驚異の1個8g。最大10時間持続するモバイルモーションキャプチャー『Mocopi』発表。12月中旬より予約開始。

2022年11月29日。ソニー株式会社よりモバイルモーションキャプチャー『Mocopi』が発表されました。

価格は6個入りで49,500円(税込)。予約開始は12月中旬を予定。発売は1月下旬を予定。

小型・軽量な装備で全身の動きを捉えるモバイルモーションキャプチャー『mocopi』発売

1個当たり驚異の8g

VRで利用される代表的なトラッカーデバイスは1個当たり75g前後。

Mocopiは1個当たり8gと驚異的に軽いです。

軽量化されていることもあり製品自体も小さく、フィットネストラッカーやスマートウォッチ、リストバンドのようなスマートさを実現しています。

VRデバイスはサイズが大きく見た目がゴツゴツしている。宅配便が来た時にドアを開けるのを躊躇してしまうと思いがちでしたが、本製品を利用すればこの悩みから解放されると思います。

本製品は外での活用も想定されています。丸型でカラフルなデザインをしているので、オシャレなファッションをしている人、またはスポーツマンのように見え、精密なマシン感はほとんどありません。

稼働時間は最大10時間

従来のトラッカーデバイスの稼働時間は7～10時間。

本製品は最大10時間と飛躍的向上しているわけではありませんが、比較的長時間利用可能と言っても良いでしょう。

また、「1回で10時間もプレイしない」というVRユーザーが多く、VRデバイスを装着したまま睡眠するVR睡眠ユーザーでも『遊び時間＋睡眠時間』が10時間を超えることは珍しいのではないかと思います。

外で活用する時も、ランニングなどの運動、娯楽施設での鑑賞など、自分の動作を10時間以上記録することは滅多にないと思うので、その点も安心できるポイントです。

スマホ1台で接続可能

公式サイトによると、スマホ単体で利用することが可能です。

上記の環境であれば動作確認されています。

Xperia 5IV公式サイト

アプリについて

アプリを起動することでペアリング画面が上の写真のように表示されます。

ペアリングが完了すると、色ごとの装着位置が表示されるので、アプリに従い装着します。

装着後はキャリブレーション。基本姿勢→1歩前→基本姿勢でキャリブレーション完了です。

これでスマートフォン上での録画が可能になりました。

そのほかのアプリの機能として

・アバターの追加（VRM形式のみ）
・グリーンバックなどの背景変更
・動作反転
・音声の録音（リップシンク可）

記録されたデータは2種類の形式に変換することができます。

動画：MP4（1920*1080）
モーションデータ：BVH（50fps）

また、リアルタイム送信も可能です。
※PCでの専用の接続設定が必要になります。

詳細は公式動画をご覧ください。

動作確認済みシステム

※モーションデータのリアルタイム送信にはmocopi Reciever Pluginが必要になりますので開発者向けサイト(12月15日公開予定)からお持ちのPCにダウンロードをお願いいたします。

Quest2単体でフルトラVRChatできる可能性も

本デバイス公開に当たり、VRChat.incのCTO兼　共同設立者であるジェシー・ジョードリー氏よりコメントが寄せられています。

VRChatは、PC用VRヘッドセットを用いたフルトラッキングの領域で業界を牽引してきました。今回、ソニーの『mocopi』の登場により、スタンドアローン型VRヘッドセット向けにも同機能を提供できることを嬉しく思います。市場には様々なVRヘッドセットが登場しています。『mocopi』と組み合わせて、あらゆるヘッドセットのユーザーにVRChatのフルトラッキング機能を存分に体験してもらいたいと考えています。

引用元：小型・軽量な装備で全身の動きを捉えるモバイルモーションキャプチャー『mocopi』発売

VRChatをフルトラッキングで遊ぶ場合はPCVRが必須要件でした。

ですがこのコメントや対応端末を見る限り、Quest2と同じOSであるAndroidでの動作が確認されており、しかもリアルタイム送信を実現されている。

つまり、Quest2ユーザーがフルトラッキングで遊べる時代が目の前に来ていることを示唆していると思われます。

また、株式会社HIKKYのCEOである舟越靖氏からもコメントが寄せられています。

本製品を発表した　株式会社HIKKY CEO　舟越 靖氏　によるコメント

ソニーのような国際的な企業が、スタートアップであるHIKKYやクリエイター達が奮闘する、勢いはあれど若い新市場に対して「攻めた」製品でアプローチしていただけることを大変嬉しく思っています。このようなデバイスは我々の手で開発・販売するにはハードルが高く、けれども市場の本質的な課題解決には必須のものです。日本が世界に誇るソニーの技術力やノウハウで提供される今回のデバイスは、多くのクリエイティブレボリューションの機会を創るものだと、確信しております。

小型・軽量な装備で全身の動きを捉えるモバイルモーションキャプチャー『mocopi』発売

世界的なメタバースプラットフォームを創造したVRChatと、世界的なメタバースイベントを創造したHIKKYからコメントが寄せられているということは、今までのVR環境にイノベーションを起こすデバイスとして十分期待できるのではないでしょうか。

なお、株式会社HIKKYが発表した新ソリューション『Unlink』の提携デバイス第1弾としてmocopiが採用されております。

株式会社HIKKY、新ソリューション「unlink（アンリンク）」を発表。第一弾としてソニー新製品「mocopi(モコピ)」と連携

製品情報

投稿者プロフィール

あまねこ

あまねこ

写真を通じた現実とメタバースの接続を模索

最新の投稿

この著者の記事一覧

• バーチャルマーケット2023.02.20【速報】バーチャルマーケット2023summer開催。7月15日～30日まで
• 書籍2023.02.14VTuber初の大賞作家誕生！ バーチャル美少女ねむ『メタバース進化論』で「ITエンジニア本大賞2023」ビジネス書部門大賞を受賞
• ツール2023.02.12メタバース内で音楽を活用する方のためのJASRAC申請ガイドライン
• VRChat2023.01.09[Interview] Lag:N/A Discovers the Significance of Sword Dancing at Overseas Events and the Potential of Metaverse Sword Performance