そろそろ寒くなってきたなあ、今年の紅茶は何を買おうかな…なんて考えていた12月上旬頃、Twitterに流れてきたイベント告知。
ボストン茶会事件って何!?よくわからないけど史実に基づいて紅茶の箱を海に投げるイベントらしい!楽しそう!というパッションでイベントに参加してきました。
※参加するにあたり元の事件を自分でも調べました。恥ずかしながらこのイベントが無ければ知ることがなかったでしょう。勉強になりました。
ボストン・ティーパーティーの流れ ~簡単な3ステップ~
①演説を聞く
ボストン港の現状の軽い説明を兼ねた演説を行いながら、参加者が合いの手、野次を投げていきます。
※やりとりの一部抜粋、省略している部分があります
主催者「我々は今まで、総督に船を追い返すよう再三求めてきたが、我々の要求が正式に却下されたとの知らせが入った」
参加者達「ひでえ話だ!」「なんだとー!」「許せねえなあ!?」
主催者「泣き寝入り以外に我々にまだできることはあるだろうか!?」
参加者達「「「ボストンの港をティーポットに!!!!!!!!!!!」」」
主催者「よろしい、今宵、国王陛下のためにティーパーティーを開催しよう」
なお、野次に慣れていない参加者達のために事前に練習もさせてくれる親切仕様。
主催者のいとよさん曰く「野次が無いと恥ずかしくて演説できないので…」とのことでした、皆で雰囲気を盛り上げましょう!
②茶箱を海に投げ入れる
船に乗り込み、積荷の茶箱を海に投げ入れていきます。
史実通り342箱詰まれたお茶を飲み込み、紙吹雪が舞う中ボストンの海は紅茶色へ…
③自由の象徴、コーヒーを飲んでリラックスする
茶箱を投げ入れた後の港にはコーヒーセットが準備されています。
中には紅茶の入ったティーカップもありますが、こちらは海に投げ入れることが可能です。
イベント開催日は大盛況で、主催者のいとよさんの体力が持つ限り、参加者がいる限り新インスタンスで同じ流れを行っていました。
第二回の予定は今のところ無いそうですが、ワールド自体はパブリック化されているので
個人でボストンティーパーティーを開くことも可能です。
海で紅茶を作ってみたい方は行ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに一人で342箱全て投げ入れるのは苦労しますので、何人かのフレンドと行くのをおすすめします。
主催者いとよさんへインタビュー
ここからは、主催者のいとよさんへ伺った話を掲載させていただきます。
ーイベント開催のきっかけはなんですか?
高校生の頃、大好きな世界史の授業でこの事件を習ったとき、暴力的なのに優雅な名前でとてもユーモラスだと感銘しました。そして、この事件に「アメリカなるもの」の出自を感じました。
さて、このVRChatはアメリカのサービスです。随所から「アメリカなるもの」を感じますよね。
私たちは日本人ですが、VRChatを通して「アメリカなるもの」の片鱗に触れ、基底現実の日本社会とは異なる「香り」に皆惹かれていると思います。
そういった下地がある私たち日本人ユーザーに、「純度100%のアメリカなるもの」をぶち込んだとき、私たちのアイデンティティはどのように変わるのか、それを試してみたいと思いました。
非常にエンタメ性が高い事件ですが、「VRによる他国の歴史の体験」がエンタメ以上の力を持つのか否か。非常に興味深く、かつ危険な試みとなります。
最後に、私はプログラミングができないので、海が紅茶に変わるギミックを作れませんでした。しかし、Twitterで「誰か作って」と無責任におねだりしたところ、フレンドの留奈さんが作ってくださいました。これをきっかけに実現することができましたので、本当に感謝しています。
ーコーヒーと紅茶ではどちらがお好きですか?
チーズケーキならコーヒー、スコーンなら紅茶というように、好き嫌いというよりは一緒に食べるものによって変えています。どちらも好きではありますが、カフェインを飲むと眠れなくなるので、飲むのは金曜日と土曜日の昼に限っています。ボストン・ティーパーティーのイベント中は、暖かいココアを飲んでいました。
ー何かお知らせしたいことがあれば教えてください
ワールド「仮想山 観心寺」では、お墓を建てることができます(現在約120基)。まだまだ募集していますので、ぜひ一度お参りください。
これからも気まぐれに「一度やってみたかった」を実現していきたいと思いますので、よろしくお願いします!
昔、北アメリカの十三の州はイギリスに植民地として支配されていた。
植民地の代表者には投票権が無いのに一方的に決められて課税されたり、イギリス東インド会社が植民地で茶葉を独占販売するのを勝手に許すことで植民地の人間たちは大変怒っていた。
そんな折、渦中のイギリス東インド会社の茶葉を載せた船がボストン港に停泊したことにより
「自由の息子達」と称される愛国急進派たちがインディアンに扮して
積荷の茶葉を全て海に投げ捨てたのだ!
アメリカ独立戦争のきっかけともなった事件である。
ボストン茶会事件(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E8%8C%B6%E4%BC%9A%E4%BA%8B%E4%BB%B6
代表なくして課税なし(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%A6%E8%AA%B2%E7%A8%8E%E3%81%AA%E3%81%97
世界史の窓
https://www.y-history.net/appendix/wh1102-014.html