VR法人HIKKYがNTTドコモから65億円の資金調達。VRメタバースに住む私たちにはどんなメリットがあるの?

「バーチャルマーケット」を始めとしたVRサービスを提供する株式会社HIKKYとNTTドコモが資本業務提携を結びました。

その資金調達額は65億円。

今後2社がタッグを組んでメタバースの世界を盛り上げていくそうです。さてさて、メタバースな世界に住む私たちにはどんな影響が起こるのでしょうか?

資金調達の目的は?

今回の資金調達は主に以下の項目の強化に費やされるそうです。

・オープンメタバースの開発、サービス提供
・Vket Cloudエンジンの開発体制の強化
・バーチャルマーケット事業の開発体制の強化
・海外展開を含めた事業拡大

これらは、HIKKY自社開発のVRコンテンツ開発エンジン「Vket Cloud」を始めとした、VR関連サービスの開発体制の強化、同エンジンを用いたオープンメタバースの開発・運営、バーチャルマーケットやVket Cloudを含むVRサービス事業の国内外への拡大、組織基盤強化といった形で使われることになるとHIKKYは発表しています。

先月Facebookが社名をMETAに変更した影響で、私たちVRユーザーが日常的に過ごしている空間に『メタバース』という名前が再定義された訳ですが、現在のメタバースは陸の孤島のようなもの。

それぞれの島の間では交通機関が殆どなく、プラットフォーム外の人が交流したり、文化を広めることが難しい状況です。

そんな中、HIKKYは『オープンメタバース』という概念を提唱。アクセスしている誰とでも体験を共有できる、使っているデバイスやアプリに関係なくみんなが繋がる事の出来る、そんな未来の実現に向けて取り組んでいくそうです。

クリエイターやコミュニティー、私たちの生活はどうなるの?

自由に表現が出来て、何者にもなれる、そんなユーザークリエイトな文化が魅力の仮想世界。

相次ぐ大企業の参入で私たちが築き上げてきた文化はどうなってしまうの?と心配になってしまうユーザーも多いのではないでしょうか。

ですが、今回の業務提携は私たち“VR市民”にとって追い風となりそうです。

もともとHIKKYは『あらゆる人が輝ける世界を実現したい』という思いから会社を設立しています。しかしながら、まだまだ黎明期であるメタバースの世界は経済圏が確立しておらず、VRユーザーの持つ高いクリエイト力に対し、存分にリターンを還元できない問題を抱えていました。

ですが今回のNTTドコモとの業務提携で、こうした資金力の問題も大きく改善されることが期待されます。

VR内で活躍するクリエイターはもちろん、今まで何らかの理由で現実世界で活動することが難しかった人なども、これからはバーチャル世界で活躍出来る未来が来るかもしれません。