メタバースプラットフォーム「cluster」のクラスター株式会社は、『Cluster Conference 2023 in Summer』を開催し、今後の大規模なアップデート内容などについて発表を行いました。
clusterがいつも大事にしているのは「人類の想像力を加速する」
クラスター株式会社代表取締役CEO 加藤直人 氏のイベント冒頭での発言
そういうミッションの元、頑張っております。
今回、Cluster Conferenceの3つのテーマ「てざわり」「つながり」「はじまり」に沿って発表された内容の数々をYouTubeと会場の様子を交えご紹介します!
目次
てざわり
「生活のしやすさが大事になってくるフェーズ」として「てざわり」と題し、1つ目のテーマが発表されました。
プロダクトマネージャーのいかり氏が登壇し、発表を行いました。
新メインメニュー
スマートフォン版・PC版のメニューの刷新を発表。VR版については、鋭意開発中。
アバター・プロフィール・ストア・ワールドの情報にアクセスしやすく。
新アバターメイカーUI
cluster内でアバターが作れる「アバターメイカー」も新しく。
衣装がまとまるようになったり、髪や肌など細かい部分の色が変えられるように。
モーションの改善
3段階で歩く速さによって移動時のモーションが変わるようになるとのこと。
従来、スティックをゆっくり倒すことでゆっくり歩くことは出来ましたが「歩く」モーションは設定されていませんでした。
強くスティック倒す(PCでは、Shiftを押す)ことで、いままでより早く移動できるようにもなるようです。
ジャンプと着地についてもモーションが追加。モーションの改善は、リリース後もアップデート予定!
ステレオ対応
サブ音声から利用可能になり、音声に関するUIも変更予定。
ステレオ音源対応リリース後も、音周りについても改善予定。
つながり
2つ目のテーマは「つながり」
ソーシャルな世界clusterでのクリエイティビティが広がるように「人との繋がり」をテーマとして、2人目のプロダクトマネージャーのとみね氏が登壇しました。
写真フィード
写真フィードは、従来のSNSのように出先で気軽にclusterの人たちと「つながれる」機能です。
ワールド内から写真が投稿でき、いいねやコメントもすることができます。(イメージとしては、InstagramやFacebookのような?)
cluster内で撮った写真ということで「どこで撮ったか、どのイベントで撮ったか」というのが一目でわかるようになり、ワールド・イベントのページから「みんなが撮った写真」が見られるように。
スペース機能
せっかく中で楽しく遊んでいても、外から何をしているんだろう?といった問題や、cluster自体はPublicでの交流が簡単ですが、荒らしには弱いという問題を挙げました。
そこで、ワールドごとに建てられる個別の部屋(他のサービスでいうとインスタンスやルームなど)を「サーバー」という名称から「スペース」という名前に変更。
ワールド単位からスペース単位で遊びに行けるように。
スペースオーナーにスペース内のユーザーをキックなどをする権限が付与され、「初心者歓迎」「ゲームの話しよう」などの「タグ」を付けることもでき、興味のあるスペースに入ることで交流しやすくなる機能です。
ホームクラフト
ワールドを簡単に作れる機能「ワールドクラフト」と同様に用意されているテンプレートを基に、自分自身で「ホーム」をカスタマイズすることが出来る機能。
クラフトのチュートリアルも実装され、触ったことのない人でもクラフトが出来るように。
付随して「ワールドクラフト」に「マイホームパック」が追加。
写真フィード:8月初旬
スペース機能:8月初旬
ホームクラフト:再来週(7月第1週)
はじまり
最後は、clusterでいろんなことが「はじまってほしい・きっかけになってほしい」というテーマ。
3人目のプロダクトマネージャーうば氏が登壇します。
clusterツアー
「clusterがわからない」何をしたらいいのか?という意見から誕生したのが「clusterツアー」
エンターテインメント要素を大幅に追加したチュートリアルワールドのようなもの。
体験することで、操作方法やclusterの楽しみ方が知ることが出来るようになるみたいです。
clusterポイントと賞品チケット
clusterポイントを一定数集めると、商品チケットと交換できるようになります。
この商品チケットは、ストアの「チケット引換対象商品」と交換のでき、アバターやアイテムが無料で使えるように!
クリエイター向けの「チケット引換対象商品」説明会を6月29日20時より開催。
YouTubeでも様子を配信予定。
ミッション
ミッションをこなすことで前述のclusterポイントを獲得しながら、clusterについても学ぶことが出来るようになっています。
ビギナーシステムの導入
初心者であることがわかりやすくなるような指標を導入。
初心者でも遊びやすくするような機能も考えられているようです。
- トラベラー(VRChatのVisitorに該当):clusterを始めたばかりのユーザー・機能に制限有・前述のミッションをクリアすることでビギナーへとランクアップ
- ビギナー(〃New Userに該当):clusterに慣れてきたユーザー・数か月遊ぶと一般ユーザーへ
- 一般ユーザー(〃Userに該当)
ロビーの大改装
現在のロビーは、様々なユーザーが長時間溜まって交流している場ですが、渋谷のスクランブル交差点を中心とした街のようなロビーに刷新されます。
従来のワールドピックアップがパワーアップ!雑談スペースとしてカフェができたり、日替わりでストアの商品を見ることも出来るようになったり、弾き語りもできるライブステージも。
紹介内容はすべて7月中旬
テーマ以外の発表
イベントも最後に差し掛かり、加藤直人氏が再度登壇。
イベント冒頭で「人類の創造力を加速させる」と加藤直人氏が発言しましたが、クリエイターをとても重視しており、クリエイター向けの機能やサービスも発表されました。
ベータ機能
クリエイター向けにCCK(Cluster Creator Kit)のリリース前機能を使いワールド作成が出来るように。
詳細は後日公開。
AIについて
clusterでは、メタバース研究所を設立し、AIとメタバースの研究を行っていましたが、それとは別にcluster内でAIチームが発足。
AIチーム発足により「メタバースでのAI活用に興味がある」サーバー・Unityエンジニア、リサーチャーを募集中。
バーチャル経済圏
経済圏を作らないと回っていかない世界ですが、clusterでは規約で法人の利用はcluster経由でのみになっていますが、理由としては黎明期のこの世界を「金目当ての人たちに荒らされたくない」からだそう。
バーチャルの経済圏を手助けしていきたい、ということでクラスター株式会社は新会社の「クラスタークリエイタージョブズ株式会社」を設立。
clusterは、メタバースの法人案件が世界一なんだそう。今までに蓄えたノウハウ・技術とともに「クリエイターとクライアントを繋げる」役割を果たすとのこと。
クリエイターとして携わることが可能で、応募条件として、応募時から過去1年でCCKを使って公開ワールドをアップロードしていること・応募時から直近60日で公開ワールドをアップロードまたは更新している人が対象。
そこからポートフォリオ審査を経て、採用されたら自身で案件を選んで仕事ができるそうです。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
こちらはVRChat寄りになりますが、似た業種の会社さんを以前バーチャルライフマガジンにて取り上げたことも。
まとめ
といった感じでCluster Conference 2023 in Summerは終了。
プラットフォーム問わず、クリエイターを重視した経済圏を構築するという考えはどこも一致している模様。
そして各社「メタバース×AI」という分野にも本格的に力を入れていて、今後どのように作用するのか楽しみです。
このカンファレンスでは、ライトユーザーをさらに呼び込んでどう囲みこむかという形もだんだんと確立されているようにも感じました。
筆者は、こういった公式の大型イベントに参加するのは初めてでしたが、エモートで非常に盛り上がっていました。
頻度としては少ないですが、アップデートを機にclusterにも遊びに行きたいですね!
もし改善・要望があれば「#clusterへの要望」へ!
昨年のCluster Conferenceはこちら
関連URL
cluster公式note記事
Cluster Creatorjobs公式サイト
Clusterメタバース研究所
新メインメニュー:7月中旬
新アバターメイカーUI:来週(6月第5週)
モーション改善:7月初旬
ステレオ音源対応:8月初旬