
VRChatのアバターやワールド制作を行う際にプロジェクトや関連ツールを効率的に管理できるツールとして、VRChat公式からは『VRChat Creator Companion』(以下 VCC)が提供されています。
2024年4月18日、このVCCを代替するツールとして『ALCOM』バージョン0.1.0がリリースされました。このリリースを以て、これまでの“Beta”が解除されています。
『ALCOM』とは?
『Avatar Optimizer』作者のanatawa12氏によるオープンソース開発
『ALCOM』はVCCの代替ツールとして開発された、オープンソースの“VRChatパッケージマネージャ”です。本家VCCよりも高速に起動・動作し、GUI版としてMacOS/Linuxにも対応しているという特徴があります。
一般的に使用されるVRChat公式のVCCは、2024年4月現在でWindows10を主なサポート対象としており(Windows11でも使用可能です)、MacOS/LinuxではGUI版が存在していません。実はVCCにはCLI(コマンドライン)も提供されていて、こちらはMacOS/Linuxでも使用可能です。
『ALCOM』のより正確な立ち位置としては、VCC CLIの代替を目指したオープンソースプロジェクト『vrc-get』のGUI版となります。ですが、特にCLIを意識せずとも『ALCOM』をそのままインストールして使用可能です。
『ALCOM』の特徴 VCC互換・高速・マルチOS

それまでのプロジェクトやパッケージ管理をそのまま参照してくれる
今回リリースされた『ALCOM』を使用してみると、まず驚くのはその起動の早さ。『vrc-get』GitHubリポジトリを見てみるとRustで書かれているらしいことがわかりますので、それも影響しているのかもしれません。
VCCは起動してから少し待つ印象がありますが、『ALCOM』はどこかのフォルダをちょっと開いてみた、といったような手軽さでパッと起動します。
既にVCCをインストールして使用しているのであれば、それまでのプロジェクトやパッケージ管理状況が参照され、『ALCOM』をインストールした時点でそのまま運用を引き継げます。
また、パッケージマネージャでは複数または全てのパッケージをまとめて一度にアップデートできます。アップデートそのものも不思議なくらい高速です。
GUIとしても日本語表記を基本としておりスッキリした印象。アップデート等を完了した時のポップアップアニメーションがキビキビとしているのも軽さを感じる一因かもしれません。

『vrc-get』はVCC CLIの代替ツールとしてだけではなく、より多くの機能を実装することを目指して開発が続けられています。GUI版である『ALCOM』は『vrc-get』の機能群を使用しているので、これからの開発がどのように進むか楽しみですね。
「MacOS/LinuxでVCCを使いたかった」という方には強力な選択肢が登場したことになります。ぜひ試してみてください!
投稿者プロフィール

-
タスク崩せない人です
記事中でTrasque本人が使用しているアバターは
以下に権利表記を示すとともに、直接使用許諾の確認を頂いております
・『ナユ』『プラチナ』:有坂みと 様
・『キプフェル』:もち山金魚 様
・『ヌノスプ』:©トノダショップ 様
最新の投稿
クリエイター・コンテンツ2025年4月1日第3回『VRCムービーアワード』エントリー作品を一挙に紹介。一次審査終了まもなく!あなたの好きな作品を見つけよう
VRChatイベント2025年3月28日VR劇団『maropi工房』最新オリジナル演劇『走馬灯プランナー』上演!脚本からワールド作りまで自作にこだわり続け、およそ1年半で早くも5作目へ
VRChatイベント2025年3月27日“NHKでも紹介された”アバターランウェイイベント最新回『1Dozen Collection Col.3』が明日開催!前回のレポートもお届けします
コラム2025年3月4日【コラム】うしくんマネー教室【第3回】今度は“消費税の確定申告”!? インボイス制度を知っておこう