられており基準は以下の通り。

アカウントの基準
  • VRChatアカウントを所持しており、過去12か月BANをされていない。
  • PayPalアカウントを所持している。(出金に必要)
  • Discordアカウントを所持している。(連絡手段として必要)
個人の実績
  • 直近でVRChat・Roblox・Horizo​​n Worlds・Unity Asset Store・Fortnite・Second Life等で、高品質なコンテンツを作成した実績がある。
  • クリエイターエコノミーへの参加について、VRChatからの連絡に答えられる。
  • 18歳以上である。
コンテンツの基準
  • 応募フォームにコンテンツのURLや収益化計画(どのようなコンテンツを収益化する予定か)が記載されていること。
  • クリエイターエコノミーのコンテンツガイドラインに準拠している。
    一部を挙げると「最適化済みであり、Poor以下の負荷のかからないアバターであること(Very Poorはケースバイケース)」「通常よりも移動速度の速い・テレポート・コライダージャンプなどのギミックは使用不可」「価格の下限は、1200Credits」など。
  • 応募するコンテンツは、すでに公開されているまたは非公開のコミッションとして利用されている。
  • 応募するコンテンツが、すでに注目(高いユーザーエンゲージメント)されている。

詳しくは販売者申請ページ(英語)にて。

申請後、30日以内にVRChatからメールが送られ「却下(Rejection)招待(Invite)保留(Pending)」の返答。場合によっては追加情報が求められる場合もあるようです。

収益の分配の内訳

得た収益については、およそ50%がクリエイターに、約30%はMetaやSteamなどのプラットフォーマーへ、残りの約20%がVRChat社及び手数料などに配分されるようです。

VRChat Creditsに関して
  • 購入レート:120 Credits≈1米ドル(≈150円)
  • 出金レート:200 Credits≈1米ドル(≈150円)
  • 出金には、最低30000 Credits(≈150米ドル)が必要。

※「≈」はおおよそ同じという意。VRChat Creditsの購入数に応じて多少前後するため。

なお「VRChat Credit[s]」は、アイコンまたは「\V」と表示されます。

公開されたアバターマーケットプレイスの内容

申請の通ったアバターは、アバター製作者のワールド(ワールドストア)または所有するアバターマーケットプレイスで販売がされます。

クリエイターエコノミーでの購入フロー(Welcome to the Creator Economyより)

アバターマーケットプレイスをはじめとしたクリエイターエコノミーでは、VRChat内で使える「VRChat Credits」を追加する必要があります。

追加には、メニューの右上にあるマークを選択した先の項目から欲しい分のVRChat Creditsを購入することで残高が追加されます。

VRChat Creditsを追加後、アバタータブにある「探索(Explore)」で販売されているアバターを探すことができるようです。
リリース直後は無いようですが、タグで検索する機能も追々追加されるようです。

【参考】2月末頃に色々追加されたアップロード済みのアバターの編集機能 当該記事
アバターマーケットプレイスの様子(YouTubeより)

販売されているアバターは、試着(Try Avatar)することができますが、世間で広まっている「サンプル・試着アバター」と呼ばれているパブリックアバターとは異なり、「その場で試しに使ってみる」程度の具合で、普段使いをすることは出来ないようです。

気に入ったら「購入(Purchase)」で購入することができ、購入したアバターは「マイアバター(My Avatar)」の「購入済み(Purchased)」に追加されるようです。

アバター詳細画面(YouTubeより)
アバター購入画面(YouTubeより)
アバター購入後画面(YouTubeより)

日本では、自分でUnityを使ってアップロードする「ヘビー層」のようなユーザーが多いため、この機能を必要とする人は多くはないかもしれません。しかし、「アバターは気に入っているけれど、改変には興味がない」という世界中のライトユーザー層に向けたアプローチとして、「アバターマーケットプレイス」は有力な手段となる存在です

VRChat内でのみの使用とのことなので、改変不可が前提であるような版権キャラクターのアバターが登場したり?
使い方によっては、色んな層のユーザーに浸透しそうなポテンシャルも持ち合わせていそうです。

アバタークリエイターの方々で、興味のある方は販売者申請をしてみても……?
登場は近日中とのことですが、今後も「アバターマーケットプレイス」をリリースするVRChatのクリエイターエコノミーに注目です。

関連リンク

【アナウンス】Announcing the Avatar Marketplace! – VRChat Ask
【Q&A】Avatar Marketplace FAQ for Sellers – VRChat Ask
【クリエイターエコノミーについて】Welcome to the Creator Economy – VRChat Creation
【ガイドライン】Content Guidelines – VRChat Creation

【Unityでのブログ投稿】VRChat Avatar Marketplace Launch – Unity Blog
【販売者申請】Seller Application – SurveyMonkey

投稿者プロフィール

Note(のーと)
Note(のーと)
VRChatに住む無言勢。
主に鏡文字とVRChatのアップデートについて書いてる人。