『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』の使い方

VRChatのワールドに設置することのできる、バーチャルに関するイベントカレンダーやポスターなどのアセットが、有志の手によって配布されています。

これらを取りまとめたものがVRChat向け自動更新ポスターまとめです。

本記事では『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』のポスターの設置方法について解説します。

VRChat向け自動更新ポスターまとめ
■配布先 https://pokemori.booth.pm/items/2401621

画像読み込み (Image Loading) への移行に伴い、同機能の解像度制限のため、『バーチャルライフマガジン壁新聞』は『VRChat自動更新ポスターまとめ』とは別のアセットとして分離しました。
https://vrlifemagazine-2.booth.pm/items/4549750

『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』の概要

VRChatのワールドで外部画像を取得する手段として、Image Loading (ImageDownloadスクリプト / VRCImageDownloaderクラス) という機能があります。

しかしこの機能には、ワールド全体で5秒ごとにしか読み込みを行えないレート制限があります。

さらに、Questで画像が反転する不具合があるため、クロスプラットフォーム対応ワールドでは、利用することがきわめて難しい状態が続いています。

また、SDK2のVRC_Panoramaのみに対応しているポスターもあります。SDK2はすでに配布を停止しており、Questでは正常に動作しない不具合があります。SDK3においても、Image Loadingは最近実装された機能であり、上記不具合があることもあって、VRCUnityVideoPlayerを利用しているポスターもあります。こちらも5秒ごとにしか再生を開始できないレート制限があります。加えて、Questでは同時に一つの動画しかデコードできないため、1つ目の動画を再生中に2つ目の動画を読み込めず、本来の使い方で動画プレイヤーを設置しているワールドでは競合して正常に動作しない可能性が高くなります。その上、VRCUnityVideoPlayerから読み込めるURLのホワイトリストには、GitHub Pagesなど、動画の差し替えが行えるドメインは基本的に登録されておらず、帯域制限の問題があるものの一応利用できていたGoogle Driveも2023年3月にホワイトリストから削除されました。

それらの問題をできるだけ回避して、利用しやすくしたのが本アセットです。

Questで画像が反転するVRChatの不具合に対策済みです。さらに不具合修正後に再度反転しないように工夫しています。

本記事では、VRChat CreatorCompanion (VCC) 2以降で、ワールドのアップロードができることを前提知識としています。

VRChat SDK – Worlds 3.1.11以降へアップデート

本アセットはVRChat SDK – Worlds 3.1.11以降の機能を利用しているため、配置先のプロジェクトが古いバージョンを利用している場合、あらかじめアップデートしておく必要があります。

VRChat CreatorCompanion (VCC) で、配置先プロジェクトのManage Projectボタンを押します。

VRChat SDK – WorldsLatest Version列をクリックします。

UdonSharpのインストール

本アセットはUdonSharpを利用しているため、配置先のプロジェクトへインストールされていない場合、あらかじめインストールしておく必要があります。

VRChat CreatorCompanion (VCC) でプロジェクトを選択し、UdonSharpします。

VRChatイベントカレンダー公式アセットの導入

本アセットは、VRChatイベントカレンダー公式アセット v2 へ依存しているため、あらかじめ同アセットをインポートしておく必要があります。

次のページから、v2のZIPファイルをダウンロードします。

https://vrceve.booth.pm/items/4004966

展開してunitypackageを取り出し、配置先ワールドのUnityプロジェクトへインポートします。

もしMacを使っている場合、ZIP展開時にデフォルトでは中のunitypackageまで展開してしまうので、入れ子のアーカイブが展開されないようにする必要があります。 https://community.gamedev.tv/t/mac-users-solution-no-unitypackage-asset-in-the-zip-file-attached/97470 ※英語

アセットのダウンロード

次のいずれかのページからZIPファイルをダウンロードします。

※ログインしていない場合、ログイン画面が表示されます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-4-2.jpg画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-4-4.jpg

展開してunitypackageを取り出し、配置先ワールドのUnityプロジェクトへインポートします。

『UdonSharp』や『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』などのパッケージには、C#スクリプト(.csファイル)が含まれています。C#スクリプトは、コードの書き方によってインストール、もしくはインポートした時点で実行されます。つまりWindowsでいうところのexeファイルをダウンロードし、Windowsのブロックを回避して強制実行するのと同じです。SDK3向けギミックを配布するときにはC#スクリプトの同梱がほぼ必須となりましたが、信頼のおけるパッケージやアセット以外はインストール、インポートしないようにご注意ください。unitypackageの場合は、UnityPackageUnPackerを利用すると、.unitypackageファイルを展開してC#スクリプトの中身をチェックできます。

ワールドへの配置

vrchat-postersフォルダに入っているSDK3-postersプレハブを、シーン上の任意の場所に配置します。

プロジェクトへVRChat Client Simulatorがインストールされていれば、再生ボタンを押すと、WASDキーで移動して動作を確認できます。

ポスターごとに配置場所を変える

ヒエラルキー上のArmature内の各オブジェクトのTransformを変更することで、ポスターごとに位置・回転・拡大/縮小を自由に変えることができます。

特定のポスターのみを表示する

  1. ヒエラルキー上のArmature内のオブジェクトで、表示したいポスター以外を選択します。
  2. 選択した状態で、インスペクターのTransformの拡大/縮小 (Scale) の X Y Z すべてへ 0 を入力します。
  3. ヒエラルキー上のプレハブインスタンスルート (SDK3-posters) のTransformを変更して、任意の位置へ配置します。

フィードバックサイトへ投票のお願い

最初に述べたとおり、VRChatで自動更新されるポスターを作るにあたっては、様々な問題があります。VRChatはCannyというサービスを利用してフィードバックサイトを開設しており、これらの問題に対する改善要望がいくつか投稿されています。

ぜひ各投稿へ vote (投票) をお願いいたします。

投票の仕方

  1. 上のツイート内のCannyへのリンクを開きます。
  2. LOG IN TO VRCHATボタンを押します。
  3. VRChatのログインページが出てきたらログインします。
  4. 「Canny Would Like to Connect to Your VRChat Account」という、Cannyからの連携を許可するか確認するページが表示されるので、Yes!ボタンを押して連携を許可します。
  5. 数字が書かれたボタンを押してvote (投票) します。数字の上の △ が青色になればvote完了です。

投稿者プロフィール

100の人
100の人VRM Converter for VRChatを作っている人
夢の研究をしているなりたい勢のグレイシア変身してる布の付喪神