VRゲームに慣れていない人にとって『VR酔い』は最大の問題かと思います。
楽しく遊んでいたくてもやはり体質によって酔いやすい・酔いにくいというのはどうしてもありますし、慣れている人でも長時間のプレイをしていたり動きの激しいゲームワールドに行くと酔ってしまう人も多いのではないでしょうか?
せっかくVRで遊ぶなら体に負担なく楽しい時間を過ごしたいですよね。そこで今回はVR酔い対策の方法をいくつかご紹介したいと思います。
目次
そもそもなぜVR酔いが起こるのか?
VR酔いの原理は基本的に乗り物酔いの原理と同じです。
目で見ている情報と実際の体の動きにズレが生じると、脳が混乱し冷や汗や胃の不快感、吐き気などを催します。
特にゲームの場合は、非VR・VR関係なくフレームレートが低くなると酔いを催しやすくなります。
フレームレートとは、1秒に何コマ静止画が表示されるかの数値です。ゲームの映像はパラパラ漫画と同じく、静止画を連続して表示する事で、人の目には動きのある映像として見えるようになっています。
フレームレートの単位は、一般的にFPS(frames per second=フレーム毎秒)で表記されます。
例えばFPSが30だった場合、1秒間に30枚の静止画が表示されていることになり、FPSが120だと1秒間に120枚の静止画が表示されていることになります。(ちなみに日本のテレビはおよそ30fps)
FPSの値が大きければ大きいほど動きは滑らかに見えます。
フレームレートの確認方法
VRChatでは、今自分のPCがどれだけのFPS値が出ているかを確認することが出来ます。
クイックメニューを開いて、歯車の「デバッグ情報」からFPS値を見ることもできますが、「FPSとPingの表示」の切り替えで常時クイックメニュー上に設定することもできます。
クイックメニューを開いて左上にあるのが、FPS値とPing値です。
上記の画像の場合は、115FPS出ていることになります。
10~20FPSまで下がってしまうと映像がカクカクになり、VR酔いがより発生しやすい状態に陥ります。
FPSを上げるには…?
単刀直入に言ってしまえばFPSの値を上げるには、PCのスペックを上げることが一番。
そのほかにも、VRChatでの処理を軽くする設定も効果的です。
グラフィックの設定やアバターの表示制限、ネームプレートを消すのもマル。
操作の方法で酔いを軽減!
PCスペックも大切ではありますが、やはりどうしても肉眼の映像と比べゲームの映像は動きのズレが生じてしまうものなので、敏感な人は酔ってしまうもの…。
しかし、VRChatでは酔いやすい人でも快適に遊べるようなオプションがいくつか設定できるようになっています。
3人称視点での移動
ホロポート移動
メニューを開いて『歯車』を選択すると項目の中に『快適性』という項目があります。
こちらのマスの中にある『ホロポート移動』にチェックを入れると3人称視点での移動に変更できます。
カメラの位置が人間の目の位置にある一人称視点と違い、移動するときにキャラクターを背後で見ながら移動させたいところに歩かせることが出来るのがこちらの設定。
基本的にVR酔いは移動するときに発生しやすいので、酔いやすい人は移動の方法を3人称視点にすると酔いにくくなります。
トンネリングの使用
移動時にのみ視界の周りが変化し、正面にのみ焦点を集中させることで酔いが軽減される機能です。
回転の設定
『回転のスナップ』にチェックを入れると回転時、固定の角度になります。
チェックを外している状態だと無段階に回転するため、視線と動きのズレが生じやすく酔いやすいですが、こちらを設定と視点がパパっと切り替わるので酔いにくいです。
VRChatのほか、多くのVRゲームなどで設定が採用されているので設定を見てみましょう!
背の高いアバターの使用
背が低いアバターを使うと、移動速度やジャンプの高さは変わらないにも関わらず視界の動きが大きくなったり、VRの場合はリアルの身長との違いによって、酔いを起こしやすくなります。
なので、背の高い(≠リアルの身長)アバターの使用やアバターの大きさを変更するのも方法の一つです。
アバターの大きさの変更は「メニューボタン」長押し(デスクトップは「R」押下)→「エクスプレッション」→「クイックアクション」→「アバターの身長」から。
※ワールドによっては、身長の変更が許可されていない場合もあります。
なお、今回紹介した機能はアバターの使用を除いて「VR」限定の機能になっています。
デスクトップの方は、現時点ではマウスの感度での調整が主になります。
酔いにくい体質づくり
それでも酔ってしまう、酔いが怖い…!と言う方は、酔い止め薬を服用するのも1つの手。
VRで遊ぶ30分~1時間前に酔い止め薬を飲んでおけば酔いの軽減が期待できます。酔い止めを服用することにより、酔い防止になるだけでなく、「酔ってしまったらどうしよう…」という不安を解消出来て安心感が増すのがいいですね。
VR酔いはある程度遊んでいるうちに慣れが生じてくるものなので、最初のうちは酔い止めを飲んでから遊ぶ…と言った手もアリです。
また、酔いは三半規管のバランスの崩れにより発生するので、三半規管を正常な状態にするために唾液の分泌を促すのも酔い対策になります。
梅干しやレモン、酸っぱいお菓子などで唾液の分泌を促すと酔いにくくなりVR酔い対策に効果的です。
そして何より…VR酔い対策について色々ポイントを挙げてきましたが、一番大切なのは疲れる前に休みを入れること!
酔ってきたなと感じたら無理せず休憩を挟み、楽しくVRを遊んでくださいね。
VR酔いと酔い止めの関係性についてはこちらもご覧ください!
VRChatで楽しむ薬剤師の方にお話を伺いました!