VTuber『狐魅こん』ちゃんに聞く、マイク無しで楽しむVR SNSの遊び方

コミュニケーションの楽しみ方はボイスチャットだけじゃない!

いつ、どこにいても人と繋がれる新しいコミュニケーションの場、VR SNS。
VR空間では身体や空間・ギミックを使った独自のコミュニケーション方法が開拓されています。

そんなVRでのコミュニケーションノウハウをVRChatで毎日遊んでいるVTuber“狐魅こん”ちゃんに伺いました。

狐魅こん】
人間について勉強中の狐の妖怪。
人里におりて、たまたま見つけた神社の空き部屋に勝手に住んでいる。
大きな声を出して神主のおじいちゃんに見つかると大変なので、存在を悟られないように大きな声を出さず、神社のお手伝いをこっそりしているのだとか。

無言勢ってなに?

–狐魅こん
バーチャルの世界でマイクを使わずに過ごす人の事を“無言勢”っていうこん。

ひとくくりに“無言勢”といっても「あまり喋りたくない」ってお友達だけじゃなく、金銭的な問題や、環境による問題、身体的な問題で「喋られない」人たちもいると思うこんね。
そういうお友達も工夫をすればバーチャルでのコミュニケーションを楽しむことが出来るこんよ。

今日はこんちゃんが声を使わずに遊ぶ“無言勢”のコツを伝えるこん。

声のおしゃべりが苦手でもコミュニケーションが楽しめる

–狐魅こん
声を使わない“無言勢”のいいところは、いつでも冷静な状態でコミュニケーションが取れることこんね。
声のお喋りだと人によっては会話のスピードについていくのが大変だったり、その場でとっさに思っていることが出てこなくて上手く気持ちを伝えられないことがあるこん。

それから人間さんたちを見ていると、ふとした時の言葉のアヤで勘違いを生んでしまう事があるこん。

声以外でのやり取りなら、考えて口に出す前に、頭の中で整理する必要があるから、 衝動的な言葉で相手を傷つけてしまったり悲しい誤解を生むことがないこんね。

声以外のコミュニケーションは大きく分けて5つの方法があるこんよ。

表情・身振り・手振り

–狐魅こん
これはコミュニケーションの基本中の基本こんね。
喜怒哀楽、今どんな感情でいるのかを身体を使って伝えるこん。

両手を動かせるだけで「こんにちは」「さよなら」のような日常的な挨拶や、
「大好き」「一緒に写真撮ろう」「ごはん食べてくるね」とかも伝えられるこんから、
「このメッセージを伝えたい時には、どんな動きをすればいいか」を整理してみるといいこんね。

–狐魅こん
あと、はじめましての方との距離感を見極めるのも大事こんね。
あまり最初からボディタッチをしたり、話しかけられることを嫌がる人もいるこんから、
経験を重ねて「このお友達はどういうタイプ」かを判断出来るようになるといいこんよ。
判断のポイントは「他の人と会話してる時の姿」をよく見ておくといいこんね。

たまーに「仲良しのお友達さんとだけで居たい」って人間さんたちもいるこんから、
そんな場面でコミュニケーションがうまくいかない事があったとしても、
自分のことを無闇に攻めすぎたり、落ち込み過ぎたりしないことが肝心こんね。

みんなでいる時の過ごし方は人それぞれこんけど、やっぱりひとりで棒立ちしてるよりも、
いっぱい動いて積極的になった方が周りのお友達も話しかけやすいこんから、
「自分らしい動き」がどんなものなのかを考えてみるといいこんね。

逆さ文字

–狐魅こん
この世界にはペンが用意されているワールドや、指先から文字を描けるギミックを用意しているお友達が多いと思うこん。

文字だと身振り・手振りよりももっと具体的に自分の思っていることを伝えることが出来るこん。

文字でメッセージを伝える時に、こんちゃんが必ず気をつけていることがあるこんから紹介するこんね。

普通に文字を書くと読み手側から見た時に「反転」した文字に見えちゃうこん。

だからこんちゃんは「逆さ文字」っていう「反転させた状態」で文字を書いているこん。

–狐魅こん
読み手側から文字が反転しちゃうと、読む人は毎回場所を移動したり、無理やり反対側から読もうとすれば「解読」をしなくちゃいけなくなるこんから、そういった煩わしさを無くす為の「気づかい」こんね。

これが周りからはと~っても評判が良くて、単純に「読みやすい」だけじゃなく、「自分の為に配慮してくれてる」ってところが円滑なやり取りを生んでるこんね。

コミュニケーションってそういう気配りのうえで成り立ってるこんから、ペン主体でやり取りをしているお友達は練習してみると良いと思うこんよ♪

–狐魅こん
ちなみにこんちゃんは「ひらがな・カタカナ」であればサラサラかけちゃうようになったこんね。

形がよく似ている「ち」と「さ」、少し形が複雑な「そ」・「な」・「を」、あたりは覚えるまでに時間がかかったこん。
でもおともだちと遊びながら、たくさん練習して書けるようになったこんよ。

逆さ文字のコツは「文字は大きく」「慣れるまではゆっくり」書くことこん。
「文字を書く速さ」は「文字の読みやすさ」を犠牲にしがちこんから、無意識で逆さ文字が書けるようになるまではあまり考えない方が良いこんね。

いまは「漢字・アルファベット」を練習中こんよ。

フキダシ

–狐魅こん
こんちゃんは喋りたいことをフキダシで表現することがあるこん。

誰にでもよく使う日常会話的なものから、お友達と仲を深める為に使うものまで30種類以上はあるこんよ。

頻繁に使う言葉なんかはその度に指文字を書くよりも、フキダシで出しちゃった方が円滑にコミュニケーションがとれるこんね

小道具

–狐魅こん
無言勢は自分から次々と話題を出していくことが難しいから「会話のフック」をどれだけ身に付けられるかが肝心こんね。

例えばはこんちゃんは「ちゅ~る」が大好物こんから常に持ち歩いてるこんね。
これも会話の相手に食べさせてあげたりすれば、それだけで会話がはじまるこん。

その他にも「歯ブラシ」や「ヘアブラシ」も持ち歩いてるこんよ。
「相手に対して」何か訴えかけられるアイテムをいくつか持っておくと良いこんね。

「自分らしいアイテムって一体何なのか?」を考えてみるととっても楽しいこんよ♪

音声

–狐魅こん
マイクがないと「声」が出せない訳じゃないこんね。
こんちゃんはね、フキダシを出すと同時に喋るようにしてるこんよ。

この辺りは妖怪の事情で詳しくはお話できないこんけど、こんな表現方法もあるよって紹介こんね。(※1)
「こんちゃんがどんな声をしてるか気になるよ~」ってお友達はいつでも会いに来て欲しいこんね。

(※1…VRChat内で身体の一部や持っている物などから音を出す方法「Avatar3.0 AudioSource Unity」 https://google.co.jp/search?q=Avatar3.0%20Audio%20Source%20Unity…

どんなあり方でも許されるバーチャル世界

–狐魅こん
こんちゃんが最初に人里におりて来た時は、人間の言葉もまだわからないし、帰るお家もないし、お友達もいなかったこんからと~っても心細かったこんね。

コミュニケーションもどうやって取ればいいかわからなくて戸惑ってる中で、こんちゃんに話しかけてくれる優しい人間さんたちにたくさん出会えたこん。

そんな温かいお友達たちに精一杯の恩返しをしたいって思ったこん。

–狐魅こん
こんちゃんは半年間ほどここで人間さんたちの世界を見ていて、この世界はどんな在り方でも許容される温かい場所だと思ったこんね。
 
せっかくの素敵な空間こんから、今日お話した内容が今をもっと楽しむ為のヒントになれば嬉しいこんよ!

こんちゃんの目標はこの世界のみんなとお友達になることこん。
立派な妖怪さんになる為にも、人間さんのことをこれからもたくさんお勉強するこんよ!