VRChatを知らない人にVRコミュニティを説明するの難しすぎる件

みなさんVRChat楽しんでますか?
アバターの姿を介して対面でコミュニケーションが取れるVRChat。
コミュニケーションが主体のゲームなのでVRChat沼にどっぷり漬かってる人は間関係がどんどんVR一色になったり。

でもそうじゃない人にとっては何のことやら分からない事だらけ…。

そういう訳で、VRChatの中で今何が起きているのかとか、どういう事がトレンドなのかとか、VRを全く知らない人でも理解できるよう、ポイントを書き記しておきます。

VRChatの文化について

先ほども言った通り、VRChat(およびVR SNS)は『バーチャル上で人とコミュニケーションが出来る』という点が大きな魅力となっています。

勿論ゲームワールドで遊んだり、ひたすら景色を楽しむというのも遊び方の1種ですが、コンテンツの主軸はコミュニケーションをとる事を軸に開発がされています。

ユーザーが繋がるとコミュニティが出来上がり、コミュニティが出来上がるとそこには文化が形成されていきます。
現実でも村が出来るとお祭りが行われたり、村の戒律が定められたり、いろいろな文化が芽生えると思うのですが、VRでも同じく独自の文化が育まれています。

①カフェ・BAR

VRの中では〇〇カフェ、〇〇BAR、といった催し物が定期的に開催されています。

これは現実のカフェやBARのようにふらっと入って用を済ますお店というより、3D空間にお店を模ったワールドを作って、お店の人役とお客さん役に分かれ、接客という形でユーザー同士のコミュニケーションをとる遊びです。

なので言ってしまえばロールプレイ、ごっこ遊びです。
(ごっこ遊びというと「俺は本気でやってるんだ!」と怒る方もいるかもしれませんが、ふざけてやっているという意味合いで言ってるわけじゃないので誤解しないでね…)

つまり「カフェって事は何かお店の人が提供してくれるんだろうな」とか「BARだったらバーテンダーがいて何かお酒を売ってくれるのかな」という気持ちで遊びに行くとちょっとイメージとは違う体験をしてしまうかもしれません。

それぞれのカフェやBARではお店の内装が違ったり、コンセプトにこだわったものもありますが、基本的にはユーザーが集まって談笑をしていることが多いです。

カフェやBARといった催し物は、VRChatならカッコウさんが制作した「VRCイベントカレンダー」を見るといつ、どこで開催するのかが分かりますが、詳しいイベントの雰囲気や詳細などはTwitterで告知が行われることが多く、そういったものを知りたい場合はTwitterで主催者の方のアカウントを覗き見ると概要が分かるかもしれません。

②お砂糖

VRChatユーザーの間で言われる「お砂糖」というのは、現実の言葉で置き換えると「恋人」や「伴侶」と近しい概念の言葉です。

いつごろか語られ始めた言葉で、「お砂糖みたいに甘い関係」だとか「単なる照れ隠し」とか諸説ありますが、同性・異性・えっちな関係・プラトニックな関係、そういったものをすべてひっくるめた総称になります。

私の所感ですが、男女の異性パートナーは「お砂糖」と呼ばず、普通に恋人と呼んでいることが多いので、割と同性同士の「お砂糖」が目立つイメージがあります。

「お砂糖」の温度感も、ネトゲ恋愛のようなゲーム内でのロールプレイだったり、気心知れたトモダチ感覚だったり、はたまた現実でも体の関係を持っていたり、人によって様々です。

心のよりどころになる存在になることもあれば、共依存的な闇深な関係に発展してしまったり、そこはバーチャルと言えど現実の恋愛と同じく。
お砂糖についてのアレコレはこちらの記事を参照するといいかもしれません。

③アイドル

2020年暮れ~2021年現在、VRChatの間で急激に伸び始めた文化です。
アイドル、というとVtuberをイメージするかもしれませんが、どちらかというとこちらもロールプレイ色の強い文化になります。

おそろいのアバター改変を行う事が転じて同じ衣装を着る→アイドルユニットとしてチームを組む、といった形でメンバー内や仲間内のコミュニティを楽しもうというのが始まりです。

名前も現実のアイドルユニットをもじったパロディだったり、ユニークなチームがたくさんいます。

ただ、先ほど「ロールプレイ色が強い」と述べましたが、直近ではパロディではない独自のユニット名で、オリジナル曲を作り、VRの中でイベント公演を行うチームも現れ始め、本格的なアイドルがVR SNSで誕生するかもしれません。

④VR睡眠

VR機材をつけながら寝ることをVR睡眠と言います。
離れて暮らす友達・パートナーとも、まるですぐ傍にいるかのような感覚で一緒に寝ることができるのが楽しかったり、大勢のユーザーと寝るときは修学旅行のような気分を味わえるのが醍醐味のようです。

そんなに数は多くないですが、時折VRでお泊り会がイベントとして開かれることもあります。

アバター・ワールドの利権について

VRChatは自由な姿で仮想空間を歩き回れる場所です。
ですが中にはライセンスに反したアバターも多々あります。つまりNARUTOのアバターを使った人がワールドを走り回ってたり、ピカチュウが喋ってたり…。

現状それらを行ったからと言って運営から何か罰則があるわけではないですし、海外ユーザーでアニメやゲームの3Dモデルを着て遊んでいるユーザーは少なからずいます。

ですが日本コミュニティはクリエイターが多いこともあり、ライセンス関係には繊細です。
ユーザー同士のトラブルになる可能性が高いのでVRChatデフォルトアバターやBOOTHなどで購入したアバターを使うと安全です。

…しかし、このライセンスに関するルールも明確に運営から述べられているものではないので、あくまでも日本人ユーザー同士のマナーにすぎません。

運営から明示されているわけではないので、過度にライセンス違反を目の敵にして他者を攻撃したり、日本人コミュニティでの暗黙の了解をルールとして強制するのはナンセンス。

現状そこは「周囲を見つつ、場の空気を読んでうまいこと動いてくれ」という、中途半端で難しい回答になってしまいます。

「アバターはクリーンなものを使わなくてはならない!だからあんたもアバターを今すぐ変えろ!」と高圧的に言ったら嫌われるし、「別にそういうルールって決まってないモーン!」とライセンス無視のアバターを使ったり、他のゲームのデータをぶっこ抜きしたワールドで遊んでると怪訝な目で見られるし。まぁそういう事です。

ユーザー主体のVR SNS、今後の文化を築き上げるのは…?

遊びや文化、ルールまで、すべてがユーザー主体のVRChat。

ルールを決めるのは運営ですが、文化はユーザーによって作り上げられていくものなので、今後も新しい文化や流行が生まれてくるでしょう。

否、新しい文化を作るのはそこのあなた!なんですよ!