
VRChatのワールドに設置することのできる、バーチャルに関するイベントカレンダーやポスターなどのアセットが、有志の手によって配布されています。
これらを取りまとめたものが『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』です。
本記事では『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』のポスターの設置方法について解説します。
画像読み込み (Image Loading) への移行に伴い、同機能の解像度制限のため、『バーチャルライフマガジン壁新聞』は『VRChat自動更新ポスターまとめ』とは別のアセットとして分離しました。
https://vrlifemagazine-2.booth.pm/items/4549750
目次
『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』の概要
VRChatのワールドで外部画像を取得する手段として、Image Loading (ImageDownloadスクリプト / VRCImageDownloaderクラス) という機能があります。
しかしこの機能には、ワールド全体で5秒ごとにしか読み込みを行えないレート制限があります。
さらに、Questで画像が反転する不具合があるため、クロスプラットフォーム対応ワールドでは、利用することがきわめて難しい状態が続いています。
また、SDK2のVRC_Panoramaのみに対応しているポスターもあります。SDK2はすでに配布を停止しており、Questでは正常に動作しない不具合があります。SDK3においても、Image Loadingは最近実装された機能であり、上記不具合があることもあって、VRCUnityVideoPlayerを利用しているポスターもあります。こちらも5秒ごとにしか再生を開始できないレート制限があります。加えて、Questでは同時に一つの動画しかデコードできないため、1つ目の動画を再生中に2つ目の動画を読み込めず、本来の使い方で動画プレイヤーを設置しているワールドでは競合して正常に動作しない可能性が高くなります。その上、VRCUnityVideoPlayerから読み込めるURLのホワイトリストには、GitHub Pagesなど、動画の差し替えが行えるドメインは基本的に登録されておらず、帯域制限の問題があるものの一応利用できていたGoogle Driveも2023年3月にホワイトリストから削除されました。
それらの問題をできるだけ回避して、利用しやすくしたのが本アセットです。
Questで画像が反転するVRChatの不具合に対策済みです。さらに不具合修正後に再度反転しないように工夫しています。
本記事では、VRChat CreatorCompanion (VCC) 2以降で、ワールドのアップロードができることを前提知識としています。
VRChat SDK – Worlds 3.1.11以降へアップデート
本アセットはVRChat SDK – Worlds 3.1.11以降の機能を利用しているため、配置先のプロジェクトが古いバージョンを利用している場合、あらかじめアップデートしておく必要があります。
VRChat CreatorCompanion (VCC) で、配置先プロジェクトのManage Projectボタンを押します。

VRChat SDK – WorldsのLatest Version列をクリックします。

UdonSharpのインストール
本アセットはUdonSharpを利用しているため、配置先のプロジェクトへインストールされていない場合、あらかじめインストールしておく必要があります。
VRChat CreatorCompanion (VCC) でプロジェクトを選択し、UdonSharpを⊕します。

VRChatイベントカレンダー公式アセットの導入
本アセットは、VRChatイベントカレンダー公式アセット v2 へ依存しているため、あらかじめ同アセットをインポートしておく必要があります。
次のページから、v2のZIPファイルをダウンロードします。
https://vrceve.booth.pm/items/4004966

展開してunitypackageを取り出し、配置先ワールドのUnityプロジェクトへインポートします。

もしMacを使っている場合、ZIP展開時にデフォルトでは中のunitypackageまで展開してしまうので、入れ子のアーカイブが展開されないようにする必要があります。 https://community.gamedev.tv/t/mac-users-solution-no-unitypackage-asset-in-the-zip-file-attached/97470 ※英語
アセットのダウンロード
次のいずれかのページからZIPファイルをダウンロードします。
※ログインしていない場合、ログイン画面が表示されます。
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展開してunitypackageを取り出し、配置先ワールドのUnityプロジェクトへインポートします。
『UdonSharp』や『VRChat向け自動更新ポスターまとめ』などのパッケージには、C#スクリプト(.csファイル)が含まれています。C#スクリプトは、コードの書き方によってインストール、もしくはインポートした時点で実行されます。つまりWindowsでいうところのexeファイルをダウンロードし、Windowsのブロックを回避して強制実行するのと同じです。SDK3向けギミックを配布するときにはC#スクリプトの同梱がほぼ必須となりましたが、信頼のおけるパッケージやアセット以外はインストール、インポートしないようにご注意ください。unitypackageの場合は、UnityPackageUnPackerを利用すると、.unitypackageファイルを展開してC#スクリプトの中身をチェックできます。
ワールドへの配置
vrchat-postersフォルダに入っているSDK3-postersプレハブを、シーン上の任意の場所に配置します。

プロジェクトへVRChat Client Simulatorがインストールされていれば、再生ボタンを押すと、WASDキーで移動して動作を確認できます。

ポスターごとに配置場所を変える
ヒエラルキー上のArmature内の各オブジェクトのTransformを変更することで、ポスターごとに位置・回転・拡大/縮小を自由に変えることができます。

特定のポスターのみを表示する
- ヒエラルキー上のArmature内のオブジェクトで、表示したいポスター以外を選択します。
- 選択した状態で、インスペクターのTransformの拡大/縮小 (Scale) の X Y Z すべてへ 0 を入力します。
- ヒエラルキー上のプレハブインスタンスルート (SDK3-posters) のTransformを変更して、任意の位置へ配置します。
フィードバックサイトへ投票のお願い
最初に述べたとおり、VRChatで自動更新されるポスターを作るにあたっては、様々な問題があります。VRChatはCannyというサービスを利用してフィードバックサイトを開設しており、これらの問題に対する改善要望がいくつか投稿されています。
ぜひ各投稿へ vote (投票) をお願いいたします。
投票の仕方
- 上のツイート内のCannyへのリンクを開きます。
- LOG IN TO VRCHATボタンを押します。
- VRChatのログインページが出てきたらログインします。
- 「Canny Would Like to Connect to Your VRChat Account」という、Cannyからの連携を許可するか確認するページが表示されるので、Yes!ボタンを押して連携を許可します。
- 数字が書かれたボタンを押してvote (投票) します。数字の上の △ が青色になればvote完了です。
VRChat向け自動更新ポスターまとめ
■配布先 https://pokemori.booth.pm/items/2401621